50年以上にわたりJ-POPの第一線で活躍し、今月40thオリジナルアルバム「Wormhole / Yumi AraI」をリリースした“ユーミン”こと松任谷由実が11月16日放送の「日曜日の初耳学」にゲスト出演。浮かび上がってきたユーミンの“言葉を綴ること”への覚悟に、視聴者から感銘の声が上がった。
■「絶対"荒井由実"を超えてやるぞ、と」
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18歳の時に歌手としてデビューしたユーミン。"荒井由実ブーム"のさなかの22歳の時、松任谷正隆氏との結婚を機に1年半ほど活動を休止した。「ブームに慣れてなかった。この先、どうしたらいいかわからない状態になって。ちょっと精神的に参ったんです」という。
その後、"松任谷由実"に改名して活動を再開した。「半分冗談で変えたところもあるんです。松任谷っていう苗字がカッコよかったから」と明かしつつ、広く人気を獲得していた"荒井由実"からの改名に「まわりからは、バカなんじゃない?って言われました」とも。「でもそのうちに、絶対"荒井由実"を超えてやるぞと思うようになった」とも明かし、"松任谷由実"の名と共に歩んできた日々への想いを滲ませた。
■ユーミンが見せた覚悟「苦悩することは、やめたくない」
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近年は最新技術とのコラボも積極的に行う。最新アルバムでは53年分の自身の歌声をAIに学習させ、"第3の声"Yumi AraIを生み出す試みに挑んだことも話題を集めたが、トークでは「ChatGPTで作詞にトライしてみたんですけど、うまくいかなかった。AIに作詞は無理だと思いました」と打ち明けた。
「会社の報告書とかトリセツ的なものだったら便利かもしれないけれど」と前置きし「(日本語は)行間を大切にするでしょう。行間にたくさんの情報があるわけですよね。(行間で)いろんなことを想起する、それはAIには無理ですね」「そこで苦悩する、儚い自分の人生をそこに懸けるっていうことで生まれる"何か"があるので...。苦悩することは、やめたくないですね」と語ったユーミン。
作詞の分野については「(AIには)明け渡さないです、私はね」と言いつつ、「でも、"明け渡さない"という基準を持ったうえで、AIとは共生すべきだと思います」とも。50年以上のキャリアを重ねた今も変わらない、"言葉を紡ぐ"ことへの覚悟を覗かせた。
■いとうあさこも証言、反響続々「ユーミンはやっぱりすごい!」
ゲスト陣からも、ユーミンが紡ぐ言葉の力に関するエピソードが飛び出した。いとうあさこは「ユーミンさんに『なんでオルゴールってちょっと物悲しいんでしょうね』って言ったら、ユーミンさんが一言『やがて止まるからじゃない?』と。普通のお話が全部歌詞みたい」と証言。10年来の付き合いがあるという芸人・ZAZYは「ライブの感想を聞かれて『楽しかったです』しか出なかったんです。そしたら、その浅い感想に対してユーミンさんが『いいじゃない。"楽しい"って感情は、新しいことの始まりの感情だから』って。瞬時にその言葉が出るって、どれだけ日本語と向き合ってるんだこの方は、と感銘を受けました」と打ち明けた。
インタビューの最後には、挑戦をやめない生き方を「楽しいです。苦しいけれど楽しいです」と結んだユーミン。J-POPの女王らしい"言葉を紡ぐこと"への覚悟が浮かび上がったトークに、視聴者からも「ユーミンはやっぱりすごい!」「だからあんなに美しい歌詞が書けるんだな」「ユーミンの一言一言が奥深くて沁みた」といった声が上がった。
このほか、YOASOBIがVTRで語った"ユーミンの凄さ"や林修とユーミンの歌詞談義も注目の<松任谷由実 完結編>がTVerで配信中だ。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年11月16日放送より)
無料見逃し配信はTVerで2025年12月14日(日)まで
松任谷由実 完結編!
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「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
公式HPはこちら。
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