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3人死亡の火災起きた大阪・西成の集合住宅...寝たきりの人も?ほぼ生活保護者?専門家「賃貸の更新断られる高齢者が増え同タイプの住宅が増加。受け皿となる一面も」

解説

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 11月12日夜、大阪・西成区の集合住宅で火災が発生し、火元とみられる部屋からは男性1人が見つかりその場で死亡が確認されました。また、60~80代の計5人が病院に搬送。このうちヘルパーとみられる65歳の女性と70代とみられる男性1人の死亡が確認されました。60代の男性1人が意識不明の重体です。 火災があったのは「共助型住宅=コレクティブハウス」と呼ばれるタイプの集合住宅。介護が必要な人も多く住んでいて、住人によりますと、寝たきりの人もいるということです。 今回火事があったのはどんな住宅?どんな人が住んでいる?主任介護専門員資格を持ち、介護ビジネスに詳しいHAPPY LEAF・藤井円氏の見解を交えてお伝えします。

火災発生の建物にはヘルパーが常駐 どのような住宅?

 火災が起きた住宅がうたっていたのがコレクティブハウス(=共助型住宅)というものです。

 コレクティブハウス(共助型住宅)は一般的には、個別の住戸を保ちつつ、居住者同士が助け合うことを前提にした共同住宅です。

 管理会社によると、火災があった住宅は「ヘルパー常駐」と説明しています。

40代~80代が住むこの住宅の住人によると…

■各階に10人ほどが住む
■階によって浴室・トイレ・キッチンが共有スペースに
■ほとんどが生活保護者
 体の不自由な人や寝たきりの人も
■昼間はフロントに人がいて夜はヘルパーが1人
■スプリンクラーはなかったと思う

 夜勤の常駐ヘルパーは1人で、50人を超える住人に避難を促すのは難しく、避難を促すために部屋に向かって巻き込まれてしまったという可能性も考えられます。

 入居者によると、ヘルパーは風呂や料理、掃除など身の回りの世話のほか話し相手になるなどとても優しく、コミュニケーションも取れていたということです。

サービス付き高齢者向け住宅には「厳格なルール」

 高齢者向け賃貸住宅といえば国交省・厚労省管轄の事業として「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」があります。

 サ高住は建設時の補助金や融資税制の優遇がある一方、下記のような厳格なルールが存在します。

■火災発生時のルール
(スプリンクラーの設置など)
■ヘルパーなどの人員
(介護型の場合は常駐など)

 今回、火災があったコレクティブハウスではサ高住のようなルールはなく、ヘルパーを置く必要もありません。

 基本的には入居者同士の見守りや交流を促進するものだということです。

共助型住宅が高齢者の受け皿になっている一面も?

 介護ビジネスに詳しい主任介護専門員資格を持つ「HAPPY LEAF」の藤井円氏は次のように話します。

・認可を受けないこういったタイプの住宅は大阪で増えてきている
・運営側はサ高住に比べ経費がかからないという
・利用者側も比較的安く利用でき、運営側と利用者にとってメリットがある
・賃貸住宅の更新を断られる住まいを失う老人が増加
 →コレクティブハウスが受け皿になっている一面も

 高齢者の人が安心して暮らすためにはどのような社会作りをし、どこまでルール化すべきかというところのほか、どう助け合っていくべきかを考え直すべきではないでしょうか。

2025年11月13日(木)現在の情報です

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