MBS(毎日放送)

『なんか人の役に立ちたいやん』ベビーカステラ焼いてコロナを乗り越えた『タクシー会社』がウクライナ支援!その理由を聞いてみると

編集部セレクト

SHARE
X
Facebook
LINE

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから2月24日で1年になります。そんな中、風変わりなアイデアでコロナ禍を乗り越えたタクシー会社が「苦境に陥った経験」を胸にウクライナへの支援活動に動き出しました。

 大阪市の「日本城タクシー」。3年前には、新型コロナウイルスの影響で仕事が激減し、駐車場には稼働していない観光バスが並んでいました。

 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「(売り上げが)半分で真っ青になって、10分の1で開き直りかな。あーあ…みたいな」
2.jpg
 坂本社長はなんとかして運転手の雇用を守ろうと、2021年に新規事業を立ち上げました。それは「ベビーカステラの専門店」。全くの異業種でしたが、社長を筆頭に運転業務がほぼなくなったドライバーたちでカステラを焼きます。その売り上げはタクシー1台の1日分に匹敵するまでになりました。

 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「めっちゃうまい、抜群やね」
3.jpg
 そして、新型コロナが落ち着いた今、ようやく本業にも顧客が戻ってきました。

 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「今のところ一応右肩上がりの売り上げ、1回底を見るとね。つくづく人間を守っていて良かったと思う。人がおらないと回復していないもんね」
4.jpg
 風変わりなアイデアで危機を乗り越えたこの会社が今、ある支援を始めようとしています。

 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「薪ストーブ。ちょうど1年くらい前からウクライナの映像が飛び込んでくるようになって。あぁ寒いやろうなとか」

 侵攻開始から2023年2月24日で1年。いまだ出口が見えないウクライナ情勢。コロナ不況の出口が見えた坂本社長は、少しでもウクライナの人たちの力になれないかと思い、約200万円をかけて薪ストーブを作りました。

 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「自分らが寒い思いしたやろ、コロナで仕事もない金もないって。多くの人に支えられて倒産を免れてここまできたら、なんか人の役に立ちたいやん」

 石油・ガス・電気がなくても、薪など燃やせるものさえあれば、この1台で体育館ほどの空間を暖めることができるといいます。さらにストーブの熱を利用して発電もできる仕組みになっているのです。
5.jpg
 (日本城タクシー 坂本篤紀社長)
 「僕らの仕事は戦争があったら終わりかな。ミサイル飛んでくるのにタクシー乗って行く人はおらへんし、バスで団体旅行に行く人はおらへん。人の役に立ちたくなって、自分が苦しい時に支えてもらったから」

2023年02月23日(木)現在の情報です

今、あなたにオススメ

最近の記事

石破前総理「緊張状態MAXから戻れた」生出演で語ったコメ政策や日米関係 「アメリカはああ見えて非常に冷徹。イエスと言うことが素晴らしい同盟関係とは思っていない」【全文まとめ】

2025/11/08

【カツめし】行列!肉汁"吹き出す"ハンバーグ  大阪・北区「ニクサングルマン」

2025/11/06

「仕事してない。窓際族みたいな感じ」障がい者就労支援で給付金の過大受給疑惑...現役利用者らが語った内部実態 障がい者1人を1か月雇用で"全国平均30倍"600万円の給付金 専門家「これは就労支援ではない」

2025/11/06

弾丸は「時速720km」ベニヤ板4枚貫通...発射実験から見えた山上被告の手製銃の威力「人や動物を殺傷する能力がある」【安倍元総理銃撃事件 第6回公判】

2025/11/06

ひたすら試してランキング『冷凍チャーハン』東西のミシュラン一つ星のシェフが選ぶ 「これぞチャーハン!」プロに極めて近いふわパラ食感を実現した1位の商品は?【MBSサタプラ】

2025/11/06

山上徹也被告の自宅に『6丁の手製の銃』『火薬入り容器』『殺人に関する書籍』足の踏み場もないほど散乱 捜索の警察官「テロリストのアジトだと感じた」【第5回公判】

2025/11/05

「他の人にも被弾した可能性」弾丸の状況などを捜査した警察官が証言 検察側は安倍元総理の体内に残っていた弾丸を証拠として提示【山上被告第4回公判】

2025/11/04

『命がけの出産』赤ちゃんの足型を副葬品に 生と死が身近にあった、縄文人の死生観 土偶や土製品に込めた願い

2025/11/04

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook