「自粛が終わったらぜひ行ってほしい店です!」というのは、「関西のグルメ王」ことシャンプーハットてつじ。そこで、4月15日(水)に放送された情報番組「ミント!」(MBS)の「わざわざグルメ調査隊」が、話題の2店舗を取り上げた。飲食店にまつわる「なぜ、こんな所で店を?」や「華麗な前職を捨ててまでなぜこの店を?」などを調査するコーナー。てつじは辻沙穂里アナウンサーと共に、大阪の淀屋橋と福島にある店を訪れた。
そば職人のうどん店
最初に登場したのは「わざわざ、そば職人がオープンしたうどん屋さん」。大阪の淀屋橋駅から徒歩5分のところにある「自家製粉石臼挽きうどん 青空blue」という店だ。店を訪れると、てつじは「あ!青空blueじゃないですか!」とてつじ。「めちゃめちゃ知っている店です」と言い出し、「ここは元々、土山人(1997年に兵庫・芦屋でオープン。全国に8店舗を構えるそばの名店)でずーっと修業して、いざ自分が独立したらなぜかうどん屋になっていた店です」と熱く説明。そこで「では、なぜわざわざ『うどん屋』にしたのか理由聞きましたか?」と辻アナは質問するが、「あっ...、それは聞いてないわ」とてつじ。
そばのようなうどん
てつじ常連の「青空blue」は、5年連続ミシュランのビブグルマンに選出された店。店主の松井宏文さんが提供する「そばのようなうどん」を求め、ランチ時には連日行列になる超人気店だ。現在45歳の松井さんは、6年前に店をオープン。元々Jリーガーを目指すも24歳で諦め、その後、先に記したそばの名店「土山人」で15年修業したという。そば職人のうどんの味とは...。
ざるそば?
この店のうどん、見た目に驚いた。「ざるそば頼んだんですか!? 」と辻アナも驚きの様子。一見、そばの様に見えるこのうどんは、もちろん、そば粉ではなく小麦粉を使用。小麦の実を皮ごとそば用の石臼で粗挽きすると黒っぽいうどんになるという。
早速、てつじは「自家製粉粗挽き ざるうどん」(858円、税込み。※イートインの場合)を試食した。「まずは何もつけず『そのまま』、そして『塩』『つゆ』の順に味わってください」と松井さん。
小麦を味わう
松井さんの言う通り、まずはそのままでうどんを味わったてつじ。「(小麦の)皮の荒々しい感じが美味しいですね。小麦の香りが後で戻ってきます」。次に塩の味については「小麦の甘みがさらに引き立つ!」と絶賛。最後のつゆは、「うどんの甘いダシとは違うんですね!このおつゆはもうそばですね」と感想を。
続いて「水なすとサラダぶっかけうどん」(1,485円、税込み※イートインの場合)を試食する辻アナ。しかし、味の感想よりも視聴者は「大丈夫?」となる瞬間がきた。それは...。
辻アナは、そば・ラーメン・うどんなど麺類の"すすり方"が個性的。つまり、下手過ぎる。毎回、ネットでは「すすれるように特訓やで!」「(麺の)量が多いからちょっとずつ増やして食べや!」や、「上手くならなくていい!」「辻ちゃんはそのままで」などと投稿されている。そして、今回も、期待通り"ダメ"だった。「特訓やで!」だ。
ある日突然...
「なぜ、そば店で修業したのに、うどん店をしているのか?」。その理由は「そばの実の農家さんが、ある日突然、小麦の実を勝手に送ってきたんですよ」と松井さん。その実を粗挽きにしてうどんにしたら「味に感動したから」と。なぜ、農家の方が「小麦の実」を送ってきたかは「今でも分からないですよ」と松井さんはいう。しかし、そのおかげで(?)今では超人気の「うどん店」になった「青空blue」。そば職人を続けていたらどうなっていたのだろうか。
名店で修業
次の店は「アパレルの営業マンがオープンしたラーメン店」を調査。店は、大阪・福島駅から徒歩4分のところにある「博多純系豚骨らーめん まんかい」。この店もてつじの行きつけの店だった。店に入る前に「店長の名前は奥長さんで、『一風堂』で何十年修業して、独立した店なんですよ!」と解説。しかし、ここでも辻アナに「なぜ、アパレルからラーメン店をしようとしたのかご存知ですか?」と質問されるが、答えは「聞いていない」だった。
名店の味を進化させた
オーナーの奥長義啓さん(51歳)は、博多ラーメンの名店「一風堂」で19年修業した。「和豚もちぶた」を、およそ16時間煮込んで作る豚骨スープは、自分なりに名店の味を進化させたという。辻アナは、豚骨スープと、醤油ダレを合わせた「純とん(780円、税込み)」をオーダー。「しっかりコクがありますね!変に脂っこくないです」とスープについての感想を。すすり方は相変わらずだった。
この店の常連・てつじは、ホタテ・干しエビなどでダシをとった塩ダレ&豚骨スープの「潮とん(800円、税込み)」。「麺の硬さ選べるねんで」と言って、てつじは「ハリガネ」(細麺をおよそ10秒茹で硬めに仕上げる)をオーダーした。食レポは「ミルク入れましたか?というクリーミーさですよね。喉越しと食感が、"ハリガネ"は旨いんですよね」。ここで、「放送ではカットされるかも知れないけど...」と言い出し、"ハリガネ"のさらに上をいく硬さの"粉落とし"(茹で時間3秒)の麺を追加した。「もう、麺を通り越して"具"ですね!」と大満足のてつじ。
人って簡単に...
アパレルの営業マンだった奥長さん。全く違う業種からなぜ「ラーメン店」をオープンしたのか。その理由は...「親父を亡くしたことをキッカケに、自分もラーメンをやろうと思った」と明かした。実は、奥長さんの実家は「ラーメン店」だったいう。次男だったこともあり、大学卒業後は家業を継がずアパレル会社に就職。ところが、「僕が25歳の時に、親父がくも膜下出血で倒れまして...。人って簡単に亡くなってしまうんだ。だったら、自分もやりたいことやらないと」と、思ったという。
そこで、名店「一風堂」と出会い、入店。19年でアルバイトから取締役にまで出世したが、奥長さんは「この時44歳だったんですが、父親が55歳で死んでいますから、残りの10年をどう生きようかと考えて独立しました」と振り返った。
最後に、この番組のMC・大吉洋平アナウンサーが「(この店を)記憶に残しておいて、いつか思いっきり、普段通りに外に行けるようになったら、お店にドンドン行きましょうよ!」と締めくくった。早く「ドンドン行ける日」がきてほしい。
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「わざわざグルメ調査隊」は、情報番組「ミント!」(毎週月~金 午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所で?」「なぜ、輝かしい経歴を捨てて店をオープンしたの?」などの"わざわざ"の理由を、シャンプーハットのてつじがその場所を訪れ調査する。
※4月22日(水)から、しばらくの間、コーナー休止となります。
https://www.mbs.jp/mint/info/wazawaza/