御菓子司「鍵善良房」十五代当主・今西善也 #73 2017年10月15日(日)放送

およそ300年続く御菓子司「鍵善良房」。主に祝儀や茶席で出される上生菓子を季節替わりで年間およそ80種類作っています。

そんな鍵善の看板商品が、江戸時代から作り続けてきた干菓子「菊寿糖」と、店内奥にある喫茶スペースで出される、輪島塗の器に入った「くずきり」。特に「くずきり」は、今や全国からこれを目当てに来る観光客も多く、その売り出しの立役者が今の十五代当主・今西善也さんの大叔父の十二代・今西善造さんだったといいます。

その十二代は、芸術に造詣が深かったことから、彼の元には多くの文化人が集まり、鍵善の喫茶スペースは、さながら文化サロンの役割を果たしていたとか。そしてそこで得たインスピレーションが、お菓子の創作にも繋がってゆきました。

当代の今西さんが受け継いだのは、この十二代のスピリット。
「文化発信ができる京菓子店」をテーマに新たな試みを始めました。「現代の感覚にマッチしたお菓子の出し方とは・・・」それを求めながら、2012年秋、祇園の南側に新たな店をオープン。それは和菓子屋ではなく、「カフェ」でした。

北欧の家具を排したコンクリートづくりのモダンな内装。そこで出されるのは特製の「くずもち」。しかし、あわせるのはお茶でなく、コーヒー・・・。
お菓子を通して、文化の最前線を歩む今西さんの新たな京菓子のスタイルを紹介します。

【INFORMATION】
鍵善良房 四条本店
〒605-0073 京都市東山区祇園町北側264
高台寺店
〒605-0825 京都市東山区下河原町471

【TVで紹介しているお店について取り上げた記事はこちら】

■美人スイーツ 祇園で立ち寄りたい甘味処『鍵善良房』の「くずきり」

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