2025年07月31日(木)公開
全国の花火が万博に!スペシャル花火ショー打ち上げの1日を定点観測 「花火の時間は5分だけどそれ以上の価値」打ち上げ時間は『非公表』日暮れまで3時間以上待つ人も
編集部セレクト
全国各地の花火師が万博会場で月替わりで花火を打ち上げる、「JAPAN FIREWORKS EXPO」。万博期間中だけのスペシャル花火ショー。打ち上げの1日を定点観測しました。
朝から始まる花火ショーの準備
7月23日(水)午前9時。夏休みが始まり、万博会場は家族連れで賑わっていました。大阪の暑い夏に負けない熱気。皆さん気合十分です。
一方、舞台裏ではすでに花火ショーの準備が始まっていました。現場で指揮をとるのは、花火師・野崎規裕さん(40)です。
(花火師 野崎規裕さん)「(Q花火日和?)花火日和は…夜の天気次第ですけど。お客さん側が風下にならなければ、風下になると煙がそっちに逃げてきれいに見えなくなる」
打ち上げ場所は、大屋根リングの海側から見える堤防です。
(野崎規裕さん)「いいロケーションだと思う。1か所で上がるのではなく、300mのワイド(幅)から打ち上げますので。(会場の)どこから見てもワイド感がある花火になっているかなと思います」
今回、打ち上げを担当するのは、福岡県北九州市の花火会社「ワキノアートファクトリー」。九州最大級、1万8000発を打ち上げる関門海峡花火大会などに携わっています。今回は万博のために特別な花火を計画しています。
(野崎規裕さん)「大阪・関西万博ということなのでミャクミャクくんに合わせた、赤と青の色合いで構成しています」
約300m上空まで打ちあがる大玉です。
(野崎規裕さん)「そこ(万博)に来るお客さんに喜んでいただきたい。そのためにはどういうふうな見せ方をしようか、どういうふうな演出にしようか、そこは手を抜かずに毎回やる」
日が暮れるまで3時間以上花火を待つ人たちの姿も
午後12時。この日は朝から気温がぐんぐん上がりました。早くもビールを飲んで喉を潤す人も…
「なかなか(パビリオンの)予約がとれないんで、三菱未来館に入っただけであとはぶらぶらと。夜、花火があるみたいなんでそれを見たいな。(Q花火まで時間がありますが?)どうしようかな。朝一番で来たけど、暑いからもう動きたくないです」
「きょうは花火を見に来ました。どこで見ようかすごく悩んでいます」
「任せている。ついてくだけ」
午後3時半。少し陽が傾いてくると海に近いリングの下に人が集まっていました。
「花火の場所とりです。まだだいぶ明るいですけど」
「前回、大屋根リングで見たんですよ。感動です。ドーンとくるたびにわーと。(花火の時間は)5分だったけどそれ以上の価値が」
「(Q前回も2人で?)全くの他人です」
「いま初めて会った。お一人さま同士」
日傘をさして花火を待つ大群衆も。打ち上げ時間は非公表ですが、日が暮れるまで3時間以上は待つことになります。
こうした光景にアメリカから来た人は…
(アメリカから)「あまりに暑いしビール飲んで何か食べて。それでどこかで花火を見るよ。花火はいいけど待つのは無理。花火のために3時間?無理だよ!」
午後6時半。この日の来場者数は14万人以上、大屋根リングは花火を見にきた人で埋め尽くされていました。太陽がゆっくりと沈み打ち上げの時間が迫ってきました。
(野崎規裕さん)「ちょっと風向きがよくないですけど、悪くはないと思います。天気はいいんですけどね。風がちょっと強くて向きが悪いときがあるんで。本番、風向きみながら安全優先でいきます」
打ち上げ場所では 消防士が周囲の安全を確認。静けさのなかに緊張感が漂います。
「特別だと思った」大成功のスペシャル花火ショー
午後7時57分。いよいよ打ち上げです。万博で毎月上がる特別な花火。この日のために用意した赤と青のミャクミャクカラーの花火に見物客からは歓声があがります。
5分だけの特別な時間。最後は大輪で幕を閉じました。
「迫力がすごくておもしろかったです」
「きれいだった」
「(6月の)大曲の花火もよかったですけど、今回も特別だなと思いました」
大成功に終わったスペシャル花火ショー。花火師の野崎さん、充実した表情で答えてくれました。
(野崎規裕さん)「花火は夜上がりますけど、大きい規模になってくると朝から設置に入ってやる。楽な仕事ではないですけど、最後無事に終わって、お客さんの声を聞いてやってよかったなと毎回思いますので、いい仕事ですね。花火屋というのは」
万博の名物となっているスペシャル花火。閉幕まであと3回、夜空にはどんな花が咲くのでしょうか。
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