2022年04月13日(水)公開
【専門家解説】プーチン大統領「勝利宣言」のXデーは5月9日か『東部2州の制圧を目指す』『軍事パレードは盛大に?』国際政治学者が戦況を含めて解説
編集部セレクト
ロシア・プーチン大統領は第二次世界大戦での対ドイツの戦勝記念日である5月9日に勝利宣言をするのではないかとの報道もあります。国際政治学者のグレンコ・アンドリーさんは「ロシアはウクライナ東部2州の制圧を目指し、恒例の軍事パレードは盛大に実施されるのではないか」と分析しています。さらに、ロシア軍が包囲するウクライナの都市「マリウポリ」では2万1000人の市民が死亡したという情報もあり、プーチン大統領は「作戦は計画通り」と発言しています。グレンコ・アンドリーさんは戦況について「武器が枯渇し“陥落の可能性が高い”」「長期戦になったのはロシアの誤算」と分析しています。
ーーマリウポリではロシア軍が化学兵器を使用した情報もあるということです。化学兵器を使用したことによって兵士や周辺にいた人が呼吸困難に陥ったというそんな話もあるようです。これに関して親ロシア「ドネツク人民共和国」報道官は否定をしているということです。化学兵器の使用に関してはどのように思われますか?
(グレンコ・アンドリーさん)
「現時点で使われたかどうかは確認できない状態ですね。なぜならさっき言ったように完全に包囲されている状態で、中立機関がそこへ行って調査できるような状況ではないんですね。もし大量に使われたらそれは遠くからでも探知できるんですけど、どうやら使われたのは少量、つまりやられた兵士は3人だというふうに報道されているので、この規模であれば遠距離から本当に化学兵器だったかどうかというのは現時点で確認できないので、これからもっとこの状況が落ち着いてから再調査が必要になると思います」
ーーマリウポリではロシア軍が化学兵器を使用した情報もあるということです。化学兵器を使用したことによって兵士や周辺にいた人が呼吸困難に陥ったというそんな話もあるようです。これに関して親ロシア「ドネツク人民共和国」報道官は否定をしているということです。化学兵器の使用に関してはどのように思われますか?
(グレンコ・アンドリーさん)
「現時点で使われたかどうかは確認できない状態ですね。なぜならさっき言ったように完全に包囲されている状態で、中立機関がそこへ行って調査できるような状況ではないんですね。もし大量に使われたらそれは遠くからでも探知できるんですけど、どうやら使われたのは少量、つまりやられた兵士は3人だというふうに報道されているので、この規模であれば遠距離から本当に化学兵器だったかどうかというのは現時点で確認できないので、これからもっとこの状況が落ち着いてから再調査が必要になると思います」
ーー今後のポイントは5月9日、この日はロシアにとって第二次世界大戦の対ドイツ戦勝記念日ということです。アメリカのCNNテレビも政府当局者の話として、ロシアが5月上旬までウクライナ東部制圧を目指しているのではないか、そして9日に勝利宣言をするのではないかと。どのようにご覧になりますか?
(グレンコ・アンドリーさん)
「そもそもこの5月9日はロシアの中で最も大事な国家行事がある日なんですね。それはロシア政府だけではなくて一般国民にまで全体的に一年で一番盛大に祝う行事でもあります。例えば国民で普通の認識だと一番親しまれているのは例えば正月や、キリスト教国だから生誕祭クリスマスだったり、復活祭のイースターであるとか。そういった宗教系のお祭りよりも、もっと盛大に行われているのは対ドイツ戦勝記念日なんですね。ロシアでは1年で最大の盛り上がりなんですね。だからその最大の盛り上がりのために、今ちょうど戦争をしているわけですから、余計にそれを盛り上げなきゃいけないということになるので、なんとかそれまでに何らかの勝利記念日でもあるから、何らかの形の勝利を収めたいから、それまでに東部2州の制圧を目指している」
ーーまだ制圧してない部分、ドネツク州とルハンシク州の2州の制圧をロシアは目指す?
(グレンコ・アンドリーさん)
「一番ロシアに近いというのもあるんですけど、ロシアはこの間、いわゆるDPR「ドネツク人民共和国」とLPR「ルガンスク人民共和国」の独立を認めたんですよね。あそこはもうウクライナではないということはロシアの公式の立場なんですね。だからDPR・LPRを解放しましたよ、ここで同盟国に対する義務を果たしました、というそういう形で勝利をアピールするんですね。その先にもしかしてDPR・LPRのロシアへの併合も実行するかもしれませんね。それが5月9日までに本当はやりたいと思っているんですけど、23日間しか残ってないから、現実的にはどこまでできるかなというところ」
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