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BLOG京ノ旅手帖
2020.08.07
「立誠ガーデン ヒューリック京都」が河原町に誕生!開業までの歴史や話題の施設をご紹介。
今回は、この「立誠ガーデン ヒューリック京都」の開業に至るまでの歴史や施設の概要にフォーカスする『「立誠ガーデン ヒューリック京都」が河原町に誕生!開業までの歴史や話題の施設をご紹介。』と、関西エリア初進出ホテル「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」に誕生したアーティストとのコラボレーションルームに焦点を当てた『「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」アートと一緒に泊まれる特別なお部屋』の2本立てで徹底リポートします。クラシカル&モダンなたたずまいの複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」四条河原町の交差点から徒歩5分ほど、古き良き京都と新しい京都が共存する四条木屋町に、新たな複合施設「立誠ガーデン ヒューリック京都」が誕生しました。ホテル・図書館・地域活性の拠点となる多目的ホール、さらに飲食店など8店舗と幅広い機能を備えた施設で、旅行者だけでなく地元の人々も楽しめる要素が満載です。そして、建物のベースとなっているのが、この地に100年近く立ち続けている「立誠小学校」です。明治2年に開校した立誠小学校旧校舎の外観がほぼそのまま残された(2017年撮影)立誠小学校は、1869年(明治2年)に京都で当時の町の自治組織「番組」ごとに力を合わせて創設された学区制の小学校64校のひとつとして誕生した下京第六番組小学校が前身で、現在の校舎は1928年(昭和3年)に建て替えられたものです。1993年(平成5年)の閉校後も自治会活動や映画の上映会など地域の文化発信地として使われてきました。しかし、老朽化が進んだため、2017年に京都市の有識者委員会が総合不動産会社ヒューリックを運営会社に選び、地元の自治会を加えた3者で協議して、開発計画を進めてきたのです。こうして開業した「立誠ガーデン ヒューリック京都」は、貴重なロマネスク様式の近代建築である元立誠小学校の校舎を保全・再生した既存棟と、そのデザインに調和するように建てられた新築棟から構成されています。国内3軒目、関西エリア初となる「ザ・ゲートホテル」既存棟(Schoolhouse棟)の2~3階と新築棟(Main棟)の2~8階に開業するのが、関西エリア初進出の「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」。既存棟・新築棟あわせて184の客室は、平均面積32㎡という広めの部屋となっていて、室料は4~6万円が中心となっています。木屋町の賑わいを感じながらも、リラックスして過ごせるでしょう。京都で活動するアーティストとのコラボレーションルーム「Lab」もあり、上質な京都旅を彩ってくれます。懐かしさに包まれながらくつろぐ贅沢自分の母校でなくても、学校を訪れるとこみ上げてくる「懐かしい記憶」。ここでは、誰もがそんな懐かしさに包まれることができます。ホテルの中に「ここが学校だった」面影があふれているからです。道徳や礼儀作法を学ぶ「自彊(じきょう)室」として使われた60畳の大広間を宿泊者や地元の方々が利用できる「リトリートルーム」として再活用したほか、廊下や階段などにも学校だった頃の形跡が残っています。最上階のレストランからは東山を一望宿泊者でなくても利用可能な8階のレストランとロビーラウンジは、鴨川や南座はもちろん、知恩院や清水寺まで、東山の大パノラマを一望できる希少な場所になっています。開放的なテラス席、落ち着いたおしゃれな雰囲気のバーカウンターとさまざまなシチュエーションで料理やお酒を楽しむことができそうです。ほかにも宿泊者専用のラウンジ&パティオなど、非日常を満喫できる「くつろぎの空間」が用意されています。■ ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町310-2阪急・京都河原町駅から徒歩3分、京阪・祇園四条駅から徒歩5分075-256-8955宿泊の詳細・ご予約はこちら引き続き地域との交流の拠点に「立誠ひろば」&「ヒューリックホール京都」「立誠ガーデン ヒューリック京都」の玄関口で、青い芝が敷かれた約1,200平方メートルのオープンスペース「立誠ひろば」。地域のお祭りや民間のイベントなど、地域全体が明るくなるような催しが開催される予定です。さらに閉校後も地域の文化的拠点としてさまざまな情報を発信してきた元立誠小学校のDNAを受け継ぐ場所として、約200もの客席を持つホール「ヒューリックホール京都」も開業します。カテゴリーごとに3000冊の図書を所蔵「立誠図書館」歴史的資産と地域の魅力を発信する「立誠図書館」。世界中の本棚や売り場をプロデュースしているBACHのブックディレクター・幅 允孝(はば よしたか)氏が図書の選定を担当しています。プレオープン時には、あらゆる視点から京都を眺めた「京都歩きの本棚」、立誠小学校やこの土地からみる風景などに関する「立誠小学校DNA の本棚」、京都の魅力的な食情報を集めた「食べる本棚」と、3つのジャンルに分類していましたが、「立誠ガーデン ヒューリック京都」オープン後には、子どもから大人までさまざまジャンルの学びに触れられる「世界の入り口となる本棚」と「アートの本棚」が登場!図書約3000冊を5つのカテゴリーに分けて所蔵しています。●開館時間...11~17時(複写は~16時)●休 館 日...月曜、年末年始●貸 出...サポーター、会員に登録し(1000円~)の上、貸出カードを作成。 1人3冊、2週間貸出可能。ランチやスイーツ、ドリンクもおまかせ!話題の8店舗が出店「立誠ひろば」の芝生の先にある新築棟には4つの店舗、既存棟の中には4つの店舗が出店。金沢生まれのオリジナルレシピを使用した本格レモネード専門店「LEMONEDE by LEMONICA」、タピオカミルクティー発祥の店として台湾で国民的人気を誇るお茶カフェ「春水堂(チュンスイタン)」、東京・原宿で人気のロールアイス専門店「MANHATTAN ROLL ICE CREAM」、京都産食材にこだわった料理を提供するビアダイニング「MASTERS DREAM HOUSE KYOTO」の4店舗は京都初出店です。そのほか、京都の老舗漬物店・京つけもの 西利の発酵食品をおしゃれに味わえるカフェ「アマコウカフェ 発酵CAFÉ&BAR」や、香り雑貨の企画・製造・販売などを行う株式会社アート・ラボが運営するクラフトショップ「cotoiro」は、新業態の店舗。全国でここにしかないないレアなお店です。さらに京都3号店となる「ブルーボトルコーヒー 京都木屋町カフェ」や、京都府の焙煎家に特別注文した豆を使いハンドドリップで提供する「TRAVELING COFFEE」も、要チェック。テイクアウトできるドリンクやフードを買って「立誠ひろば」で味わうのも良さそうですね。プロモーションビデオ「立誠のうた」7月18日に行われた「立誠ガーデン ヒューリック京都」の開業式典で上映され、卒業生や建設関係者ら招待客に好評を博したプロモーションビデオ。立誠小学校の成り立ちから再開発に至るまでの経緯を綴った前半パートと、「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」の施設の魅力をプロダンサーたちによるオリジナルフラッシュモブ動画で表現した後半パートからなる動画です。立誠小学校の歴史を感じながら、見る・食べる・泊まるというさまざまなコンテンツを用意している「立誠ガーデン ヒューリック京都」。京都への旅行者だけでなく、地元や近隣の方も楽しめる施設になっているので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。「ザ・ゲートホテル京都」のアーティストとのコラボレーションルームについては、次回に掲載する『「ザ・ゲートホテル京都高瀬川 by HULIC」アートと一緒に泊まれる特別なお部屋』で詳しく紹介します。■ 立誠ガーデン ヒューリック京都●ウェブサイトザ・ゲートホテル京都高瀬川by HULIC https://www.gate-hotel.jp/kyoto/ヒューリックホール京都 https://hulic-hall-kyoto.com/立誠図書館 https://www.bunmachi.org
西垣 愛佳
ライター
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BLOG京ノ旅手帖
2020.04.15
京湯元 ハトヤ瑞鳳閣 らいよんチャンルームでほっこり、びっくり?! 楽しい癒しの時間を
