京真田紐師・和田伊三男 #93 2018年03月11日(日)放送

和田伊三男さんは、京真田紐「江南(えなみ)」の十五代当主。江南では生糸を草木染めし、手織りする日本で唯一の真田紐専門店。店内には様々な色や柄の真田紐が並び、ストラップやバッグの紐など、現代に合わせた商品もディスプレイされています。

木綿や絹を用い、茶器を入れる箱にかける紐として使われることが多い真田紐。そのルーツは諸説ありますが、ネパールから渡来したという説が最も有力と言われています。
戦国武将・真田昌幸は、甲冑を身体に縛る紐として、また、茶人・千利休は茶道に、この真田紐を取り入れました。

450年続く老舗・江南ですが、真田紐の看板を出したのは近代から。その製法や技術を守るため、表向きは「指物店」と看板を掲げ、実は工房の奥でひっそりと真田紐を作る・・・。そんな秘密の仕事として製造していた過去もあるといいます。

和田さんはそんな過去があったからこそ今までやってこれたという気持ちと同時に、それによって庶民が真田紐を知る機会が少なくなったという危機感を感じています。
商品は、携帯のストラップやバッグの肩紐など、一見、目新しい真田紐の使い方に見えますが、和田さんの説明では、これらの使い方は、庶民が真田紐と馴染み深かったころの応用品だとのこと。
今回は真田紐の製作工程や、なぜ秘密の仕事として商売をしていたのか、そして現代の真田紐の在り方など、和田さんを通し、真田紐そのものをご紹介します。

【INFORMATION】
京真田紐 江南
〒605-0903 京都市東山区問屋町通り五条下ル上人町430番地

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