デビュー53年!松任谷由実が語った哲学"続けることで続けられる"に共感集まる「カッコいい生き方」「憧れる!」<日曜日の初耳学>

日曜日の初耳学 復習編

2025/11/13 22:20

40thオリジナルアルバム「Wormhole / Yumi AraI」を11月18日(火)にリリースする“ユーミン”こと松任谷由実が、11月9日放送の「日曜日の初耳学」に登場。この日はトークの“前編”で、時代を超えて愛される名曲の制作秘話やド派手ライブ演出の舞台裏、公私にわたるパートナー・松任谷正隆氏とのエピソードも飛び出した。そしてトーク終盤では、“引き際”への想いも…。デビュー以来53年にわたり活動を続けてきたユーミンならではの“続ける秘訣”に、視聴者から共感の声が集まった。

■「"詠み人知らず"になりたい」
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ユーミンと言えば、1970年代から2020年代まで6年代連続でアルバム1位というギネス世界記録を持つ国民的アーティスト。ジブリ作品のテーマソングも担当し、大人から子どもまで魅了する存在だ。

そんなユーミンに聞き手の林修がまず迫ったのは、数々の名曲の誕生秘話。国語の教科書にも掲載された国民的ヒット曲「春よ、来い」(1994年)について、作詞を手掛けたユーミンに、なぜ文語的な表現を混ぜたのかと質問した。

するとユーミンは「実は、松任谷(正隆)プロデューサーが『"淡き"で始めてほしい』と言ったんです。そこから作っていったんです」と告白。「アレンジャーやプロデューサーのほうが、その曲に長い間接しているから。サウンドをずっと編んでいると、ここはこの詞が外せないっていうものが浮かぶんだと思います。そこに従います」と打ち明け、信頼感を滲ませた。

さらに、「はじめ私が考えていたのはもっとラテンの曲だったんです」とも。だが、編曲を手掛けた正隆氏が作り上げたサウンドは、美しい和の響き。春の訪れをイメージしているというピアノ前奏は、正隆氏が"20秒くらいで"即興で弾いたそのままだという。

さらに「やさしさに包まれたなら」(1974年)のタイトル秘話や「恋人がサンタクロース」(1980年)の助詞はなぜ"は"ではなく"が"なのか?といった作詞術も楽しそうに語ったユーミン。数々の名曲が数十年を経ても聴き継がれ、歌い継がれていることについて「(残り続ける曲が)一番ゴールにしているところです。私がこの世にいなくなって、名前も忘れ去られても曲だけが残るっていうのが理想の姿。(作者不明を意味する)"詠み人知らず"になりたいと思っています」としみじみ語った。


■夫・正隆氏とは「ハサミのような関係」その心は?
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大規模かつ幻想的なライブ演出でも知られるユーミン。番組では、本物の象に乗って登場したコンサートや、ステージ上に突如出現するプールとシンクロナイズド・スイミングによるイリュージョンなど、伝説のライブ演出を貴重な映像もまじえながら振り返った。

ユーミン自身も、楽曲編曲・ステージ演出を手掛ける夫・正隆氏もともに「新しいものがすごく好き」だという。その"新しもの好き"な志向はライブ演出だけでなく、楽曲制作にも表れている。

最新アルバム「Wormhole / Yumi AraI」では、最新のAI技術を導入。膨大な楽曲からボーカルの音声データだけを抜き出し、AIにその"ユーミンの歌い方"を学習させて、荒井由実、松任谷由実に次ぐ第三のユーミン"Yumi AraI"を作り上げた。

この最新AIを導入してのアルバム制作に際しても、「(正隆氏は)夢中になって取り組んでいました。タペストリーを織るようにずっとスタジオにこもってサウンドを作っていました」と振り返ったユーミン。1976年に結婚し、公私にわたるパートナーとして48年連れ添う正隆氏との日々について「ハサミのような関係だってときどき言うんですけど...。刃を向け合っているけど、お互いは切らない」と、その意図するところを語った。


■視聴者からも感嘆の声「あらためてユーミンってすごい」

インタビューの最後には、引き際について尋ねられ「あんまり具体的には考えないんですけれど、走ってると何かに出会うんですよね。また新しいものに出会って、違う可能性が出てくると思います」と回答。林が「ということは、ずっと走り続ける、そして、また違うものに出会うということですよね」と問いかけると「はい」と笑顔で頷いた。

半世紀にわたり、独自の哲学のもと音楽を紡ぎ続けてきたユーミン。そんな彼女が仕事をする上で大切にしていることは「続けること」だという。さらに、「続けることで、続けられる」と、その秘訣も明かした。

走り続けることで新しい何かに出会い、その出会いによってまた、走り続けるエネルギーを得る。そうして半世紀にわたり、トップランナーとして走り続けてきたユーミン。その哲学は、若いアーティストたちと活発に交流し、最新技術を取り入れて楽曲制作やライブ演出に取り組む姿とも重なる。

彼女が"J-POP界の女王"であり続ける理由がよくわかるインタビューに、視聴者からも「ユーミンは曲も素敵だけど生き方がカッコいい!」「ユーミンの話し方も考え方も好き。憧れる」「続けることで続けられる。真理だなぁ、本当に尊敬できるアーティスト」の声が続々。夫・正隆さんとの信頼感と緊張感で結ばれた関係にも「ハサミのような関係っていいな」「あらためてユーミンってすごい、そして松任谷正隆さんってすごいって思った」の声が寄せられた。


このほか<前編>では夫・正隆氏との"夫婦ゲンカ映像"が公開されたほか、"52年前のユーミンの肉声による「ひこうき雲」ボーカル音源"もテレビ初公開。貴重な映像、音源、トークが飛び出したインタビュー全編がTVerで配信中。さらに11月16日(日)放送の「日曜日の初耳学」では、今回の放送で収まりきらなかったユーミンのインタビュー<後編>が放送される。

(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年11月9日放送より)

無料見逃し配信はTVerで2025年12月7日(日)まで
松任谷由実 前編!

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「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
公式HPはこちら。

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