BLOG里山体験2019.01.16

里山教育プログラム その②

アメリカのケンタッキー州の大学生の里山ツアーその2です。

みなさんは海外の方に日本の精神性を説明したことありますか?

私が海外を旅をしていたころは、「お前は何教を信じている?」「日本の宗教について教えてくれ。」と尋ねられて、曖昧な答えしかできない自分が恥ずかしい思いをしたことがあります。

海外では宗教って生活の中に深く根ざしていて、普通に信仰の話をしたりします。

日本で生活していると、自分から調べなければ、宗教のことってあんまり知る機会が少ないと思います。

だけど、文化としては、間違いなく神道や仏教の教えが生活の中に溶け込んでいますよね。

私の個人の感覚としては、日本の信仰というのは、曖昧で捉えどころがないように感じます。

その捉えどころのなさというのは、一神教の宗教とは違い、日本では昔から八百万の神を信仰の対象としていて、森羅万象に神様が宿っていると信じているからだと思います。

自然が近くにある京北に暮らし始めて、自然の恵みや恐ろしさを身近に感じます。

そして、神社に自然に足を運ぶ機会が増えました。ただ何事もない日常が送れることに感謝したくなるのです。

海外のお客さんに宗教観の話をするときは、知識の共有もしますが、自分の感覚や体験をベースにお話させてもらっています。

ということで、今回のプログラムでは余野地区にある九頭神社を一番最初に訪問しました。

里山ツアーの感想を学生さんから頂きましたので、紹介させてもらいます。

「アメリカの社会では多様性はありますが、個人主義なので、他へのリスペクトが少ないです。

それに比べ日本では、土地や他者へのリスペクトがあるように感じました。

日本ではどこにいってもゴミが落ちていなくて、山奥の神社ですら綺麗に保たれています。アメリカでは公共のゴミ箱があるけど、あちこちにゴミが落ちていますよ。笑

また、京北の人たちは、みなさん寛容で、どこにいっても歓迎してくれました。そして、お互いが助け合って暮らしているコミュニティーがあることを体験を通して感じることができました。

あと、きこりさんが木を切る前に、お神酒をまいてお祈りするなど、自然へのリスペクトが今も暮らしや仕事の中に息づいているのは印象的でしたね。

そして、地域活性化のためにコミュニティー作りに情熱を注ぐ里山デザインにもインスパイアされました。」

と、嬉しいお言葉を頂きました。

外国のお客さんから感想では、いつも日本の素晴らしさを改めて認識させてもらえます。

これからもSATOYAMAと都市部や海外と繋げていけるよう頑張ります!
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京北地域は、都市部の新しい創造性と、古くからの伝統が共存する地域です。

この地域にも多くの海外の方が来られます。

観光だけでなく、この地域の暮らしなどについて学びにこらえる方も増えています。

以前も「サステナブルな観光地」を育てていくためのモデルケースとして、タイから京北に視察に来られました。詳細はこちらをご覧ください。

京北にある里山の暮らしは、海外の方にも関心が高いようですね。

Day1 京北の暮らしの紹介と精神性ワークショップ

Day2 九頭神社、滝又の滝トレッキング、レストラン京北 昼食、羽田酒造 利き酒、塩治軒、美山かやぶきの里

Day3 永林寺 座禅体験、納豆餅作り&京北汁作り体験、箸作りと藁細工体験、常照皇寺

Day4 フィードバックワークショップ

【今回訪れた九頭神社へのアクセス】
京都府京都市右京区京北細野町北谷17
車を利用される方は、京都市内から約1時間20分。公共交通機関を利用される方は、京都駅発のJRバス高雄・京北線で細野口バス停で降りてから、徒歩で京都一周トレイルの滝又の滝 経由で約1時間。