「ハトヤ瑞鳳閣」ってどんなホテル?昭和25年(1950)に「ホテルはとや」として創業し、2度のリニューアルを経てうまれた現在の「京湯元 ハトヤ瑞鳳閣」。京都駅徒歩5分という抜群のアクセスの良さ、きめ細やかなサービスやぬくもりのあるおもてなしで、国内外のお客様から人気を集めています。京都駅前で本格的な温泉を楽しめる!?ハトヤ瑞鳳閣の大きな魅力は、地下910mから湧き出る自家源泉の温泉!京都駅前で温泉が湧くなんて、驚きですよね。雰囲気の異なる「西山の湯」と「東山の湯」の2つの大浴場があります。肌がすべすべになると好評で、巷では「美肌の湯」と呼ばれているのだとか...!日帰りでも利用可能で、地元の方からも愛されています。京都旅を盛り上げる"はんなり"としたこだわり館内には、京都らしい誂えが随所に見られます。京都出身の絵師・木村英輝氏の壁画や、坪庭のような吹き抜けの中庭など、京都旅気分を盛り上げてくれるポイントが満載!エレベーターの床もなんと石畳。細部に及ぶこだわりがキラリと光ります。キャラクタールーム誕生秘話今回のコラボレーションでは、京都の伝統文化を取り入れた「提灯の部屋」、自然の竹を使用し、嵐山の竹林をイメージした「竹林の部屋」の2部屋が登場。でも、一体なぜ京都の老舗ホテルと、大阪のテレビ局のキャラクターであるらいよんチャンがコラボすることになったのでしょう...?ハトヤ瑞鳳閣の支配人・岩井さんにお話を聞きました。「きっかけは、15、6年前に放送されていたCM。それを見て、らいよんチャンの魅力にどっぷりはまってしまったんです」と岩井さん。あれ...よく見るとネクタイもらいよんチャン!?愛がビシビシと伝わってきます。「愛くるしいヴィジュアルに、おじさんのような声!そのミスマッチ感にも癒されるんです」と、笑顔で話してくださいました。この2つのキャラクタールーム、着想から完成まで1年以上の準備期間を要したそう。こだわりはどのようなところにあるのでしょう。「コラボが決まった時、夢が叶った!と、とてもうれしかったんです。とにかく"本物"であることにこだわり、京都の良さを実感していただける部屋を目指しました。京都で伝統の技を磨き続ける職人さん方にも、ご協力いただきました。部屋のテイストや演出にも、アドバイスをいただいたんですよ。」キャラクタールームその①「提灯の部屋」のミリョク6階にある「提灯の部屋」。ポイントはなんと言っても本物の「京提灯」です。この部屋のためにすべてオリジナルで作られた江戸時代から続く老舗・小嶋商店の職人による、京提灯のぼんやりとした灯りが癒しを与えてくれます。長年受け継がれてきた伝統の技を感じつつ、印象的な赤にパワーをもらえる部屋です。手作りの京提灯一から手作りで仕上げるという京提灯は、絵ももちろん手描き。正確で美しくありながら、筆の濃淡などの手作り感に温かみも感じます。ブラインドに描かれた絵柄とその前に置かれた提灯とを合わせてみてみると...らいよんチャンが書き損じて墨を飛ばしてしまっています。細かい演出に思わずニッコリ!壁紙にも注目部屋の壁には、京都の四季をらいよんチャンが楽しむ姿があちこちに描かれています。お花見、お祭り、お月見...京都の夏の風物詩・五山の送り火まであり、とってもにぎやか。落雁もハンガーも!らいよんチャン尽くしの部屋内ウェルカムカード、手ぬぐい、巾着、ハンガー、落雁...。お湯呑みや豆皿にもらいよんチャンが。これらグッズの一部はこのお部屋の宿泊者のノベルティとしてお持ち帰りができるそう。シークレットなお楽しみ「ぜひ隠れらいよんチャンを探してみてください!」と岩井さん。「竹の部屋」も含め、キャラクタールームにはあちこちにらいよんチャンがひそんでいるそう。くつろぎながら、遊び心を刺激されます。キャラクタールームその②「竹の部屋」のミリョク部屋に入った途端「すてき...」と声が漏れました。灯篭や竹のモチーフが、本物の竹林のよう!部屋にいながら、まるで竹林を歩いている気分になります。部屋内の竹インテリアは、京都の竹屋さん・三木竹材店が手がけています。写真映えもする「癒しの空間」「竹林の部屋は、癒しがテーマ」と岩井さん。確かに、落ち着きのある壁紙の色は、緑豊かな自然の中にいるようです。ところどころにある竹の調度品もおしゃれ。思わず一緒に撮りたくなるキュートならいよんチャン!提灯の部屋が京都の四季を描いた壁紙だったのに対して、こちらは竹にちなんで、かぐや姫の物語が。また、お茶を点てるらいよんチャンの前で写真を撮ると、SNS映えのする1枚に。本格的なお茶道具でまったりタイム竹林の部屋には、お薄を楽しめる抹茶セットが用意されています。抹茶は宇治のものだそうで、茶筅や茶わんもそろっています。一緒においてあるらいよんチャンの落雁とともにいただきましょう。ショップスペースもお見逃しなく部屋にあったらいよんチャンとのコラボグッズは、一部1階のショップスペースで購入が可能。お湯吞みや豆皿なども並んでいます。落雁は、ポップで可愛らしい和菓子を取りそろえる「UCHU wagashi」とのコラボ商品だそう。おみやげにもぴったりですね。ほかにもすてきな部屋がいっぱいハトヤ瑞鳳閣には、キャラクタールームのほかにも、落ち着いた和の雰囲気とすっきりとしたスマートな印象が共存するすてきな部屋が多数。写真は部屋に温泉風呂を備える和モダンスイートです。部屋タイプも多彩で、観光やビジネスなど、さまざまなシチュエーションにはまりますね。支配人よりメッセージ ハトヤ瑞鳳閣は、京都らしい雰囲気を感じつつ、親近感を持っていただけるような心地の良いホテルを目指しています。今回のキャラクタールームは、京都の"本物"にこだわった部屋。京都の職人さん方の力をお借りし、職人ならではの発想がいきた自信作です。京都駅前という旅の玄関口で、伝統と文化に触れ、日ごろの疲れを癒してください。このような時期だからこそ、たくさんの方々に喜びを届けたいと思います。■ ハトヤ瑞鳳閣京都市下京区西洞院通塩小路下ル南不動堂町802番地京都駅から徒歩5分075-361-8108宿泊の詳細・ご予約はこちら
西垣 愛佳
ライター
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2020.01.20
大河ドラマで話題!京都で明智光秀ゆかりの地めぐり。丹波亀山城、福知山城、天王山など
石垣の大半は後年に積み直されたものここから「本能寺の変」に出陣、丹波亀山城跡(亀岡市)亀岡市の丹波亀山城は、明智光秀が丹波攻略の拠点として1577年(天正5年)頃に築いた城です。城下町の形成によって、この地は発展を遂げました。光秀の死後、層塔型の五重の天守が築かれましたが、1877 年 (明治10 年)には天守が解体されました。城跡は現在、宗教法人・大本の所有地となっていますが、受付で見学を申し込むと内堀跡や本丸付近の石垣を見学することができます。光秀は、本能寺の変の際にこの城から出陣したと言われていて、まさに歴史が動いた起点なのです。ちなみに、京都府亀岡市にある城が「亀山城」なのは、もともとの地名が亀山だったからです。ところが三重県亀山市と混同するとして、1869年(明治2年)に亀山から亀岡へと改称されました。■ 丹波亀山城跡亀岡市荒塚町内丸1JR亀岡駅から徒歩約10分0771-22-5561(宗教法人・大本)「光秀像」でアピール亀岡市は2019年、JR亀岡駅近くの南郷公園にある広場の名称を「光秀広場」と変更しました。南郷公園は丹波亀山城の本丸北側の外堀の跡につくられた公園です。広場には亀山城天守閣のしゃちほこを復元した銅像2体がありましたが、新たに明智光秀の銅像を設置して、「ゆかりの地」をアピールしています。南郷公園「光秀広場」「光秀愛妻御膳」も登場明智光秀は愛妻家として知られ、側室も持たなかったそうです。そんな光秀にちなんで、彼の好物だった鯛や味噌汁などによる「光秀愛妻御膳」というミニ会席を作った日本料理店も。左:光秀愛妻御膳3,218円(税・サ別、要予約) 鯛塩焼き・粽(ちまき)・魚の荒汁など光秀の好物のほか、おつくりの盛り合わせや天ぷらなどを盛り込んだ御膳 右:がんこ 京都亀岡 楽々荘 国登録有形文化財指定のレンガ造りの洋館や、書院造りの屋敷で贅沢なひと時を過ごすことができる福知山の名付け親は光秀福知山の地名は光秀が名付けたとされていて、もともとは福智山という漢字が使われていました。「本能寺の変」で主君・織田信長を討った光秀には"逆賊"のイメージを抱きがちですが、優れた統治者という側面もあります。福知山城下を流れる由良川はたびたび氾濫を起こしていましたが、光秀が堤防や藪を築くなどの治水事業を進めました。また地子銭とよばれた税金を免除したりするなど、民の生活を豊かにする善政を行いました。このため、領民には名君として慕われたのです。唯一、天守閣がある福知山城福知山城は、光秀が織田信長の命を受けて丹波を平定した際、西国攻略に向けた拠点として1579年(天正7年)頃に築城されました。1873年(明治6年)の廃城令により石垣と一部の遺構を除き大部分が取り壊されましたが、1986年(昭和61年)に天守閣が復元され、光秀が築城した中で唯一、現在も天守閣がある城として市民に愛されています。「瓦1枚運動」など市民の熱意によって三層四階の天守閣が復元された福知山城石垣には「転用石」福知山城天守閣の石垣は、「野面積み」「乱石積み」などと呼ばれる技巧で自然の石をそのままの形で積み上げられたものですが、「転用石」が多く使われているという特徴があります。