2026年01月19日(月)公開
「維新は有権者をなめている」衆院選に合わせた"大阪ダブル選"に神戸学院大中野教授が指摘 高市総理が解散急いだ背景は「立憲・公明の合流に焦り?」ジャーナリスト武田氏がMBS番組で言及
解説
衆院選に向け、政界の動きが加速しています。解散から投開票までわずか16日間という戦後最短の強行スケジュールが浮上し、大阪では知事・市長の「ダブル選」も重なる異例の事態。MBSの番組『よんチャンTV』に出演したジャーナリスト・武田一顕氏と行政学者・中野雅至教授はそれぞれ「予算の年度内成立は無理」「維新は有権者にお灸を据えられるのでは」などと厳しい見方を示しました。
“戦後最短”日程のワケは立憲・公明合流による焦り?

1月23日の通常国会召集日に解散し、27日公示、2月8日投開票という戦後最短のスケジュールが想定されている衆院選。高市総理は19日午後6時から解散総選挙についての会見を行う予定です。
―――「3月の予算案通過のためこの日程になった」「立憲・公明の新党結成に焦ったのでは」などという話も聞かれますが、なぜこの日程なのでしょうか?
(武田一顕氏)「9日に読売新聞が解散総選挙検討と報じてから約10日間が経ちます。その間、韓国・李在明大統領やイタリア・メローニ首相が来日したため、外交儀礼上ということもあり、これからということになりました」
「どこまで意図したのかは分かりません。通常国会の召集を1月23日と遅くした時点で、冒頭の解散はないと思われていたわけです。ということは召集を決めた後で解散総選挙を決めたと考えた方が順当。公明党と立憲民主党が組み選挙協力が進んでいけば負けるかもしれない。立憲・安住幹事長は自民党の中で干されている人たちとも協力したいと言っていたので、自民党が分裂することを避けたいと焦って解散総選挙に突き進んだと私は聞きました」
予算の年度内成立は「無理です」
急ピッチで進む選挙準備ですが、懸念されるのは2026年度予算案への影響です。
―――このまま進むと、予算成立は年度をまたぐことになりますよね?
(武田氏)「そうですね。2月8日(投開票)という最短スケジュールでも、その後に総理大臣指名を行い、それから衆議院で1か月ほど予算委員会ということになるため、とてもではないけど年度内の成立は見込めません。無理です」
自民も「食料品の消費税ゼロ」? 武田氏「検討は曲者」

選挙戦のカギを握るのは、生活に直結する消費税対策。今回の選挙で大きな争点になりそうなのが「食料品の消費税ゼロ」です。
―――自民党の鈴木幹事長は「期限を区切って検討」と話しています。高市総理はかつて前向きだったものの、最近はトーンダウンしているようにも見えましたが?
(武田氏)「鈴木幹事長は食料品の消費税ゼロを『検討』というところまでしか言っていません。『検討』というのはなかなか曲者(くせもの)なんですよ。なので高市さんがどう踏み込めるかが大きなポイントです」
一方、立憲・公明による「中道改革連合」は、恒久的な食料品消費税ゼロを打ち出し、巨大ファンドの運用益などを財源に充てる構えです。
大阪ではダブル選挙へ 中野教授「維新は有権者をなめている」「お灸据えられるのでは」
さらに、大阪では衆院選と同日に知事・市長のダブル選挙が行われる見通しです。自民・立憲・公明は独自候補を擁立せず、共産は擁立しないことで検討しています。
吉村知事らは「大阪都構想」「副首都法案」の民意を問う姿勢ですが、行政学者・中野雅至教授(神戸学院大)は厳しい視線を送ります。
(中野雅至教授)「副首都に向けて弾みをつけたいという吉村さんの意図は分かります。ただ、大阪都構想はこれまでメリット・デメリットがわからないまま苦渋の決断で、僅差で否決してきた。3回目をやるなら、説明を尽くした上で選挙で問うなら分かりますが、それを全くしないまま問おうとしたので、みんな怒っている。 なぜこんなことをやるかと言うと、たぶん維新は負けないからと有権者をなめている。『俺たち負けへんねん、ついてこい』みたいな感覚だと思うんですよ」
「自民党がおごり高ぶったら有権者がお灸を据えるとよく言いますが、今回は維新にお灸を据えるのではないかと思っています。衆議院選挙で維新に入れない人も増えるかもしれないので、これは悪手中の悪手だと思います。これまで大阪の大きな選挙は負けませんでしたが、今回は激震が走る可能性があると僕は見ています」
高市総理が会見へ「一世一代の大勝負の場」
19日午後6時から行われる高市総理の会見について、武田氏に注目ポイントを聞きました。
(武田氏)「簡単に4つ言います。まず『なぜ今解散総選挙をやるのか』という説明をしなければいけません。2つ目は『消費税』についてどういう言い方をするのか。3つ目は必ず聞かれる『今回は何解散ですか?』。小泉元総理のときは郵政解散、安倍元総理のときは国難突破解散でした。そして4つ目。これが一番大切なんですが『凄みを見せられるか』。高市さんにとって本当に一世一代の大勝負の場がやってきます」
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