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暴行の現場映像が消去されたか...捜査対象者への暴行事件 大阪府警巡査部長の裁判で指摘 「消去するとしたら?」「捜査本部に従事していた人間」

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家宅捜索中に捜査対象の男性に暴行したなどとして、大阪府警捜査4課の捜査員6人が起訴された事件。捜索現場に設置された府警のカメラの映像データが捜索後に消去されていたことが、裁判で明らかになりました。

大阪府警捜査四課の巡査部長・阪口裕介被告(33)は今年7月、女性を風俗店などに紹介する国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」の拠点とみられるビルの一室を家宅捜索した際、警部補の時長力被告(51)とともに捜査対象の男性(20代)に暴行をした罪に問われています。

10月15日の初公判で、阪口被告は「私の行為は職務の範囲を超えてしまいました。この件についてすべて正直に話をしようと思う」と起訴事実を認めていました。

23日に行われた裁判で、阪口被告は家宅捜索中に別の捜査対象の男性(20代)に暴行した罪についても「間違いありません。今回の件も正直に話します」と起訴内容を認めました。

▼「すぐに止めさせるべきでしたができず」「主任が拳でボディーブローのように…」裁判で読まれた同僚らの証言

検察側は、阪口被告らに暴行された男性の1人が暴行などで全治1週間のケガをしたとしたうえで、当時現場で共に捜索にあたった複数の警察官の供述を明らかにしました。

警察官①「阪口主任が男性を拳で何度も殴ったり、蹴ったりしているのを見た。本来は近くにいた私がすぐに止めさせるべきでしたができませんでした」
警察官②「阪口主任が拳で男性の腹部をボディーブローのように殴ったり、足で蹴っていた」

続く被告人質問で、阪口被告は次のように語りました。

弁護人「警察官になろうと思ったきっかけは?」
阪口被告「友人が交通事故で命を落としてしまい、人の命を助けたいという思いからです」

▼捜査について説明“解析のために携帯などの押収を命じられていた“

阪口被告は「ナチュラル」が女性を風俗に紹介して得たスカウトバックの一部が暴力団に流れているのではないかと捜査を行っていたと説明。ナチュラルは全国で1500人規模で活動し、数千万円をかけて開発した「チャットアルファ」と呼ばれる特殊なアプリで、店舗との連絡や女性の出勤管理などを行っているとして、解析のために携帯などの押収を命じられていたと述べました。

弁護人「アプリの解析はどれくらい重要だった?」

阪口被告「8~9割はその解析にかかっていた」

弁護人「捜査本部として捜索の意気込みは?」

阪口被告「絶対に携帯のアプリのパスコードを解除させると。アプリを解析しないと事件が始まらないと必死でした」

弁護人「顔認証や指紋認証のために事前に準備していたものは?」

阪口被告「顔面部でパスコードを解除させるために身体検査令状を取得していました」

弁護人「令状を用いたらどういうことができると思っていた?」

阪口被告「パスコードを言うように説得して、それが無理であれば、ある程度の有形力を行使して、顔認証でパスコードを解除できると認識していた」

▼なぜ暴行に及んだのか…「パスコードが解除できず」

阪口被告は暴行に及んだ経緯について、「携帯の確保に必死になったもののパスコードが解除できなかったため、暴行に及んでしまった」と述べました。

弁護人「あなたはどういう心持で捜索差し押さえに臨みましたか?」

阪口被告「レンタルオフィスの中なので相手が携帯を触っているかもわからない状態。若干、無理があるなと思いましたけど、上からの指示では必ず携帯をとるように、パスコードをあけろと言われていたので必死の思いでした」

弁護人「どうして暴行してしまった?」

阪口被告「社会にはびこるナチュラルという違法組織を壊滅して、社会を守りたいという必死の思いで暴行してしまった」

弁護人「今となっては暴力行為についてどう思っている?」

阪口被告「自分のしてしまった行為は、法律の範囲を踏み越えてしまった行為で反省している」

▼「これ以上、警察の捜査を見せる必要がないと思った」

検察は防犯カメラの映像から、阪口被告が現場の防犯カメラの電源を切ったり、警察が秘密裏に設置していたカメラの画角を変えて、警察の行為が映らないようにしたと指摘しました。

阪口被告「これ以上、警察の捜査を見せる必要がないと思った」

検察「見て欲しくないから、困るからではなかったんですか?」

阪口被告「見られたら困る気持ちはなかったが、警察の捜索の現場を記録に残す必要がないと」

検察「カメラに映ったらまずいという気持ちはなかったのか?」

阪口被告「僕の行為は終わっていたので、そういう気持ちはない」

検察「画角を変えたが、警察の秘匿カメラなので、一般の人は見られないが?見られるのは、警察関係者だけだからそのままでもよかったのでは?」

阪口被告「今思えばそうだが、当時はカメラにそこまで頭が回っていなかった」

▼警察のカメラ映像 消したのは誰か…

弁護側は、警察の秘匿カメラの映像がハードディスクから消去されてその後、復元したという捜査報告書があると指摘。

弁護人「警察のハードディスクに保存されていた秘匿カメラの映像を消去したのはあなた?」

阪口被告「私ではありません」

弁護人「消去するとしたら誰でしょう?」

阪口被告「捜査本部に従事していた人間」

弁護人「暴力ふるって起訴されたあなたともう一名以外が秘匿カメラの映像を消去したということ?」

阪口被告「はい」

▼検察は拘禁刑2年6カ月を求刑

検察は「捜査目的を実現するためには多少の暴行を加えて構わないという独善的な考えに基づくもので、経緯や身勝手な動機に酌量すべき点はない」「自己保身を優先して証拠の隠ぺい工作に及ぶということは警察の職務に対する背信行為で極めて悪質」などとして、拘禁刑2年6カ月を求刑。

弁護側は社会的制裁を受けているなどとして執行猶予付きの判決を求めました。

判決は1月26日に言い渡される予定です。

2025年12月24日(水)現在の情報です

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