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大阪・関西万博の開催まで3年...見えてきた「課題」『日本への入りづらさ』『会場までつなぐ道路の工事でトラブル?』

2022年04月08日(金)放送

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 2025年に開催予定の「大阪・関西万博」に、これまでに100の国と地域、7つの国際機関が参加表明をしたと4月8日に若宮健嗣万博担当大臣が明らかにしました。そんな中、今年3月末に閉幕したドバイ万博から見えてきた日本の「入りにくさ」。そして大阪市北区から万博の会場予定地である此花区の夢洲を結ぶ高速道路の工事でトラブルも起きているということです。一体どういうことなのでしょうか?

大阪・関西万博のキーマン「ドバイ万博を機に万博の意味合い変わった」

  約190の国と地域が出展したドバイ万博。新型コロナウイルスの影響で1年遅れでの開催となり、今年3月末に幕を閉じました。
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3年後へのバトンを受け取った大阪。そのキーマンの1人が日本国際博覧会協会のウスビ・サコ副会長です。
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 ウスビ・サコ副会長は西アフリカのマリ出身で京都大学の大学院で建築学を学んだあと、日本に帰化。2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」ではアフリカ地域のパビリオンのアドバイザーも務めました。

 (日本国際博覧会協会 ウスビ・サコ副会長)
「(Qドバイの万博の様子はどのようにご覧になっていましたか?)これまでの万博はどちらかというと、(各国の)進展度合いの争いでした」

 一方で、ウスビ・サコ副会長から次のような発言も出ました。
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(日本国際博覧会協会 ウスビ・サコ副会長)
「万博の意味が変わってきているんじゃないかなと思いました、ドバイ万博を機に」

目標近くの約2300万人がドバイ万博に来場

 新たな万博とは「世界が一つになり課題を解決」。ドバイの展示エリアは「モビリティ(乗り物)」や「サステナビリティ(持続可能性)」などに分かれ、各国のパビリオンはそのテーマに沿って展示しました。会場を訪れたドバイ在住者からは次のような声が聞かれました。

 (ドバイ在住者)
 「万博でたくさんの変化がありました。新しい価値観が生まれたと思います。この国にイノベーションをもたらすアイデアもありました」
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 共通の課題解決に向けて世界のアイデアを結集するのが新たなスタイル。大阪もそのような展示の準備が進められます。
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 一方で、開催国への経済効果はどれほどあるのでしょうか。開幕前の試算では、ドバイ万博による国への経済効果は3兆6000億円、大阪・関西万博による効果は2兆円とされています。万博を訪れたドバイに住む人は次のように話しています。
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(ドバイ在住者)
「万博によって経済がブーストしました、多くの観光客がきてホテルは忙しくなり、様々な産業に良い影響があった。これをこの先10年続けていってほしい」
「多くのことが変わりました。観光客もたくさん来ますし、ドバイの人にとって新たな好機が増えました」
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 ドバイ万博事務局は、当初の目標来場者数の2500万人に近い約2300万人が万博を訪れたと成功をアピールしています。

ドバイ万博の"見込み違い"「来場者7割が国内客」背景に『待ち時間』

 しかし、そこには見込み違いがあったといいます。
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 現地メディアなどによりますと、当初は7割を海外からの観光客と見込んでいましたが、新型コロナウイルスの影響もあって7割がドバイやアブダビなど国内からだったといいます。
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 さらに、来場者の中には初めてではなく、11回や20回など複数回訪れたという人もいました。
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 その理由として考えられるのが、待ち時間の長さです。人気のパビリオンは待ち時間が6時間近くに及んだこともあり、希望のパビリオンを訪れるために「シーズンパス」を使って何度も足を運ぶ人がいたようです。
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 ほぼすべて、191か所のパビリオンを訪れたという女性に出会いました。

 (191のパビリオンを訪れたドバイ在住の女性)
 「最後まで行けなくて唯一残った国、それがあなたの国、日本。何度も挑戦したが、予約が全然取れない」

 完全予約制の日本館だけ予約が取れず見学できなかったといいます。

日本での開催に向け…『入国のしづらさ』が課題

 ドバイ万博の日本館を訪れることができない人がいたことについて、日本国際博覧会協会のウスビ・サコ副会長は次のように話しています。

 (日本国際博覧会協会 ウスビ・サコ副会長)
 「(Q日本館を見られなかった人が多くいたようですが?)行けなかった人が私に連絡して、『何とか入れられないか』という話もありました。受け入れをきっちり準備して、皆さんが期待以上のものが得られるような万博を提供しないといけないんじゃないかなと思います」
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 サコさんは、日本への入国手続きについても課題を挙げました。

 (日本国際博覧会協会 ウスビ・サコ副会長)
 「(Q日本の水際対策は世界から“鎖国”と揶揄されていますが?)大阪・関西万博に対する不安はコロナの面で結構大きいです。なかなか(日本に)入りづらい。入っても手続きが大変だと。日本がきちんと受け入れ態勢を作れるどうかを皆さん不安になっている」

夢洲までつなぐ「淀川左岸線」2期 開催中シャトルバス専用道として活用の計画

 一方、バトンを引き継いだ大阪の地でも「見込み違い」の課題が浮上しています。
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 2027年に開通予定の阪神高速「淀川左岸線」2期。開通すれば梅田近くの大阪市北区から万博会場近くの此花区までが地下トンネルで繋がります。
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 この道路を使えば、新大阪駅からのアクセスが16分短縮できる見込みで、万博開催中は高速道路の一部をシャトルバス専用道として活用する計画です。国も整備の前倒し方針を発表しました。

工事で『振動』コンクリに『ひび』…工事が一時ストップ 1000億円の追加負担も試算

 ところが、去年の秋、工事現場周辺で“トラブル”が起きていました。大阪市によりますと、去年9月から10月にかけて杭を打つ作業を行っていたところ、少なくとも6件、コンクリートにひびが入るなどの被害が確認されたといいます。

 (工事現場の近隣住民)
 「(Q工事の振動の影響は?)振動はありましたよ。地震の前触れみたいな。(Q目の前をブルドーザーなどが通ると影響大きい?)その振動で揺れると思う」
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 花壇のコンクリートに複数のボルトが入った住宅もあります。
 
 (工事現場の近隣住民)
 「(Q何が起きたのですか?)ひび割れです。ブロック塀に隙間ができてちょっと傾いたんです。この辺は地盤が緩いんです、ここは運河やったから」
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 工事は一時ストップ。開通が遅れる可能性があるほか、軟弱地盤対策のため別の工法が検討され、新たに1000億円の費用負担が試算されています。

キーマン「キャラクター"大阪らしさ"ある」「世界も『なんやねん』となればいい」

 世界から期待のまなざしを受ける「大阪・関西万博」。2025年4月の開催までちょうど3年です。「大阪・関西万博」のキャラクターついて、日本国際博覧会協会のウスビ・サコ副会長は次のように話しています。
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 (日本国際博覧会協会 ウスビ・サコ副会長)
 「(Q万博のキャラクターは愛されていくと思いますか?)大阪らしさはあると思うんですけど、世界も『なんやねん』となればいいなと思うんですよね。これが私にとっては大きな期待です。世界の人たちみんなが『なんやねん』というのを覚えて帰ることですね」

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