転用石とは墓石や石仏、燈籠・五輪塔など寺院で使われていた石造物を石材として再利用したもので、福知山城の近辺には大量の石材がなく、築城に時間的な余裕がなかったことから集められたとみられています。これまでの発掘調査でおよそ500点が確認されていて、天守石垣付近に集中しています。石垣には大量の「転用石」「光秀が話す自販機」でおもてなし城内でひときわ目を引くのが、この自動販売機。人気イラストレーター・諏訪原寛幸さんによる福知山市オリジナルの光秀イラストをラッピングしたもので、福知山城本丸広場の自販機は売り上げが急増したとのこと。市内に6台が設置されていて、硬貨投入時には「ときは今!明智光秀、ここに見参!」の音声が流れる仕掛けです。お金が足りない時に流れる音声は、自販機によって違う設定になっているそうです。お金が足りないときには「のぶながぁぁぁぁ!!」の音声が■ 福知山城天守閣福知山市字内記5番地JR福知山駅から徒歩で約15分0773-23-9564開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)休館日:12月28日から12月31日入館料:大人330円、こども(小・中学生)110円■ 福知山光秀ミュージアム福知山城のふもとに期間限定オープン(2021年1月11日まで)0773-22-1010開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)休館日:無休入館料:大人500円、こども(小・中学生)250円福知山城との共通券大人700円、こども(小・中学生)300円京都駅から15分圏内!半日で巡れる「ゆかりの地」明智光秀ゆかりの地には訪ねてみたいけど、ちょっと遠いところは無理という人におススメなのが、大阪市内や京都市内から電車で気軽に行ける観光スポットです。JRや阪急の駅から徒歩圏にも「ゆかりの地」はたくさん存在するのです。「天下分け目の天王山」に登ってみた(大山崎町)天王山は、備中高松城の攻城戦から引き返してきた羽柴秀吉軍と、織田信長を討った明智光秀の軍勢が激突した山崎合戦の舞台となったことで知られています。実際の合戦は天王山の東側の湿地帯で行われ、勝負を決したのは淀川沿いの戦いでしたが、天王山の地名は「天下分け目の大決戦」の代名詞となっています。ドライバーにとっては、名神高速道路の渋滞箇所で有名な天王山トンネルの知名度が高いかもしれません。ハイキングコースとしても人気の天王山 ※写真提供:大山崎町近くには「アサヒビール大山崎山荘美術館」も天王山は、JR山崎駅または阪急大山崎駅が最寄り駅になります。JR京都線の線路を北側に渡ったところに「天王山登り口」があります。大山崎町のウェブサイトによると、「標高約270メートルの山で、登山道は整備されているためお年寄りや子供連れでもハイキングを楽しむことができます」そうですが、それなりに急な坂道が続きますので、運動靴や動きやすい服装で出かけたほうが無難でしょう。宝積寺山門には金剛力士像坂道を10分ほど歩くと、宝積寺(ほうしゃくじ)の山門が見えてきます。真言宗智山派の仏教寺院で、724年(神亀元年)に聖武天皇の命によって行基が開いたと伝えられています。聖武天皇が夢で竜神から授けられたという「打出」と「小槌」を祀っていることから、「宝寺」(たからでら)の別名も持ちます。また宝積寺本堂の脇にある「出世石」には、山崎の合戦のときに秀吉がこの石に腰を下ろして采配を振るったという伝説があります。「出世石」に願掛けすれば未来は明るい?歴史を学びながらのハイキング宝積寺を後にして、山頂を目指します。時折すれ違うハイカーと「こんにちは」と挨拶を交わしながらやや急な坂道を進むと、合戦の模様を表した陶板絵図が目に入ってきます。歩き疲れたタイミングで絵図と解説の前で休憩を登り道の7合目付近にある旗立松展望台からは、山崎合戦で両軍が対峙していた古戦場が見渡せます。桂川・宇治川・木津川が合流し淀川になる三川合流地帯の景色は「京都の自然200選」にも選ばれています。「旗立松展望台」の名前は、秀吉軍が自軍の士気を高めるために松の木に旗印を掲げたことが由来登山口から休憩をはさみながら、ゆっくり登って約60分でようやく山頂に到達です。JR山崎駅・阪急大山崎駅からのルートのほかに、阪急西山天王山駅から山頂を目指すルートもあります。(所要時間約80分)山頂(山崎城跡)付近一帯には天守台跡・門跡・土塁跡・礎石等が残る細川ガラシャゆかりの勝竜寺城公園(長岡京市)大山崎町のお隣、長岡京市には明智光秀の娘・玉が細川忠興との幸せな新婚生活を送った勝龍寺城があります。1571年(元亀2年)に細川藤孝がこの一帯を信長より与えられ勝龍寺城主となり、二重の堀を持つ堅固な城に改修したとされています。そして、1578年(天正6年)に藤孝の嫡男・忠興と明智光秀の娘・玉(細川ガラシャ)がこの城で結婚式を挙げ、新婚時代を過ごしたと伝えられています。また、「山崎の戦い」に敗れた光秀が逃げ込み、最期の夜を過ごした城としても知られています。2019年11月に展示室を中心にリニューアル周回式の美しい庭園があり、「日本の歴史公園100選」にも選ばれている公園内には細川忠興・ガラシャの銅像も玉の輿入れ行列を再現する「長岡京ガラシャ祭」を毎年11月に開催勝龍寺城跡の堀や土塁・石垣などを復元し、1992年に公園として整備された勝竜寺城公園。2019年11月に公園管理棟が全面リニューアルされ、その2階は「歴史ミュージアム」として生まれ変わりました。順路の案内に従って見ていくと、明智光秀、細川藤孝、細川忠興、細川ガラシャといった勝龍寺城ゆかりの人物のプロフィールや相関関係図が展示されています。さらに長岡京市ゆかりの4人の生涯を水墨画風のタッチで描く展示や、「戦国時代を駆けた4人の物語」と題し明智家・細川家の数奇な運命を10分間のダイジェストにまとめた解説映像を見ることができるコーナーもあります。細川藤孝(幽斎)・忠興・ガラシャ・明智光秀の生涯をパネルでたどるとともに勝龍寺城の特徴・出土遺物等もわかりやすく展示※写真提供:長岡京市■ 勝竜寺城公園長岡京市勝龍寺13-1JR長岡京駅から徒歩約10分、阪急長岡天神駅から徒歩約20分075-955-9515(長岡京市商工観光課)開園時間:午前9時から午後5時(4~10月は午後6時)休園日:無休(12月28日から1月4日を除く)入園料:無料当時の光景のまま!?"隠棲の地"最後に、京都府にある「光秀ゆかりの地」で最も行くのが難しいスポットを紹介します。ガラシャ隠棲の地、味土野(みどの)です。光秀の娘・玉(細川ガラシャ)は1582年(天正10年)の本能寺の変の後「謀叛人の娘」となり、夫の忠興は1584年(天正12年)までの2年間、彼女を丹後国の味土野(現在の京丹後市弥栄町)に幽閉することになります。細川忠興は「離縁」と言う形をとりましたが、細川家が羽柴秀吉から疑われないようにするためや、玉が旧織田家の武将らから襲撃されないようにするなどの理由と考えられていて、この幽閉も事実上は「保護」だったとのではないかと言われています。ガラシャが住んでいたとされる場所は「女城(めじろ)跡」と呼ばれていて、「細川忠興夫人隠棲地の碑」が立っています。京丹後市味土野は丹後半島の山奥にあり、電車やバスではアクセスできません。ただし、Googleマップで「細川ガラシャ隠棲の地」と検索すると表示されます。遺構などは残っておらず、「隠棲地」の石碑がある ※写真提供:京丹後市「隠棲の地」は手つかずの自然が残る。石碑に続く道路はあるが、道中は車1台がやっと通れる程度の道幅で、すれ違うのも困難とのこと。 ※写真提供:京丹後市
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2019.11.26
京菓子の職人技を間近で見られる!鶴屋吉信本店の菓遊茶屋
私の"推し"和菓子屋さん「鶴屋吉信」へ向かったのは紅葉スポット...ではなく、私が普段からよく足を運ぶ和菓子店「鶴屋吉信」本店。「西陣織」でも有名な西陣エリアに本店を構えます。1803年に初代鶴屋伊兵衛が創業してから、京都の和菓子文化を支えてきました。ショーケースに並ぶお菓子にわくわく正面からはいると、ショーケースに整然と美しくお菓子が並びます。あれもこれも食べてみたい...という気持ちを我慢しながら、まずは今日の目的、2階の「菓遊茶屋」へ。ここ鶴屋吉信本店の菓遊茶屋では、和菓子職人さんが目の前で生菓子を作ってもらえるという、最高に贅沢な体験ができるのです。春の生菓子「里桜」夏の生菓子「あじさいきんとん」秋の生菓子「嵯峨野」冬の生菓子「吉祥椿」季節を映す、京菓子" 京都ならではの秋の感じ方"...それはずばり、京菓子のこと!京都で作られる生菓子=京菓子には、季節の移ろいが鮮明に描き出されます。春には、桜の咲く春の山、初夏には紫陽花、冬には椿...。かつて日本の中心、都であった京都。和菓子は朝廷や貴族文化や、神社や寺の祭事・慣例などの影響を受けつつ、職人たちの手によって、その文化が豊かに育まれてきました。 京都には長きにわたってのれんを守り続ける老舗が多くあり、人々の間にも菓子文化が根付いています。それぞれ家庭ごとに贔屓にしている和菓子店があるのだとか。かくいう私も、よく行く和菓子店が何軒かあったりして...。