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「近所の人にも知ってほしい!」世界に誇る"職人たちの技"が間近に...町工場が企画した『オープンファクトリー』

2021年11月25日(木)放送

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中で何を作っているのか、近所にあっても意外と知らない場所『町工場』。近年、町工場が廃業に追い込まれ、空いた土地に住宅がどんどん建設されて、町工場と住宅が隣接する傾向が増えています。そんな中「もっと近所の人たちに知ってほしい」と、東大阪市の町工場が『工場見学』あらため、『オープンファクトリー』と名付けた企画を行い、その現場を取材しました。

参加費無料の工場見学ツアー『こーばへ行こう!』

機械の音が鳴り響き、油のにおいがたちこめる。様子を伺おうにも声をかけにくい。いったい、何を作っているの?町工場って、そんな雰囲気があるそうで…。
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(盛光SCM 草場寛子社長)
「(東大阪に町工場が)10年前は1万社くらいあったのが、今はもう6000社を切っていて。廃業で工場の横が住宅になる。そういったところで騒音問題に発展していると。(住民と)そもそも交流がなかったら、心の壁をとっていかないといけないんじゃないかと」
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こんな発想から、東大阪市で11月19日・20日にオープンファクトリー「こーばへ行こう!」が行われました。参加費は無料。その中でも人気なのはガイド付きの工場見学ツアーです。取材班もカメラを持ってツアーに参加しました。
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伺ったのは、自動車の発電機のカバーなど工業製品の金型や、ダウンライトなど照明器具を作っている町工場「盛光SCM」です。
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こちらでは、天井に埋め込むタイプの照明器具を作っています。1枚のスチール板を筒型に加工するのですが。

(盛光SCMに所属する職人)
「(Qどういう原理でつなぎ目がくっついたんですか?)これはね、かしめているだけです。折り目がついた所をひっかけて、上から叩いてかしめる。これで取れない」

これこそ職人技…平らなプレートが“手作業”で立体的な照明器具に

続いては、直径約33cmの円いアルミ板を、職人技で加工していました。これが、驚きでした。
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(リポート)
「1枚の平らなプレートだったものが、職人さんの手でどんどん立体的になっていきますね」
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“へら絞り”と呼ばれる技術。アルミ板を回転させ、「へら」で金型に押し当てると、みるみるうちに変形していきます。

(盛光SCMの担当者)
「アルミ1mmくらいのものが、0.7mmくらいに薄く均等に伸ばしているんです。これこそ職人の技です」
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1枚の板が、照明器具の“ランプシェード”になりました。めったに見られない工場の中では、世界に誇る職人技を間近で見ることができました。しかも無料です。
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この“へら絞り”を50年以上続けてきた乾喜一郎さん(68)。高校を卒業してすぐ工場で働き、技術を磨いてきました。
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(乾喜一郎さん(68))
「力を入れているようで、入れていないような。何かようわからん感覚やから。(Q感覚ひとつで同じものをどんどん作る?)1日100個くらい。(指が)曲がっていますよね。こんなの見せるの初めてやから」
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ツアーに参加した人は次のように話します。

(ツアーに参加した人)
「(Q興味深かったところは?)やっぱりあの“へら絞り”ですよね。魔法のように形が変わっていくのがすごいなと。ずっと見てられますね」

『溶接体験』に『雛人形の作業工程』まで見学できるツアーも

今回のイベントでは、12か所の工場で見学ツアーが開催されました。例えば、「ノースヒルズ溶接工業」ではワークショップが開かれ、参加者が溶接を体験しました。
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雛人形の工場「松よし人形」では、雛人形の製造工程が公開されていました。工程ごとに職人が分業しています。

(松よし人形の担当者)
「衣装とかは、デザインの位置も必ず決まったところにないといけないので、全部手作業です」

この時期は、桃の節句に向けて雛人形作りがもっとも忙しく、6人の伝統工芸士が格調高い人形を作っています。
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(ツアーに参加した人)
「ひな人形の素材がいっぱいあったので、それが面白かった。知らないことを知られてよかったです」

『縁の下の力持ちの存在』知ってほしい…関西万博に向け世界見据える

今回で5回目になる「こーばへ行こう!」。イベントの実行委員会は、2025年の大阪・関西万博に向けて世界を見据えています。

(盛光SCM 草場寛子社長)
「2025年までには、観光事業にまでつながるような動きということで。今年スタートしたんですけども、先を目指して(イベントを)継続してやっていこうと。工場もかなりオープンにして、縁の下の力持ちの存在のところも、世界の人たちに『メイドインジャパニーズ』を知ってもらいたいと思います」

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