プロダクトデザイナー ・竹浪祐介 #217 2020年09月13日(日)放送

京都の伝統産業を公的に支援する京都市産業技術研究所。
デザインチームのスタッフで、プロダクトデザイナーの竹浪祐介さんが今回の主人公です。竹浪さんは京都の伝統産業に従事する職人やメーカーと、他業種・他分野を結びつけ、様々なアイデアを提供しています。たとえば京都の世界的な工具メーカーと漆加工メーカーがコラボした漆塗りラチェットレンチ。漆芸家と組んだ、漆塗りの碁盤。
いま竹浪さんが力を注いでいるテーマが、福祉と工芸のマリアージュ。嚥下(えんげ)障害を持つ高齢者や患者に、少しでも食べる楽しみを味わって欲しいと、漆塗りの介護スプーンを開発しました。厚みのある持ち手はどんな握り方でも対応でき、平たい先端は食べ物が切りやすく最後の一口までこぼしにくいフォルム。機能的である上に、高級塗り箸のような質感で、高齢者が馴染めるデザインです。
竹浪さんが進めているプロジェクトがあります。京都府立植物園の視覚障がい者用の触地図です。点字のほか、園内の道や鑑賞ポイントが触って分かるように盛り上がっています。ポイントを音声ペンでタッチすると、様々な植物の情報が音声ガイドで流れます。竹浪さんは視覚障がい者の協力のもと植物園でのフィールドワークを実施。
福祉は、伝統工芸にとってのニューフロンティアだと言う竹浪さんの仕事と思いに迫ります。


【INFORMATION】

京都市産業技術研究所
Tel:075-326-6100
http://tc-kyoto.or.jp/

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