俳句作りで「海外のホテルに缶詰め」松岡充&岩永徹也がプレバト舞台裏を告白

もう一度楽しむプレバト

2019/03/07 10:00

きょう(3月7日)午後7時放送の「プレバト!!」俳句の才能昇格査定スペシャルに出演する特待生3級の松岡充、4級の岩永徹也。共に前回出演時に1ランク昇格を果たしており、その勢いのままスペシャルに乗り込む。2人はツイッターでもたびたび一緒に登場するほど仲が良く、プライベートではメールで俳句のアドバイスをしあうほど。切磋琢磨する2人にお互いの印象や強み、俳句にかける思いなどを語り合ってもらった。
「俳句作りのためだけに海外のホテルに籠ることもあった」という俳句バトルの驚きの舞台裏とは!?

似たもの同士の2人、松岡は史上最低点の岩永に「この人は絶対にやる」と確信

――お互いの最初の印象は?

松岡 岩永くんが"才能ナシ最下位"しかも番組史上最低点の5点がつけられた初回は一緒だったので、ものすごく覚えています(笑)。もう下がないから、あとは上がるだけ。いい布石を打ったなと思いましたね。僕の初登場は"凡人4位"で55点と中途半端だったので(笑)。夏井先生にも「17音の世界に詰め込みすぎ」と僕と同じことを言われていた。足りないものを補うのは大変だけど、あとは引き算だけ。この人は絶対にやるなと思ったし、すごく親近感を持ちました。あと作品は違うのですが、お互いに「仮面ライダー」シリーズに出演し、陰のあるダークなライダーという同じ立ち位置だったんです。そこにも運命的なものを感じました。

岩永 僕は5点だったんですよね...。その時は正直"才能アリ"の句の良さも分からなかったのですが、とにかく"才能ナシ最下位"が嫌でした(笑)。そこから番組を研究して猛勉強したのですが、僕と松岡さんは結構同じような間違いをすることが多く、松岡さんの句を研究すると自分の穴が防げることに気がついて(笑)。仮面ライダーの先輩というのも心強いですし、いつもニコニコ話かけてくださるので、プライベートでも俳句の相談をさせてもらうなど甘えています。

2人の強みは「他の人が発想できない言葉」と「音で聞いてもワクワクする句」

――それぞれの俳句の強みは何だと思いますか?

松岡 自分のことは意外と分からないけど、岩永くんのことなら分かります!彼の強みは、他の人が知らない世界をたくさん勉強してきたこと。それを他の人が発想できない言葉選びで表現するのがすごい。

岩永 松岡さんはミュージシャンだからか、音で聞いてもワクワクするような心が動く句を詠まれる。名人の人たちとも異なる強みだと思います。過去に"才能アリ1位"になった「麗らかや潮騒汽笛コンチェルト」という句なんて、音だけで美しさが分かるし、広い情景も浮かんでくる。本当に17音だけで作っているのか、思わず数えてしまったほどです(笑)

俳句バトルの壮絶な舞台裏「俳人っていうか、もう廃人」「17音を何時間、何日も考え抜く」

――俳句はどのように作られているのですか?

松岡 僕はライブがある時はライブのことだけ、俳優としての活動期間はその作品のことだけしか考えられないんですよ。だから俳句の時は、お風呂に入る時間も忘れるくらいひたすら考えています。スケジュールが取れた時には、俳句を作るためだけに海外に行ってホテルの部屋に籠ったこともありました。お題が来れば、時計も見ず、電話も無視して、必死になって本当に100句くらい作っているんです。俳人っていうか、もう廃人みたいになって(笑)。

岩永 僕は俳句を作ろうとはせずに、出会った言葉を17音で表そうとしています。日ごろからいろんな言葉を組み合わせて記憶に残そうとしているので、季語との取り合わせを考えてみたり。でも本当に難しいんですよ。何時間、何日も考えて、たった17音ですから。苦しみ抜いてようやくたどり着いた俳句がいいこともあれば、最初に思いついた句が良かったり。その判断が難しいんですよね。松岡さんと共演しない回の時は「この句どう思いますか?」とメールすることがあるのですが、ものすごい長文で返信してくれるんです。自分では気づかなかった句の良さなども指摘してくれるし、すごくありがたいです。

松岡 でも、俳句査定って落とし穴もあるんですよ。発想は素晴らしいけど、文法がおかしいとか。発想力だけだったら、この2人は段違いで勝っていると思うんだけどな(笑)。初めて出演させてもらった時は、正直チョロいって思っていたんですが、夏井先生からは「やりすぎ!」とまさかの指摘を受けてしまって。芸人さんや大御所俳優さんたちが多い中で、僕らはちょっと異質だと思うんです。だから仲良くなったと思うし、僕たちが特待生になるとは夏井先生も予想外だったんじゃないかな。この2人が番組をひっくり返したらもっと面白くなるはずですよ。2人で「プレバト!!」の新時代を築きたいですね。

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「もうプライドだけ」「引き出しが試されている」俳句にかける思い

――何が2人をそこまで俳句に駆り立てるんですか?

松岡 もうプライドだけです。僕はミュージシャンとして、感情という目には見えないものを音符と歌詞にすることを人生の生業にしてきました。プロとしてやってきた自負があります。それにたくさんの方が共感してくださって、今の僕がある。それが17音の文字でボコボコにされるのは、ファンのプライドまで傷つけてしまうと思って臨んでます。自分の中では俳句が詠めなかったら、ちゃんとした歌詞も書けないと思っているので、絶対に負けたくないんです。

岩永 小さい頃からいろんなものに興味を持って挑戦してきましたが、俳句に関してはやってみようと思ったことがなかったんです。今までは自分の好きなことだけを選んできたけど、番組のおかげで俳句の方から「やってみなよ」と近寄ってきてくれた気がする。自分の引き出しが試されているような気もするし、自分を次のレベルに成長させるいい題材だと思っています。

――最後に「特待生昇格スペシャル」への意気込みを。

松岡 過去にこれほどドキドキした収録はなかったです。タイトル戦では名人よりダメでも仕方ない。でも今回は特待生だけの戦いなので、ここで"降格"だけはしたくない。いっぱい俳句を作ったので、どれにしようか悩んだのですが、夏井先生に何度も指摘された「俳句はもっとシンプルでいい」という言葉を思い出してシンプルに勝負しました。

岩永 タイトル戦のように強い方たちの中で順位をつけるのではなく、いつもとは違って、ひとりひとりの勝負ですから緊張しますね。でも今回は自信があります。「春の号外」がお題なので、他の人は新聞紙について詠むと思ったので、僕は号外のニュースの内容にスポットを当てました。いつもの山とか街並みなどのお題と違い、号外は映像化するのが難しかったので特待生向けのお題だと思います。工夫のしがいがありました。

(取材・文=中野龍)

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◇「プレバト!!」俳句の才能昇格査定スペシャル
3月7日(木)午後7時~MBS/TBS系
MC:浜田雅功
アシスタント:玉巻映美(MBSアナウンサー)
名人:藤本敏史(FUJIWARA)、中田喜子
特待生:石田明(NON STYLE)、岩永徹也、大和田獏、北山宏光(Kis-My-Ft2)、柴田理恵、鈴木光、千原ジュニア、松岡充、ミッツ・マングローブ(50音順)
専門家ゲスト:夏井いつき(俳人)   
https://www.mbs.jp/p-battle/
 
◇過去のダイジェスト
松岡充"光を飲み干す"破調句に夏井先生「発想がみずみずしい」
"おでん×円周率"浜田も驚くぶっ飛び俳句で岩永徹也が昇格

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