2026年02月07日(土)公開
【"ポツンと"山奥グルメ】店主のこだわりがつまった絶品ピザ・1日1組限定!古民家でそうめんのおもてなし アクセス不便...それでも足を運びたくなるワケを河西美帆アナが調査!
編集部セレクト
飲食店を選ぶときに「行きやすさ」は大事な要素ですが、一方で「なぜこんな所に?」という行きにくい場所にある店が話題になり、人気を集めることも。今回はそんな、アクセスの悪い山奥にポツンとありながらも、わざわざ行く価値のある店を河西美帆アナウンサーが調査しました。
兵庫県の山奥に“宣伝なし”でも満席となる店 提供されるのは絶品ピザ

まずは「宣伝ゼロでも満席の店」。大阪から車で約1時間半、兵庫県三田市にある細い山道を進んでいくと、見えてきたのは普通の家にも見えますが「気まま」と書かれた看板が掲げられている建物です。
店主の曲田哲美さん(77)。この店は2019年、曲田さんが70歳のときにオープンしました。山奥ということもあり…
(石窯PIZZA気まま 曲田哲美さん)「みんな迷っている人もいるもん。上のほうまで行ったり。電話くるよ『今、ここら辺にいるんだけど、どうやって行ったらいいんですか』って」
開店時間の午前11時。この日は平日でしたが、開店から20分もすると店内は満席に!はるばる訪れたお客さんのお目当ては「ピザ」。
![]()
特製の石窯で焼き上げるピザを求めて、週末は店の外に行列ができるほどの人気の店です。
(三田市から)
「年に5~6回。ここじゃないと食べられない、このおいしさは」
「お値段とこのボリュームはほかにないと思う」
メニューはピザだけ約10種類。定番のマルゲリータに、サーモンとアボカドがたっぷりのったピザ。河西美帆アナウンサーがいただいたのは、1番人気のレンコンとじゃこ、大葉がのった特製ピザ。
![]()
(河西美帆アナウンサー)「おいしい!じゃこの香ばしさと大葉の香り。マヨネーズのまろやかさがすごくよく合いますね。食感もチーズのトロっと具合とレンコンのシャキシャキ、生地のもちっといろんな食感が楽しめる」
「石窯」「店」「洗い場」…全て店主の手作り!

おいしさの秘密は「石窯」。450℃を超える高温で一気に焼き上げることで外はこんがり、中はもっちりのピザができるんです。立派な石窯、実は…
(河西アナ)「窯はどこで買うんですか?」
(曲田哲美さん)「これ?手作り。全部。この小屋も、トイレも、洗い場も、お風呂も」
(河西アナ)「全部手作り!?」
(曲田哲美さん)「それも1人で」
あれもこれもぜ~んぶ曲田さんの手作りなんです!曲田さんは元々、建設会社や中華料理店の経営をしていました。その経験を活かし、ピザ作りの勉強をしながら10年かけて1人で店を作り、70歳の時に自宅の庭先に店を開業したのです。
(河西アナ)「ここで(商売を)始めようと思ったのはどうしてですか?」
(曲田哲美さん)「もう60歳になって、年とってから何かしとかないと。最初はそば屋か何かしようかなと思ったんだけど、母さん(妻)が『そば屋なんかどこにでもあるやん』って。ピザが出てきて、こんなん(窯)作るのとか。一瞬で夢中になっちゃって」
![]()
(河西アナ)「何かこだわりありますか」
(曲田哲美さん)「全部こだわってるわ」
ピザの要となる生地に必要な水は地下95mからくみ上げた超軟水。湿度に合わせて小麦粉との配合も細かく調整してこね上げています。
今ではお客さんのSNS投稿・口コミが店の宣伝に