生粋の京都人じゃなくても、京都在住であれば、その魅力にはまる人も多いはずです。お菓子を作ってくださるのは、この道37年にもなるという職人・水江 政彦(みずえ まさひこ)さん。朱色や黄色のきんとんを紅葉した山に見立てた「錦繍(きんしゅう)」と、紫色の菊で秋を表現した「鞠菊(まりぎく)」を作ってもらいます。職人技をこんなに近くで「はい、作りますね~」と、水江さん。思わず身を乗り出して見てしまいます。一つ一つ説明はしながらも、その鮮やかさを保つため、出来上がるまでにかける時間は2~3分!あっという間で、驚いてしまいました。工場では、1日平均1500以上は生菓子を作るそう。普段はもっと早く作業されるそうで、「こんな速度でやってたら、遅くて怒られます」と、にこやかです。鮮やかなきんとん「錦繍(きんしゅう)」美しい紅葉や花を表す錦繍という名前を冠するこちらのお菓子、まるで紅葉真っ只中の山のよう。あんを裏ごしして、とおしという道具でこしてそぼろ状にし、丸めた粒あんにつけていく「きんとん」という種類のお菓子です。お正月におせちに入る「栗きんとん」という料理がありますが、京都では普通「きんとん」といえば生菓子の方を指すので、「茶巾(ちゃきん)」と呼んで区別するのだそう。料理よりも和菓子の名前がメジャーだなんて...なんとも京都らしいですよね。可憐な見た目に惚れ惚れ「鞠菊(まりぎく)」その名の通り鞠のようにまん丸な鞠菊も、コロンとして実に愛らしい!「こなし」という、白あんに小麦粉や餅粉を合わせ、蒸して生地を作る和菓子で、中には白あんが入ります。菊の花びらは、一つ一つへらでつけていきます。最初から最後まで、途切れることなく手首で曲線を描き、ぴたっと始まりに返ってくる...!まさに職人技です。菊は、季節を反映しやすく、京菓子によく用いられるモチーフのひとつなのだそうです。和菓子ってどうやって食べるの?生菓子をいただく時って、作法とかあるのかな...?水江さんに聞いてみると、「このような場では細かいルールは特にないけれど、4分の1に割って食べるのが一番美しく、食べやすい」とのこと。細かく割ってしまうと、崩れてしまって食べにくいのです。また、甘いお菓子を先に味わって、その余韻を感じながら、お薄をいただくと良いそうです。出来たてをいただきます生菓子の食べ方も分かったところで、ついに至福の時を迎えます。作っていただいた2種のうち、私は錦繍をいただきました。口に入れると、粒あんとそぼろ状のあんがほろりとほどけ、優しい甘さが広がります。「ほうっ...」と吐息が漏れてしまうほどに、上品な味わい...。私が鶴屋吉信さんを好きな理由は、やはりこのあんこ!粒感がしっかりと残っているのは、丹波産と北海道産の2種の小豆を混ぜて、手間暇かけて炊き上げるから。砂糖も、特別に精製したものを使っているそうです。さすがすぎる老舗の味わいに、感動しっぱなしでした。一連の体験と生菓子(通常は2種から1種選択)・お抹茶を合わせて1210円(税込)です。喫茶も素敵菓遊茶屋の奥には、通常の喫茶スペース・お休み処も。おしるこやあんみつなど、さまざまなメニューが揃います。大通りに面しているとは思えない、静かな空間。中庭も素敵で、なんだかとっても心が落ち着きます。季節の商品も見逃せない!移り行く季節を感じられるのは、生菓子だけ?そんなことはありません。生菓子以外でも、味はもちろん、パッケージにも秋らしさを感じるのが鶴屋吉信のお菓子の魅力。1階の販売スペースも必見です。限定もの好きとしては「本店限定」なんていうのも見逃せない...!ご自身で生菓子を味わった後は、友人や家族にも秋をおすそ分けしませんか?■ 鶴屋吉信 本店京都市上京区今出川通堀川西入る京都市バス「堀川今出川」から徒歩すぐ075-441-0105物販:9時~18時菓遊茶屋・お休み処:9時30分~17時30分(LO17時)まだまだ秋を感じたい方に秋らしい素敵な京菓子をまだまだご紹介!違う和菓子店のものを何軒分か買って、食べ比べてみるのも良いかもしれません。上七軒の和菓子といえばここ「老松 北野店」京都で最古の花街として知られる上七軒のほど近くに店を構える「老松 北野店」。創業から110年以上、丁寧に京菓子を作っています。トラディショナルなお菓子を変わらず作り続ける姿勢に、老舗の風格が漂います。紅葉をかたどったかわいい逸品11月限定の「高尾」432円(税込)は、こなしであんを包んだ京菓子。朱と黄のグラデーションがなんとも秋らしく、はらりと落ちた紅葉のようで可愛らしい。紅葉や枯れ葉をかたどったお干菓子の詰め合わせ「吹き寄せ」1512円(税込)は、優しい口溶けが魅力です。■老松 北野店京都市上京区社家長屋町675-2嵐電(京福)北野線「北野白梅町」から徒歩11分、または市バス「北野天満宮」から徒歩6分075-463-30509時~18時祇園で京菓子を楽しみたいなら「鍵善良房」八坂神社や建仁寺からもほど近い、祇園エリアにある和菓子店「鍵善良房 四条本店」。現当主は15代目、なんと創業から300年以上にもなるそう。祇園は昔からある花街のひとつ。お茶屋は料理を作らず、料理は料亭から、お菓子は和菓子屋から取り寄せる、という仕出しの習慣があります。その仕出し文化とともに歴史を歩んできました。色づいた秋の山を表した京菓子「鶴屋吉信」でも登場したきんとんのお菓子「錦秋」380円(税込)。紅葉で美しく色づいた山々を表現しています。同じきんとんでも、なんとなく店ごとに色や雰囲気が違う...こんな違いを見つけるのも、京菓子の楽しみのひとつかもしれません。併設の喫茶スペースでもいただけます。■鍵善良房京都市東山区祇園町北側264京阪本線「祇園四条」から徒歩3分075-561-1818物販:9~17時喫茶:9時30分~18時(LO 17時45分)京都の菓子文化に触れて京都には美しく季節を表した京菓子がたくさん。今回は秋のお菓子をご紹介しましたが、春夏秋冬どの季節でも楽しめるのが、和菓子の良いところ。せっかく京都に来たのなら、季節を見て、味わって、感じてみてください。
西垣 愛佳
ライター
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BLOG京ノ旅手帖
2019.08.30
徹底取材!春夏秋冬楽しめる、京都のかき氷屋さん 4選
5色の蜜でいただく「二條若狭屋 寺町店」の彩雲「かき氷なのに和菓子屋さん?」ピンと来ない方も多いかもしれませんが、京都では、老舗の茶舗や和洋菓子店、甘味処などが、それぞれの持ち味を生かしたかき氷を提供しています。 二條若狭屋さんもそのうちの一つで、和菓子店としての創業は大正6年(1917)。美しく、繊細な味わいの京和菓子を作り続けてきた名店です。店長の熱い思いからできた、素材重視のかき氷 二條若狭屋寺町店さんでは、5色の蜜でいただく「彩雲(さいうん)」が大人気です。「100年以上にわたって和菓子を作り続けてきた店だから、最初にかき氷を提供するのには、社内から反対の声もありました」。そう語るのは二條若狭屋 寺町店、店長の大石真由美さん。幼い頃からかき氷が大好きで、いつかお客さんに向けておいしいかき氷を提供したいという思いがずっとあったのだそう。「最近は和菓子離れの傾向が強いように思います。だから、若い人たちが和菓子に触れる場を作りたいと思ったんです」。反対を説得してまでかき氷を提供したかったのは、そんな思いがあったからだといいます。和菓子を愛する大石さんだからこそ、砂糖の具合や温度管理に和菓子の技術が生きるというかき氷を提供し、伝統の技に触れてほしいという思いが生まれたんですね。こだわりのかき氷作りを見せていただく!普段は入れない製造場にお邪魔し、かき氷完成までの過程を見せていただけることに!まずは大きな澄んだ氷をかき氷機にセット。この氷、二條若狭屋の地下水に湧く天然水を、空気が入らないように丁寧に、5日間かけてゆっくりと凍らせるそう。「ゆっくり時間をかけて凍らせると、溶けるのもゆっくりになって、比較的長い時間かき氷タイムを楽しめるんですよ。」と、大石さん。削る様子からもわかるふわふわ感に目を奪われます...。氷とフルーツの層が...!この彩雲の内部は、氷、フルーツ、氷、フルーツ、氷...と5つの層になっています。その時々で旬のフルーツを使用するため、内容は随時変わりますが、この時はキウイやリンゴ、オレンジピール、自家製甘夏のゼリーがイン。製造場内には果実のあまーい香りが漂っていました。蜜のヒミツ忘れてはならないのが彩雲のキモともいえる5色の蜜!こちらも旬のフルーツや素材によって変わるので、訪れる季節ごとに楽しみがあるのが嬉しいところです。フルーツ系3種に、べっこう飴や甘酒などの変わり種の砂糖系2種で出すことが多いのだそう。素材を生かした甘すぎない果実感強めの蜜、夏みかん蜜をかけた際には「もう、ほぼ夏みかんや...」と声が漏れてしまうほどでした。素材は全国各地の良いものを取り寄せており、大石さん自ら市場まで足を運んで素材を選ぶこともあるそう!ついに、ついに...いただきます実は私、二條若狭屋さんの彩雲を食べることが今夏の念願でした。スプーンがすっと入っていく、やわらかで真っ白な氷!まずは氷だけでいただいてみると、舌の上での繊細なとけ方にさらに驚きます。