雨上がりのある朝、家の近くを散歩しているとご近所の方に出会いました。
今年は雪も少なくて、桜の開花は早いでしょうかね?
などと話をしていると、
「桜もそうやけど、春の野草も咲いてるよ」と教えていただきました。
ご近所の方は、トレッキングがご趣味で地方の山々へよく歩きに行かれますが、
もちろん、地元京北の山にもお詳しく、野草にもお詳しい方で
「あそこに咲いてる花は、昔はこの辺の山にたくさんあったんやけどねぇ」と、
その方と教えてもらった場所へ行ってみました。
そこには、白くて可愛らしい花がたくさん咲いていました。
「これは、黄連(オウレン)って言うんやで。漢方薬にもつかわれててな、昔は
びっしり咲いていたんやけど、乱獲にあってな...今はほとんど見れなくなって
ここの場所は人が来ないから、ひっそり生き延びたんやな。」
帰宅して調べてみると、どうやらセリバオウレンのようです。
杉植林の山にも生息し、寒冷地を好むようです。
ご近所の方に教えていただいた通り、漢方薬に利用され、殺菌作用や抗炎症作用があり、古くから健胃薬として利用されていたようです。
京北の町は、昔はなんでも自給自足ができた町と教えてもらいました。
町の先人の方々は、体調を整えてくれるこの花を大切にされいたことでしょう。
ですが、乱獲にあってしまったことは本当に悲しく残念です。
だから、先人の方々の気持ちを想うと、この花が咲く場所は、
残念ですがお教えすることはできません。
この花がやがてまた、たくさん咲いてくれますように。
私も京北の自然を大切にしたいと、改めて思いました。