情報番組「ミント!」(MBS)の水曜日企画「わざわざグルメ調査隊」は、ちょっと変わった視点から店を紹介する企画だ。1月6日(水)は、京都にある「創業300年を超える老舗和菓子店のイタリアン」などを取り上げた。老舗和菓子店の「㊙イタリアン」とは一体…。「関西のグルメ王」シャンプーハットてつじと、MBSの山崎香佳アナウンサーが調査した。
遠赤外線で焼き上げるピザ
老舗和菓子店を調査する前、てつじと山崎香佳アナは「ピザ店がわざわざピザ『で』作るボリューム満点の㊙グルメ」と題して、京都・伏見区にある「ピザカフェ タケムラ」を訪れていた。
この店は、種類豊富なアレンジピザとカフェメニューが楽しめる。ピザは全部で20種類。トッピングには生地との相性を考え、厳選素材を使用している。てつじは「ピッツァの先にある『窯』が好き」と、独特のこだわりを持っていて、店内を見渡していたが「窯」らしきものは見当たらず...。オーナー・シェフの竹村さと子さんに話を聞くと「当店のピザは、『光』で焼いています」と意外な返答が。続けて、「カーボンファイバーのランプが設置されていまして、遠赤外線が余すこと無くピザに照射して焼き上げるので、アルバイトでも簡単においしいピザが焼けます」と解説した。
早速、てつじらはその光で焼き上げた『味わい深いマルゲリータ』(1,408円、税込み)と『スープDEカルボナーラ』(1,518円、税込み)をオーダー。「出汁マイスター」、「だしソムリエ」の資格を取得している竹村さんは「生地にダシを練り込んでいます」という。全てのメニューにダシを使用。そのお味とは...。
「うまみのあるすごくおいしい生地!焼き加減も良くて、フワッと焼けていますね」とてつじ。続いて、山崎アナがまるでラーメンのようなパスタ「カルボナーラ」を試食。「生クリームが濃厚ですが、ダシがまったく負けていない。コクがあるんでけど、あっさり。ちゃんとおダシの味が残っています」と感想を。
夢の...!
ここで、問題!!「ピザ『で』作るボリューム満点の㊙グルメとは?」。グルメを追究する竹村さんが、夢をカタチにした「究極のグルメ」というが、正解は......。
「ピザバーガー」だった。ピザ三段の『ピザDEバーガー照焼チキン』(1,628円、税込み)。具材は、照焼チキン・タマゴサラダ・ベーコン・目玉焼き。それを3枚のピザで挟む。画面には分かりやすく「ピザ・目玉焼き・ベーコン・ピザ・タマゴサラダ・照焼チキン・ピザ」と説明。それを豪快にガブッとかぶりついた山崎アナは「最高ッス!」と満面の笑みを見せた。
ちなみに、この店の一番人気は『ピザDEディップ カレーソース』(1,210円、税込み)。光で焼いたピザをチーズカレーにつけて食べる。こちらもかなりおいしそうだった。
京都・老舗和菓子店
そして次は、気になる「創業300年を超える老舗和菓子店のイタリアン」を調査するために、てつじと山崎アナは、JR嵯峨野線・梅小路京都西駅から徒歩1分のところにある「ホテル エミオン京都」の一階『笹屋伊織 別邸』を訪れた。
1716年創業。創業当時から京都御所に和菓子を献上していたという。今回、調査する『別邸』と名付けられた店は、カジュアルに和菓子を楽しんでほしいというコンセプトのもと、カフェとして昨年7月にオープンした。
店に入ると、着物姿の女性が二人を出迎えた。女将の田丸みゆきさん。和菓子店で女将というのは珍しい。話を聞くと「初めて(和菓子店の)女将と名乗らせてもらいました」と田丸さん。男性が中心となって歴史を築いてきた「京都の和菓子業界」。大阪出身の田丸さんは笹屋伊織10代目当主と結婚し、現在、京都の和菓子界に新風を吹き込んでいるという。そんな女将・田丸さんが「わざわざ手掛けたイタリアン」とは...。
どら焼き!?
気になるイタリアンの前に、店の看板商品『どら焼』(935円、税込み ※抹茶とのセット価格)から試食することに。出てきたのは、バームクーヘンのような円柱の真ん中に、こし餡が入ったどら焼きだった。ドラえもんが大好物のあのどら焼きの形ではなかった。
「皆さんが知っているドラえもんのどら焼きとは、まったくルーツが違います。ただ、起源はどちらもお寺の銅鑼(どら)からきていますが、うちは銅鑼を鉄板代わりに焼いています。ドラえもんのどら焼きは、形が銅鑼に似ているところからそう呼ぶように」と、田丸さん。
笹屋伊織のどら焼の製法は、生地を薄く焼き、そこにあんこをのせて巻き込む。一口味わった山崎アナは「うわ!柔らかい。ちょっとクレープみたいです。上品な甘さでおいしいです」とニッコリ。一方、てつじは「まわりがモチモチして口溶けがすごく上品。見た目の派手さは無いけど、内側に秘めている技術の派手さ、技の派手さが伝わります」。
このほか、山崎アナは石庭をイメージしたという『抹茶パフェ』(1,320円、税込み)を、てつじは「甘いどら焼き生地+ウインナー」と「甘いどら焼き生地+あんバター」、「甘いどら焼き生地+ポテトサラダ」がセットになった『もちどらサンド』(1,100円、税込み)を試食。「めちゃめちゃ旨い!」と絶賛していた。女将は「SNSを意識しました」というだけあって、どちらも「SNS映え」していた。
桜もちを...?
ここで問題。創業300年を超える老舗和菓子店の「イタリアン」とは?ヒント①「桜もち」をイタリアンにした。ヒント② 「スイーツではない。桜もちを進化させた」というが、分かるだろうか。正解は......「リゾット」。
『道明寺トマトリゾット』(1,210円、税込み)。もち米を乾燥させた桜もちの材料「道明寺」で作られたリゾットだった。女将は「なぜ、桜もちを"わざわざ"リゾットにしたのか?」こう話した。「和菓子の奥深さや歴史などを伝えるために、和菓子の材料でリゾットを作りました。日本の良さや食べ物の大切さをもっと知ってほしいです」。
最後に、看板商品「どら焼」だが、弘法大師の命日(毎月21日)に合わせて月に3日間しか販売していないので「食べてみたいな」と思った方は、販売日にご注意を。
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「わざわざグルメ調査隊」は情報番組「ミント!」(毎週月~金、午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所で?」「なぜ、輝かしい経歴を捨てて店をオープンしたの?」など、気になる"わざわざ理由"をシャンプーハット・てつじが徹底調査。クイズ形式でその"わざわざの理由"に迫る。