おいしくって急いで食べてしまっても頭がキーンっとなりにくいのは、ゆっくりと凍らせているからなのだそう。5種の蜜で、MY氷にカスタマイズちらりとのぞくフルーツを楽しみに、5色のソースをかけて自分流にカスタマイズするのも彩雲の醍醐味!この時はレモン、プラム、夏みかん、ヨーグルト、べっこう飴の5種の蜜でした。ちょっと驚くのが、べっこう飴の蜜。甘くて、べっこう飴そのもの!?という味わいながら、すっきりとした後味です。こちらのべっこう飴、一番人気の蜜で、1年間のほとんどは5種の中にラインナップしているのだそうです。かき氷の後は、おみやげタイムかき氷の食べられる茶房は2階。1階は和菓子がずらりとならぶお買い物スペースです。おみやげに、二條若狭屋の看板商品ともいえる「不老泉」をお買い上げ。手のひらに収まる小さくレトロな箱の中には、くず湯のもとが入っています。味はプレーン、抹茶、善哉の3つ。お湯を注ぐと、あられでできたた千鳥と水玉がプカプカ浮きます。とろりとしたのど越しはリラックスタイムにもぴったり!その他にも定番から季節の和菓子まで、味はもちろん見た目も麗しい和菓子がたくさん並んでいるので、ぜひゆっくり見て帰ってくださいね。■ 二條若狭屋 寺町店京都市中京区寺町通二条下る榎木町67地下鉄京都市役所前駅から徒歩5分075-256-2280物販は9~18時、茶房は10~17時http://www.kyogashi.info/sub5.html他にもある!1年中いつでも食べられるおすすめかき氷店はこちら暑い季節が終わっても、秋、冬、春とかき氷を食べ歩きたい!そんなかき氷愛好者さんにもおすすめの京都のお店を3軒ご紹介。おっきな氷と、アンティークな器に夢中「お茶と酒 たすき」京都らしく、風情のある祇園白川通り沿いに建つ築約120年の町家をリデザインしたこちら。セレクトリサイクルショップ「パスザバトン」の京都祇園店に併設する、カフェタイムもサク飲みも、両方楽しめてしまう個性派喫茶です。迷ったらコレを食べてほしい!"焙じ茶みつ きなこ練乳付"こちらのおすすめは、焙じ茶みつきなこ練乳付1,188円。店内で焙じるほうじ茶を使ったみつは香り高く、香ばしい...。こちらと抹茶みつのかき氷が定番で、他にもなま大福やアップルマンゴーなど、趣向を凝らした月替わりのかき氷が毎月登場します。店内で販売されているアンティークの器に入っていて見た目もかわいく、大きさも相まってSNS映えばっちりです。■ お茶と酒 たすき京都市東山区末吉町 77-6 パスザバトン京都祇園店内京阪祗園四条駅から徒歩約5分075-531-270011~19時LO、日祝は11時~18時30分LOhttp://tasuki.pass-the-baton.com/京都エスプーマブームの先駆者「茶匠 清水一芳園 京都本店」智積院や三十三間堂のほど近くにある、お茶のスイーツやフードが楽しめるカフェ。有名料亭さんからも支持を受けているという茶問屋さんが経営していることもあり、お茶の品質・おいしさはお墨付きです。看板メニュー"宇治抹茶氷 エスプーマ仕立て「亀」"は食べるべき!エスプーマとは、スペイン語で「泡」という意味。亀のようなビジュアルがインパクト抜群です。2種の抹茶をブレンドした濃茶に和三盆糖を合わせて作られるふわふわエスプーマは、きめ細やかな氷にやさしくマッチ。味わいも濃厚で、別添えの小豆と白玉も良いアクセントです。■ 茶匠 清水一芳園 京都本店京都市東山区本瓦町665市バス停東山七条から徒歩3分075-202-796411~16 時 LOhttps://ippoen.co.jp/フルーツをたっっぷり贅沢に味わうなら「鹿の子」最近、JRの新駅ができたことでも話題の梅小路エリアにあるかき氷カフェ。ノスタルジックな雰囲気の京果会館という建物の2階にあります。フルーツを贅沢に使ったかき氷が食べられることで話題で、若い女子からカップル、家族連れまで幅広い年代に人気です。季節限定フレーバーで旬の果実を味わって!ぜひ食べてほしいのが、季節のフルーツをふんだんに使う限定フレーバー。こちらの蜜、注文を受けるごとに一皿分ずつフルーツとシロップをミキサーにかけて作っているんです。だからこそ実現する、冷たいフルーツそのものを食べているかのような濃厚な果実感!私がいただいたのははすいか。みずみずしく、フレッシュな風味にスプーンを持つ手が止まりませんでした。■ 鹿の子京都市下京区朱雀正会町1-1京果会館211JR梅小路京都西駅から徒歩5分075-708-715011~17時LOhttps://kanoko-kyoto.com/春、夏、秋、冬。かき氷の魅力にどっぷりです冷たくて気分をすっきり爽やかにしてくれるかき氷、春夏秋冬いつでも楽しめるお店をめぐってみました。今回の旅で思ったことは「いくつ食べても飽きない...!」ということ。多種多様なスタイルがあり、店ごとに特色あるメニューがいただけるので"1日かき氷旅"なんていうのもすてき!皆さんもぜひ、お気に入りのかき氷店を見つけてみてください。
西垣 愛佳
ライター
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BLOG京ノ旅手帖
2019.08.09
夏だけ、大人だけのお楽しみ。芸妓・舞妓さんのいるビアガーデンへ!【上七軒&宮川町】取材レポート
ビアガーデンの舞台「花街」って一体...?芸妓さんや舞妓さんが芸を披露したり、お客さんと会話を楽しむ「お茶屋」。そんなお茶屋が集まっている地域を「花街(かがい)」といいます。京都には、上七軒・宮川町・祇園甲部・先斗町・祇園東の5つがあり、五花街と呼ばれています。 庭も建物も風情抜群「上七軒ビアガーデン」学問の神様をまつる北野天満宮のほど近くにある花街、上七軒。始まりは文安元年(1444年)とされ、京都で最も歴史がある花街とも言われます。そんな花街にある上七軒歌舞練場で、庭先や館内を一部開放してビアガーデンが開催されます。上七軒歌舞練場へ正面から歌舞練場に足を踏み入れると、鯉の泳ぐ風情ある庭が迎えてくれます。こちらの建物は明治時代の中期に建てられ、時代の流れとともに増改築を繰り返してきました。特別な飾りはないのに、華やかでクラシカル。普段の生活と切り離されたような、素敵な空間です。冷たいビールで乾杯 席につくと出てくるのは、生ビールに酒菜が2つ付く「最初のセット」。それ以降は、20種以上のドリンクと、15種以上の料理メニューの中から好きなものを注文します。から揚げやだし巻き、生麩の田楽など、おつまみにぴったりなメニューがテーブルに並びました。仕事終わりの一杯...体に沁みわたります。芸妓・舞妓さんとのトークに、気分高まる!芸妓・舞妓さんたちは、お酌などはしません。その代わり、名刺にあたる「千社札(花名刺)」を持って各席を回り、ご挨拶をしてくれるんです。上七軒歌舞練場では、毎日6名の芸妓・舞妓さんが各席を回ります。明るく気軽に話しかけてくれるので、緊張や心配はご無用。芸妓・舞妓さんたちを眺めていると、芸妓・梅嘉さんがご挨拶に来てくれました。涼やかな浴衣も素敵芸妓・舞妓さんたちは、おそろいの浴衣を着て、私たちをもてなしてくれます。芸妓さんは藤色、舞妓さんは桃色の花唐草の模様がかわいい!かんざしは、必ず季節に合うものをつけるそうです。梅嘉さんの後も、芸妓・梅葉さん、芸妓・梅志づさん、舞妓・尚舞さんの千社札をいただくことができました。さすがおもてなしのプロ、容姿だけでなく、所作や話し方などからにじみ出る美しさに酔いしれました。心もお腹も、満たされました芸妓・舞妓さんたちとお話しながらいただくビール、料理。最高の夜です。上七軒ビアガーデンには席の制限時間はありませんが、混雑している時は譲り合って、みんなで楽しみたいですね。秋には、芸妓・舞妓さんによる踊りが楽しめる「寿会(ことぶきかい)」も開催されるようです。気軽に花街の文化に触れられる機会、ぜひ訪れてみてください。■ 上七軒歌舞練場京都市上京区今出川通七本松西入真盛町742市バス停「北野天満宮前」「上七軒」から徒歩3分075-461-0148(上七軒歌舞会)★ビアガーデン開催期間:7月1日~9月5日(8月14~16日は休み)※予約はhttp://www.maiko3.com/beergarden.htmlからも可能(保護者同伴の場合も含め、18歳未満は入場不可)※入店時間は17時30分、18時、18時30分、20時、20時30分から選択(LO 21時30分)、予約優先夜の宮川町通を歩き、「宮川町ビアガーデン」へ宮川町通にある、宮川町歌舞練場。こちらの特設会場で「宮川町ビアガーデン」が開催されます。景観保護地区に指定されている宮川町には、京町家が立ち並び、昔ながらの花街の空気感が残っています。受付を済ませ、会場へ宮川町ビアガーデンは、長いテーブルに相席する形。席につくと、まずはドリンクを注文します。18時と20時の2部制で、提供されるお料理が異なります。私が参加したのは、20時からの部。フリードリンクにオードブルが付く形式なので「たくさんお酒を飲みたい!」と思っている方も安心です。18時からの部では、同じくフリードリンクにお弁当がつきます。オードブルやお弁当は、京料理やフレンチなど11店が日替わりで提供するので、味もお墨付き。千社札、いただきました宮川町では、おそろいの浴衣を着た4名の芸妓・舞妓さんが各テーブルを回り、挨拶をしてくれます。