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「常にゾーンだった」元五輪チームメイトが語る王者・内村航平選手の強さと知られざるエピソード

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1月14日に引退会見を開いた体操の内村航平選手(33)。その内村選手とともに北京オリピックの団体で銀メダルを獲得した沖口誠さん(36)に、“キング”の知られざるエピソードを聞きました。

初オリンピックで「任せてください」と言える強さ

沖口誠さんが日本体育大学4年のときに入学してきたのが内村選手でした。その時のことをこう振り返ります。

(沖口誠さん)
「(内村選手が)最初、大学に入ってきたときに『僕、緊張したことないです』と言ったんです」

内村選手が19歳で初めて出場した2008年の北京オリンピックに沖口さんも日本代表として出場。ともに団体で銀メダルを獲得しました。

(内村航平選手 2008年)
「結果は銀メダルですけど、まぁすごくうれしいです」
(沖口誠さん 2008年)
「小さいミスは出たんですけど、練習以上のものが出たと思います」
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ともに初出場だった北京オリンピック。沖口さんは後輩の内村選手に支えられたといいます。

(沖口誠さん)
「団体決勝は、内村選手が私の次の演技者だったんですよ。演技が終わった後に、内村選手にタッチしてバトンをつなぐ時に『ガンバ』と言ったら、『任せてください』と。失敗したらダメという極限の状態で、そこで『任せてください』と言える強さ」

体が痛いときは“違う筋肉”を使う!?

引退会見で内村選手は、2011年の世界選手権の時に「いままで感じたことのないゾーンを感じた」と述べました。この発言を聞いた沖口さんは…。

(沖口誠さん)
「(世界選手権の時は)常に一緒に練習していたんで、思ったんですけど、見ている側からしたら常にゾーンでした。その中でゾーンというので、本当に個人総合は内村選手の大会じゃないかというぐらいの雰囲気だったんですよ」
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体操への取り組みは同じオリンピアンから見ても異次元でした。

(沖口誠さん)
「衝撃だったのは、『肩痛い』と言った次の日に普通に(技を)やっていたんですよ。『肩痛くないの?』って聞いたら、『違う筋肉使っているんで』と言ったんです。『前の方が痛かったら後ろの方とか下の方(の筋肉)を使ってやれば痛みが軽減されるんで、そこを使ってます』と言ったので。そういう発想がまずなかったです」

その練習もほかの人とは違ったといいます。

(沖口誠さん)
「映像をやはりよく見ますね。時には、体を動かしての練習というよりも、映像で見て次どうするかを決める時間の方が長い。写真で言ったら1コマを修正するために、チャレンジして、映像をコマ送りしていた印象があります」
―――3月に行う競技者としての最後の6種目への期待は?
「もう楽しみですね。エキシビジョンみたいな引退試合をつくってくれるのもそれも新しいことなので、これからも内村選手がそういった新たなことにチャレンジして次世代の人の道をつくってくれると思います」

2022年01月17日(月)現在の情報です

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