なんでも自分でこなす曲田さんですが、実は「宣伝」だけはちょっと苦手。店のホームページはなく、開業して4年ほどはなかなかお客さんが来ない日々が続いたといいます。転機は3年前、お客さんによるSNSでの投稿をきっかけに一気に認知度がアップしました。
(曲田哲美さん)「結構なんだかんだみんなスマホやらのっけてくれるから、ありがたいことに」
今ではお客さんのSNSの投稿や口コミが店の宣伝になっています。
(西宮市から)「一度連れてくるとみんなおいしいからリピーターに」
(明石市から)「夏にワンちゃんと出かけられるところで探したら、ここが(SNSで)出てきて。土日限定のピザがきょうできますよって言われたので、ついつい『じゃあそれも』みたいな」
この日は仕込んでいた35枚のピザが開店から2時間半で売り切れました。
(河西アナ)「曲田さんにとって、このお店は仕事なのか、趣味なのか」
(曲田哲美さん)「真ん中やね。でも今は仕事になってきている。これだけお客さんが来てくれるやろ」
![]()
(河西アナ)「どこまで続けたいですか?」
(曲田哲美さん)「いけるところまでやな。結構自分的には元気やから」
奈良県の山奥にあるお店でふるまわれる“1日1組限定”のそうめんフルコース

続いて、「1日1組限定!ポツンと古民家でおもてなし」。大阪から1時間半以上車を走らせやってきたのは、奈良県東吉野村。
鹿と目を合わせつつ進んだ山道の先でたどり着いたのは、古民家です。築150年を超える古民家で趣のある一室に通されます。実はこちら、1日1組限定で客をもてなす店だといいます。
ここで食べられるのは「そうめん」。吉野地方の名産品・葛粉を練りこんだ「手延べ葛そうめん」です。
![]()
(河西美帆アナウンサー)「つるんって入ってくるおいしい!」
(坂利製麺所 坂口利勝さん)「葛が入ることで、一層滑らかでのどごしのよいそうめんになる」
はるばる訪れた雪深い山奥。もちろん、これだけでおしまいではありません。続いて出てきたのは…
(坂口利勝さん)「温かく食べる『にゅうめん』」
ここで楽しめるのはそうめんのフルコースです。
(坂口利勝さん)「湯がいた『ゆで汁』もそのまま食べられるというのを、ここで1つお作りして、味わっていただこうと」
![]()
そうめんはゆで汁を捨てることが多いですが、この「にゅうめん」は、麺に使われるごま油と出汁との相性を研究し、ゆで汁もいかせるのが特長。より一層、麺の風味や味を楽しめます。
(河西アナ)「つるっとしているし、もちっともしているし、おいしいですね」
(坂口利勝さん)「国産小麦粉のもちっとした食感もきちんと出るように手延べしている」
地域の過疎化…そうめん作りが村おこしに一役

ほかにも黒ごまが練り込まれた「黒ごまめん」や大根おろしに生姜がアクセントとなっている「みぞれにゅうめん」など、そうめんづくしのフルコース。全部で7品1人3300円。
一品ずつ説明を交えてじっくりとおもてなししますが、1日1組で店はやっていけるんでしょうか?
(坂口利勝さん)「利益を求める形での飲食店というよりは、当社の広報、知っていただく場という形で、このレストランを運営しています」
この古民家レストランの名前は「坂利製麺所」。その名の通り「製麺所」が近くにあり、コース料理を食べた後は実際にそうめんが作られる工程を見学できます。
![]()
手延べそうめんは「寒作り」と呼ばれる極寒での乾燥が麺の「コシ」を作る肝。冬場、気温が氷点下にもなる吉野地方は、そうめん作りに適しているそうです。さらにもう1つ、この場所に製麺所を作った理由が…
(坂口利勝さん)「ここで事業を続けていくことによって、この地域も守られていくし、その次の人が引き継いでくれれば、またこの地域が残っていくことにもなるので」
製麺所がある東吉野村は、吉野杉などが有名で林業で栄えた地域。ただ、外国材の輸入などで林業は衰退し、過疎化が進んでいました。
そこで、雪が積もり林業に従事できない冬場も働ける職場を作る目的で約40年前、坂口さんの母親が創業し、村おこしに一役かっています。
![]()
(坂口利勝さん)「わざわざ来ていただいた方に、いいものを持って帰っていただけているのではないかな」
車でちょっと足を延ばした先に出会える、おいしいだけじゃないグルメ。皆さんもぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
2026年02月07日(土)現在の情報です