芸妓・叶千沙さん、芸妓・菊つるさん、舞妓・小えんさんの3名の千社札をいただきました!涼しげな浴衣に、薄化粧の芸妓・舞妓さんたち。軽快なトークにも魅了されます。芸舞妓さんたちの踊りも楽しめる妓・舞妓さんたちによる踊りも必見です。会話を楽しんでいた時の弾けるような笑顔とは違って、しっとりとして美しい表情と身のこなし。先ほどまでワイワイ盛り上がっていた会場内も、踊りに引き込まれていくのがわかります。指の先までしなやかで、初めて見る芸妓・舞妓さんたちの踊りに感動...。ビアガーデンで踊りが楽しめるのは宮川町だけです。最後にはうちわの当たる抽選会が後には、芸妓・舞妓さんの名前の入ったうちわをかけて抽選会が。残念ながら私は当たりませんでしたが、最後にこんなお楽しみがあるのも嬉しいですね。秋には、古典を中心とした踊りや歌を見られる「みずゑ會(みずえかい)」も開催されます。10月に4日間だけの開催なので、気になる方はお早めの予約を。■ 宮川町歌舞練場 京都府京都市東山区宮川筋4丁目306市バス停河原町松原から徒歩7分、京阪電車「祇園四条駅」から徒歩7分075-561-1151(宮川町お茶屋組合)★ビアガーデン開催期間:7月15日~8月31日(7月28日と8月15・16日は休み)※予約・問い合わせは宮川町お茶屋組合(075-561-1151、平日10~16時)まで(同伴も含め、18歳未満の未成年は入場不可)※18時~、20時~の2部制(部によって料金は異なる)夏の夜、満喫しました今回、上七軒・宮川町と2つの花街で行われるビアガーデンに行ってきました。普段は、お会いする機会もあまりない芸妓さん・舞妓さんとお話ができたり、歌舞練場内に潜入できたり、踊りを見ることができたり...。夏だけ、そして大人だけのお楽しみ。花街の文化に触れたい方、暑い夏の夜に冷たいドリンクで涼みたい方!ぜひ、足を運んでみてください。
西垣 愛佳
ライター
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BLOG京ノ旅手帖
2019.07.31
お寺の禅体験に行ってきた。夏の朝夕に、自分と向き合う時間を。
忙しい大人にこそ、禅体験最近なにかと話題のお寺体験。写経ができたり、説法が聞けたり、お坊さんたちの修行の一部を気軽に体験できるということで、外国人観光客にも人気のようです。その中でも、特に支持を集めているのが、禅宗の修行方法の一つである「坐禅」。「忙しくて目まぐるしい毎日...頭を空っぽにする時間なんてない!」そんな大人たちに、ぴったりの体験なのだとか。でも、京都の夏。昼間はとっても暑くて、何もする気が起きない...。今回は、そんな方にもおすすめしたい、涼しい朝夕に坐禅体験のできる京都の2つの寺院を訪れてみました。そもそも坐禅ってなに!?坐禅は仏教・禅宗の修行方法の一つ。坐って行う禅、ということで「坐禅」と呼ばれます。インドが発祥ですが、鎌倉時代に中国から伝わってきました。お釈迦さまも坐禅の修行によって悟りを開いたそう!宗派によって、少しずつ方法が違います。仕事帰り、夜に坐禅を組める「大慈院」へ初めての坐禅体験、ひとりで行くのは少し緊張する...。そんな時に見つけたのが、大徳寺の塔頭寺院の大慈院。天正13年(1585)創建の歴史あるお寺です。こちらでは、18時から「夜空の坐禅」という坐禅会を開催していて、夜に坐禅が組めます。仕事終わり、職場の仲間と一緒に行く...なんていうシチュエーションが思い浮かびますね。ご住職の笑顔に迎えられる桃山時代の装飾が施された門をくぐって、お寺の中へ。坐禅の指導をしてくださるのは、住職の戸田惺山(とだせいざん)さんです。ちょっと不安だった初坐禅、優しい笑顔で出迎えてくださり、なんとも言えない安心感で満たされました。さっそく、組んでみる簡単な説明を受けたところで、一度坐禅を組んでみることに。坐禅独特の座り方、結跏趺坐(けっかふざ)・半跏趺坐(はんかふざ)もありますが、初心者にはなかなか難しく、私たちも苦戦...。「大切なのは、楽で安定していることです。脚の組み方じゃないんですよ~」と、戸田さん。「難しいことはポイっとして、心を無にすることがなにより大事」なのだそうです。手は「法界定印(ほっかいじょういん)」と呼ばれる形。右手と左手の親指で円を作り、おへその下くらいの位置に置きましょう。一番自分が集中できる姿勢で、お釈迦様のように目線を落として、肩の力を抜いて、ゆっくりと呼吸をします。警策を受けて、気持ちも新たに集中が切れそうになったり、眠たくなったときには警策(けいさく、きょうさく)を受けましょう。背中をパシッと叩いてもらうと、気持ちも新たに集中できますよ。警策を受けたいときは、合掌が合図になります。警策を受ける時は、両手を身体に巻き付ける体勢で、後には御礼の合掌も忘れずに。頭が空になっていくこの「夜空の坐禅」は、夜の静けさを感じつつ、一日の終わりに気持ちを安らげる時間を作ってほしいという戸田さんの思いで開催されています。情報があふれる世界で、自分自身から自由になる時間、お寺の清廉な雰囲気の中で、みんなで坐禅に向かう時間。心地の良い静けさがあたりを包み、次第に頭の中が空っぽになっていきます。気持ちを共有する一度目の坐禅は約15分ほどで終了。しばし休憩です。苔や松が美しい庭を眺めながら縁側で坐禅を組めるなんて、今さらながら本当に感激!ほっ...と一息つきながら、みんなで気持ちを共有し合う時間も、素敵です。「戸田さん体操」で身体をほぐす!大慈院の坐禅体験の特徴の一つが、住職の戸田さん考案の「戸田さん体操」!先ほどまでのしっとり落ち着いた気持ちを一旦忘れて、みんなでワイワイ体を動かします。畳に寝転がって、普段はしないような体勢で筋肉をゆっくり伸ばしていると、段々と身体がほぐれてきて軽くなっていくのを感じます。畳の部屋に上がるということ、ましてやゴロゴロできる機会なんてめったにない今日この頃...フローリングよりもソフトな畳の感触がとても心地よかったです。二度目の坐禅に臨む身体をほぐした後は、二度目の坐禅です。夕暮れから夜へと時間が移る中、ろうそくの火が揺れて、なんとも幻想的。鈴が鳴ると、坐禅の始まりです。一度目の坐禅よりも、身体が軽く、心も軽い気がする...。「戸田さん体操」のおかげでしょうか。周りの音も、だんだんと遠くなっていきます。戸田さんや友人たちの息遣いが聞こえるほどの静けさ。しばらくすると、戸田さんの読経の声が聞こえてきます。音が全くないのも良いけれど、シーンとした夜に響くお経に、より集中力が増すような気がしました。すべてを終えて、語らう二度の坐禅を終えたら、体験プログラムは終了。お茶とお菓子をいただきながら、戸田さんと参加者でさまざまなことを語り合う時間です。きょうの感想や、普段感じていること、疑問、悩み。普段生活していて、みんなで何の気兼ねもなく話せる時間なんて案外少ないのかも...。温かな空気感にずっと浸っていたいくらい、素敵な時間でした。体験前よりも、確実にいろいろな部分が軽い!明日からも、また頑張れそうな気がします。■ 大徳寺 大慈院京都市北区紫野大徳寺町4-1075-492-2958■坐禅体験データ開催日...毎月一回水曜日時 間...18時30分~20時30分料 金...2000円※お問い合わせは、株式会社のぞみ(075-351-9915)まで一乗寺にある禅宗の寺「圓光寺」夜の坐禅、とっても心地よかった...。次は朝の涼しい時間帯を有効活用したいと、いつもより早起きをして、朝の坐禅にひとりで挑戦してみることに。慶長6年(1601)に徳川家康が開いたとされる学問所がルーツの圓光寺さんへ。こちらでは、坐禅から、掃除を通して自らを見つめ直す作務(さむ)、仏教や禅についてわかりやすく教えてくれる法話、禅宗の朝食である粥坐(しゅくざ)までを体験することができます。京都の中心部から少し離れた一乗寺というエリアにあり、あたりはとても静か。街の喧騒を忘れて、なんだか遠くまで来たような気分です。見事な枯山水庭園に迎えられる門をくぐり、坐禅道場までの道の途中には枯山水庭園「奔龍庭(ほんりゅうてい)」が。枯山水庭園にはシンプルな造りのものが多いのですが、どこか華やかさや迫力を感じます。白砂は雲海を、石組は龍を、そびえる石柱は稲妻を表しているのだとか。庭の中を通る道と庭の間には仕切りがなく、庭の造りを間近に見ることができます。午前6時、修行開始修行の開始は6時、まずは坐禅から。初心者さんは15分前に集合し、坐禅の座り方や呼吸の方法などを教わりましょう。朝の澄んだ空気の中に、鈴の音が響きます。近年まで尼僧たちが修行していたという禅堂は、凛として神秘的な雰囲気。20分間の坐禅を二度、行いました。作務、法話坐禅を終えた後は、作務と呼ばれる修行。歴史ある美しい庭や建物を掃除をしながら、自分の中にある悪いものや雑念を排除していきます。住職自ら話してくださる法話では、仏法や禅について、知ることができます。大人になって新しく何かを学ぶ機会ってなかなかないですよね。なんだか新鮮な気分でした。最後の修行、粥坐そろそろお腹が空いた...と思っていた頃に、最後の修行。粥坐の時間です。粥坐とは、禅宗における朝食のこと。他の参加者や住職と一緒に、粥と漬物というシンプルな朝食をいただきます。朝から活動していたからか、いつもより質素な朝食なのにとてもおいしく感じました。修行を終えた後は、境内を散策近世に造られた十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)を眺めながらまったり。気持ちがとても落ち着いてきて、心がとても穏やかになります。周りの風景に自分が溶け込んでいくような、不思議な感覚です。水音がかすかに響く水琴窟や、手入れされた竹林など、素晴らしい境内はいつまでも見ていられそう...。 お寺を後に少し長居をしてしまいましたが、そろそろ帰らないと。このすっきりとした状態なら、何でもできる気がします。ちょっと遠出をしてみるのもいいし、ずっと行ってみたかったカフェを訪ねるのもいいな...と考えにふけります。朝から坐禅体験をしたおかげで、こんなに一日が楽しみになるなんて!朝一の体験なので、仕事や観光の前にもおすすめですよ。■ 圓光寺京都市左京区一乗寺小谷町13市バス「一乗寺下り松町」下車徒歩約10分、叡山電車「一乗寺」下車徒歩15分075-781-8025■坐禅体験データ開催日...毎週日曜日※前日までに電話での予約必須時 間...6~8時料 金...1000円(拝観料込)もっと知りたくなった、禅の世界今回は夕方と早朝、2つの坐禅を体験してみました。余計なことを考えず、ただ座って集中する時間。心も身体もすっきりクリアになって、頭の中が整理され、学校の授業や講義では何となく知っていた「禅」について、もっと深く勉強してみたくなりました。皆さんも、涼しく心地よい夏の朝夕に、自分を見つめる時間を設けてみませんか。禅体験、おすすめの3寺院京都市内でも禅体験のできるお寺はたくさんありますが、その中でも3つのおすすめ寺院をご紹介。庭を眺めながら坐禅が組める「両足院」祇園にある禅宗の寺・建仁寺の塔頭寺院。室町時代中期まで、禅僧によって書かれた漢詩「五山文学」の最高峰の寺院とされていました。境内は通常非公開ですが、坐禅体験時は中に入ることができます。初夏には半夏生が美しく色づく庭が特別公開され、寺宝や茶室も見ることができます。■ 両足院京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591市バス停四条京阪から徒歩5分075-561-3216体験できるもの:坐禅坐禅以外にも多彩な禅体験がある「勝林寺」毘沙門天を本尊とする寺院で、天文19年(1550)に創建された東福寺の塔頭寺院。坐禅や写経・写仏、朝粥、ヨガなど、さまざまな体験ができるので、幅広い年代から人気を集めています。毎日何かしらの体験を実施しており、スケジュールを合わせやすいのも魅力的!季節や時期ごとにいただける御朱印も話題のようです。■ 勝林寺京都市東山区本町15-795市バス停東福寺から徒歩5分075-561-4311体験できるもの:坐禅、写経・写仏、坐禅とヨガ、坐禅と朝粥禅体験は休日を中心に開催「大仙院」永正6年(1509)創建の大徳寺塔頭寺院。床の間や玄関は現存する日本最古のものとして、国宝に指定されています。あの千利休ともゆかりがあるのだとか!見どころは方丈を囲む3つの枯山水庭園で、国の特別名勝にも指定されています。坐禅体験は土日を中心に実施されているので、旅行で京都に来た場合も参加しやすいですよ。■ 大仙院京都市北区紫野大徳寺町54-1市バス停大徳寺前から徒歩8分075-491-8346体験できるもの:坐禅(3~11月は17~18時、12~2月は16時30分~17時30分) ※土日以外に毎月24日には報恩坐禅もあり
西垣 愛佳
ライター
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BLOG京ノ旅手帖
2019.07.09
京都の夏に味わいたい!レトロカフェのアイスメニュー【四条河原町編】
老いも若きもいつだって夢中「喫茶ソワレ」のゼリーポンチまずご紹介するのは、阪急電車河原町駅そばにある「喫茶ソワレ」。昭和23(1948)年創業で、今年で71年。戦後すぐから営業の、歴史ある喫茶店です。店内の木彫刻は、創業者の友人、彫刻家・池野禎春が、フランスの片田舎の教会をイメージして作ったのだそう。ひと粒ひと粒、丁寧に彫られたぶどうや、そのぶどうから連想されるワイン(酒)の神"バッカス"など、今となっては非常に希少価値の高いものになっています。トイレのノブさえも手彫り。"パニック"の語源になったといわれる、ギリシャ神話に登場する半人半獣の牧神パンが描かれるなど、細部に至るまでこだわりが詰まっている贅沢な空間です。その時代だからこそ叶った、細やかで丁寧な仕事ぶりが垣間見えますので、じっくり眺めてみてください。店名のソワレとは、フランス語で「夜会」「素敵な夜」という意味。メニューの表紙にある文字「Soyez la bienvenve」は、フランス語で「ようこそいらっしゃいました」と書かれています。そして喫茶ソワレといえば特徴的なのが、ブルーのライト。 女性がきれいに見える灯りだそうで、創業者の友人、染色家・上村六郎の提案で取り入れられました。当時は夜中まで営業していたといいますし、"素敵な夜"の由来にとてもマッチしています。絵画がたくさん飾られている中で、ひと際目を引くのが東郷青児のもの。創業者が店のイメージに合うと、気に入って絵を飾っていたといいます。それを見た創業者の画家仲間が「君の絵が飾られている」と、東郷青児本人を連れ来店したのだそう。それをきっかけに繋がりが生まれ、以来ソワレのためにイラストを描き下ろすようになりました。2階にある原画のほか、コースターやタンブラー・コーヒーカップなどにイラストが使われているのはご存知の通り。喫茶ソワレの雰囲気を、よりエレガントなものにしています。2階に上がると、窓から木屋町通りの桜の木が全面に眺めることができます。春は桜並木、夏は新緑、秋は紅葉と四季折々の風景が楽しめます。情景の移り変わりが近くで感じられる窓際席に座れたときは、外の風景も存分に楽しんでください。三角の天井が教会をイメージして作られたというのがよくわかりますし、昔の人のサイズ感で作られたのでしょう、テーブルやイスが今と比べて小さめサイズなところにも時代を感じます。夏に喫茶ソワレで味わってほしいメニューが"ゼリーポンチ"。1978(昭和53)年、二代目オーナーの奥さんが考案したそうで、40年以上続く定番メニューです。最近ではインスタ映えすると人気で、看板メニューになっているほど。サイダーにそれぞれ味の違うゼリーが5色、たっぷり20カット入っていて食べごたえ十分。1889年に発売、100年以上同じ製法で作られているサイダーは、刺激の少ない優しい炭酸。少しの間で炭酸が抜けてしまうほど繊細なので、写真を撮るのもほどほどに。光にかざすときらきら輝いて涼しげで、これぞ夏イチオシのメニューです。数に限りがあり、早いときにはオープンから2時間ほどで完売するほど人気なのだとか。確実に食べたいときは、オープンすぐの入店がオススメです。ゼリーを使ったメニューはゼリーポンチだけではありません。ゼリーコーヒーも人気メニュー。アイスカフェオレの中にコーヒーゼリーが入っていて、ゼリーポンチに比べると大人の味に仕上がっています。実はゼリーシリーズが生まれるきっかけになったのが、このゼリーコーヒー。1974年に生まれたといいますから、ゼリーポンチよりも少し先輩です。それまでの喫茶ソワレは、男性客が中心。女性は男性に連れられ来る程度で、女性でも来やすいようにと、女性が食べたくなるメニューをと考え出されたのがゼリーコーヒーでした。写真はゼリーコーヒーフロートですが、深煎りコーヒーの味わいを感じるコーヒーゼリーに、コクのあるアイスが浮かべられています。一緒にいただくと、苦味と甘味がミックスされ、大人だからおいしいと感じる味わい。ゼリーポンチと同じころにゼリーミルクというメニューも作られました。5色のゼリーが牛乳に入っているもので、ゼリーポンチとはまた違うおいしさがあります。牛乳臭さを消すためにミントが入っていて、さっぱり飲めるのもゼリーミルクの特徴です。実はこのメニュー、牛乳が苦手な現オーナーのために、母である二代目オーナーの奥さんが考えたついたのだそうです。結局現オーナーの牛乳嫌いは解消されませんでしたが、子どものためにという、お母さんの愛が感じられるエピソードに温かさが感じられ、いいお店なんだろうと想像できますよね。そんな裏話も感じながら、味わってみたいものです。ゼリーメニューはほかに、ヨーグルトポンチやゼリーワインもあります。いずれも手作りのため数量限定ですが、夏に味わってほしいメニューです。■ 喫茶ソワレ京都市下京区 西木屋町通四条上る真町95四条河原町交差点より徒歩約2分 075-221-035113:00~19:30(L.O. 1階18:00、2階18:45)月曜日(祝祭日の場合は翌日)http://www.soiree-kyoto.com/幾多の文化人が通りすぎた、本物のレトロ喫茶「フランソア喫茶室」喫茶ソワレから四条通りを渡り、南に歩いて約2分。四条河原町の交差点からすぐの「フランソア喫茶室」も、京都を代表するレトロカフェのひとつです。創業は昭和9(1934)年といいますから、85年もの間営業していることになり、老舗と呼ぶにふさわしいお店。長い年月の間には、画家・藤田嗣治や映画人・吉村公三郎、新藤兼人、フランス文学者・桑原武夫、矢内原伊作など、多くの著名人が常連として通っていました。1970年の安保闘争のころには、全共闘の指導者が集結という場面もあったそう。見た目こそ物々しい彼らですが、店内でのマナーはきちんとしていましたよ、と、若くでお店を継いだオーナーは語ります。大学生の女性スタッフが、デモに行くから休ませてほしいという、時代を反映するようなエピソードも、今となっては笑い話です。現在は北と南の2フロア構成になっていますが、創業時は南側のみだったそう。窓からの光が明るく、白いイメージの南側には、フランスから取り寄せた壁紙が貼られています。2019年4月のリニューアルの際に、新しいものに張り替えられ、より明るい印象に。2、3年ほど前から完全禁煙になっていますが、それまでは、やになどで壁紙や調度品が汚れやすかったそうです。禁煙実施には喫煙家の反発もあったようですが、時代の流れもあり、今では好意的に受け取られています。北側は、茶色の柱や赤いビロードの椅子が印象的で、南側に比べるとややダーク。イタリアンバロック様式の内装で、豪華客船のホールをイメージして作られたそうです。南側より少しあとの、昭和16(1941)年に建築された物です。創業者の立野正一さんは、画家を目指していた学生だったので、店内には正一さんが集めた名画が数多く飾られています。フランソアという店名が、画家「フランソア・ミレー」が由来になっているのも、絵画をこよなく愛しているから。貴重なイタリア・メディチ家出版の複製「モナリザ」は、昭和16年に店をつくるときに、関西に2枚だけあったものだそうですし、ピカソのリトグラフは、100分の3枚目で、ピカソが世界平和委員会に寄贈した作品が日本にきていた物を入手した物です。貴重なものがあちこちにあって、さながらギャラリーのよう。貴重な美術品を眺めながら、クラシックの調べに耳を傾けると、優雅な気分に浸ることができますよ。夏のオススメメニューは"ゆずスカッシュ"。オーナーの友人が営んでいる、農園のゆずを使ったスカッシュで、香りと色がよく味がまろやか。レモンに比べ飲みやすくさっぱりとしているので、暑い日に涼を取るのにぴったりです。シックで上品な制服も、お店の雰囲気に馴染んでいます。創業当時から変わらないスタイルで、映画の舞台になった時は、主演女優も袖を通したのだそう。今どきのカフェでは見かけない、クラシックな制服にも注目してみてください。俳優・寺尾聰の父、宇野重吉の発案で生まれた、フレッシュクリームが入ったコーヒーや、フレンチトーストも人気メニュー。コーヒーは、今の時期ならキリッとアイスでいただくのがオススメです。平成15(2003)年、日本の喫茶店で初めて国の登録有形文化財にも指定された、フランソア喫茶店。由緒ある空間では、外のうだるような暑さも忘れることができるかもしれません。■ フランソア喫茶室京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184四条河原町交差点より徒歩約3分 075-351-4042・FAX:075-351-404310:00~22:30(LO:サンドイッチ・トースト 21:30、ドリンク・ケーキ 22:00)無休(12月31日、元旦、1月2日のみ休み)http://www.francois1934.com/index.html京都人に愛されてきた地元密着喫茶店「イノダコーヒ 本店」京都市内をはじめ、関東や北海道にも支店がある「イノダコーヒ」。発祥の地、本店は四条烏丸交差点から歩いて10分ほどの、堺町通りに面した位置にあります。 白い壁の右側が旧館、左の黒い壁が本館で、コントラストが対照的。本館側ののれんをくぐって入店します。昭和15(1940)年、旧館"メモリアル館"から創業。当時は4席だけの小さな喫茶店でした。メモリアル館内部も、外観の白壁に「COFFEE」の文字も、ほぼ当時のまま。ハイカラな造りなのがよくわかります。当時の什器が置かれた味わいある空間は、長年営業してきた老舗だからこその価値。今も喫茶席として使われていて、希望すれば座ることができます。メモリアル館と並んで人気なのが、奥の旧館。室内に入れば、重厚感のある照明やインテリアが、レトロな雰囲気を醸し出します。ギンガムチェックのテーブル席がかわいく"インスタ映え"すると、若い世代も好んで座ります。2階建てのスタイリッシュな本館と合わせ席数211席は、イノダコーヒ全店舗の中で最大席数。庭には、喫煙OKのテラス席もあります。希望の席がある時は、スタッフの方に伝えてみて。満席で待つこともありますが、待てば希望通りになることが多いです。イノダコーヒのスタッフは、みなちょうネクタイをつけ正装をしています。接客も丁寧で気持ちよく、まるでホテルでサービスを受けているかのよう。ホスピタリティの高さにも注目してみてください。朝食からランチ、スイーツと幅広いメニュー展開をしているイノダコーヒですが、夏に味わってほしいのは"コーヒーフロート"。ミルク・砂糖入りの深煎りアイスコーヒーにレモンアイスが乗ってやってきます。一般的にフロートというとバニラアイスを連想しますが、イノダコーヒでは、創業者のこだわりでレモンアイスが使われています。製造過程でレモンの皮が使われますが、酸っぱさを感じる味ではなく、さっぱりとしたバニラアイスという位置づけ。コクのあるコーヒーとの相性が抜群で、深煎りなのに爽やかさえ感じられます。コーヒーフロートと一緒にプリンもいかが?昔ながらの味と形で、懐かしさを感じます。ほどよい硬さにたっぷりのカラメルがおいしい!シンプルですが、レトロなうつわに入れられおめかし。よりおいしそうに見えるから不思議です。食欲が落ちがちな夏でも、つるんと口に入るうれしいメニューです。ところでイノダコーヒは「コーヒー」ではなく「コーヒ」という表記になっています。もともと"珈琲"と漢字表記だったのが、"こうひ"と平仮名になり、"コーヒ"になったのだそう。時間の流れが感じられるエピソードです。今も昔も京都人に愛されるイノダコーヒで、ひとときの涼しさを体感してください。■ イノダコーヒ京都市中京区堺町通三条下ル道祐町140四条烏丸交差点から徒歩約10分075-221-0507 FAX:075-221-05307:00~19:00年中無休https://www.inoda-coffee.co.jp/四条河原町近辺には他にも老舗カフェがたくさん!今回は3つのお店を取材しましたが、四条河原町近辺には他にも魅力的なレトロカフェがたくさんあります。暑い夏の京都、旅先でのひと休みに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。スマート珈琲店昭和7(1932)年「スマートランチ」を創業。戦後「スマート珈琲店」に変わり現在にいたります。山小屋のような雰囲気の中で、自家焙煎のコーヒーが味わえます。ホットケーキが人気ですが、夏はコーヒーフロートやプリンの注文も多いのだとか。お店は寺町商店街にあるので、利便性も抜群です■ スマート珈琲店京都市中京区寺町通三条上る天性寺前町537市営地下鉄東西線京都市役所前駅から徒歩1分075-231-65478:00 ~ 19:00(2F ランチタイム:11:00 ~ 14:30(L.O))喫茶・無休/ランチ・火曜日http://www.smartcoffee.jp/築地四条河原町から東へ一筋入ったところにる築地は、昭和9(1934)年創業。繁華街なのに、驚くほど静かなロケーションです。玄関のカラフルなタイルやウェスタンの扉に、当時の時代背景が見えるよう。重厚感ある造りで、豪華な調度品があちこちに。名物のウィンナー珈琲やアイリッシュコーヒー(春・夏・秋提供)を飲みながら、優雅なひとときが過ごせます。■ 築地京都市中京区米屋町 河原町四条上東入四条河原町交差点より徒歩約2分 075-221-105311:00~18:00 休 木曜日六曜社珈琲店三条河原町交差点すぐの喫茶店で、1階は「六曜社珈琲店」、地下店は「COFFEE&BAR」として営業。昭和25(1950)年に地下から開店しましたが、のちに1階へ移転し地下はバーに。1985年頃から地下店も、自家焙煎コーヒーの店として昼営業を始めました。1階はネルドリップ、地下ではペーパードリップで抽出されるコーヒーがおいしいと評判です。■ 六曜社珈琲店京都市中京区河原町三条下ル大黒町40 三条河原町交差点より徒歩約2分075-241-30268:30〜22:30(L.O. 22:00)休 水曜日 http://rokuyosha-coffee.com/インパルス昭和41(1966)年に太秦で創業後、河原町に移転。ジャズの名門レーベル「インパルス」が店名の由来で、ジャズ喫茶としてスタートしました。サイフォンで淹れるコーヒーはあっさりと美味。フードメニューも充実していて、お腹も満たせます。奥行きのあるつくりで坪庭もあり、京都らしい"うなぎの寝床"のようなお店です。■ インパルス京都市中京区河原町通蛸薬師上ル奈良屋町292 四条河原町交差点より徒歩約3分075-255-36299:00~22:00不定休
デブ子デラックス
京都在住ライター