風情ある「ならまち」で人気の 「そうめん専門店」&「鯛焼き店」...わざわざ!?

4分でわかる ミント!

2019/12/21 09:00

 奈良県「ならまち」は、昔ながらの町家が建ち並ぶ風情ある街だ。オシャレな佇まいの雑貨店やレストラン・カフェなどがあるため、人気観光スポットとなっている。そこで、12月11日(水)に放送された情報番組「ミント!」(MBS)の「わざわざグルメ調査隊」が2軒の店を取り上げ話題になっている。リポーターは、シャンプーハット・てつじと辻沙穂里アナウンサー。人気観光客地「ならまち」で話題になっている店のオーナーを直撃取材。

そうめん専門店

 てつじと辻アナが最初に訪れた店は、「わざわざフレンチで修業してからオープンしたそうめん専門店」の「そうめん処 スルスル」。奈良の特産物「そうめん」といえば、歴史ある「三輪そうめん」が有名。てつじも入店後すぐに「三輪そうめんの跡継ぎなので店をオープンした」と見立てたが・・・違った。

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 オーナーシェフの竹田かほりさん(43歳)は、神奈川県出身で前職はフレンチのシェフをしていたという。「ならまち」にも「三輪そうめん」にもあまり縁がなさそうな彼女が、なぜ、この地で店をオープンさせたのか。

看板メニュー「鯛だしそうめん」

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 この店は、今年4月に古い町家を改装しオープンした。竹田さんが学んだフレンチの技術と、奈良の特産「三輪そうめん」を融合させた「冬でも楽しめるメニュー」が話題となりすぐに人気店に。早速、てつじは店の看板メニュー「鯛だし そうめん(1,000円税込み)」を、辻アナは女性に人気の「鯛だし トマトそうめん(1,000円税込み)」をオーダーした。

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 ひと口味わったてつじは「しみ渡る~!鯛の骨の髄の味までしますわ!ダシが優しいのかなあと思ったら、(スープに浮いている脂を見て)これは、鯛油ですか。パンチがありますね。鯛油でしっかり『鯛』を食べている感じがします」と感想を。

 そして、辻アナがオーダーした「トマト味のそうめん」は、鯛だしとエビの旨味を凝縮させたスープに少し太めそうめんが入っていた。パッと見た感じでは「洋食」だ。辻アナも「パスタですね!とろみが出ますね。チーズがあることで。もう洋食です」と満足していた。

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奈良にウマいものなし!?

 入店後、てつじが見立てた「三輪そうめんの跡継ぎ」ではなかったので、再度「実は、そうめん専門店は儲かるから」と見立てたが...ハズレ。正解は「奈良のイメージを変えたかったから」だった。

 「奈良にはすごく美味しいものがたくさんあるのに『奈良にウマいものなし』っていう言葉を聞きまして...。奈良特産のそうめんを大勢の人に食べていただいてそのイメージを変えたかった」と竹田さん。3年前まで東京の食品メーカーに勤務していた竹田さんは、「自分の店を出したいって思いがありました」と言い、40歳の時、その夢を叶えるために会社を辞めて大阪のフレンチで修業。「『ダシ文化』に興味があったので大阪で修業させてもらいました」と話す。そこで、ある日、観光で訪れた奈良の街並みに惚れ込んだ竹田さんは、「ならまち」で店を開くことを決意。最初はフレンチの技術を活かして、「ラザニア専門店」か「ハンバーグ店」をやる予定だったというが、そこで聞こえてきたのがこの言葉...「奈良にウマいものなし」。

 竹田さんは「奈良には美味しい『三輪そうめん』があるのに!大好きな奈良のイメージを変えたい!」と強く思ったという。今後はもっと「色々アレンジして出したい。色んな味を楽しんでもらいたい」と笑顔で話していた。

鯛焼き店

 次に登場したのは、「鯛焼き店」。古い街並みにピッタリだ。しかも、店主は元コピーライターなので、「鯛焼きという古いものをオシャレにやっているタイプの店やと思うわ。コピーライターやっていたからこそ分かる斬新なもの!」と言い切っていたてつじだが、店を訪れると...「店なの!?」という雰囲気。学園祭の模擬店のような佇まいだった。

ガスコンロで!?

 「お米屋さんの軒先をお借りして営業しています」と言ったのは、鯛焼き店「こたろう」の店主・井上研一さん(68歳)。もともと営業していた店舗が耐震の関係で取り壊しになったため、現在の営業スタイルになったという。

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 井上さんの鯛焼きは、昔ながらの鋳物を使い10年前から奈良で営業を始めた。特筆したいことがあるのだが、この店は「カセットコンロ」で鯛焼きを焼いていた。「カセットコンロ」だ。初めて見た。カセットコンロのイメージは「ご家庭で気軽に便利に鍋料理などが楽しめる」といった感じなので、「鯛焼き店がカセットコンロで!?」と驚いた。

 てつじも「カセットコンロじゃないですか!?」と驚き、「軒先だからカセットコンロなんですか?」と店主に質問した。返事は「と、思うでしょう? カセットコンロというのは火力が強いんです。火力の強いもので一気に焼くのが昔の焼き方。弱火でジュクジュク焼くと小麦の風味が飛んじゃうから」と説明した井上さん。「鋳物と火が一体化した時に本当に美味しく焼ける」というのだが...。

全然違う!!

 早速、その「カセットコンロ」で焼き上げた鯛焼き(200円 税込み)を試食することにしたてつじを辻アナ。パクっと頭から食べたてつじは、「全然違う!小麦の新しい境地や!ウマっ!!砂糖の甘い感じはなくて小豆そのものの味がする!」と大絶賛。「ならまち中に響いてますよ」と辻アナが言うほどの声量だった。

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 そして、てつじの見立てだが、今回の"わざわざ"の理由は「このコーナー史上もっとも難しい」と前置きした辻アナ。そのためにてつじの見立てが方向へ行ってしまい...「コピーライター時代にアンパンマンの作者・やなせたかしさんと出会い、いつか『鯛焼きマン』を作ってもらいたかったから!」としたが...ハズレ!!

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 正解は、たまたま入った書店で見つけた作家・深沢七郎(代表作:楢山節考)の本の帯に「晩年、今川焼き屋さんをやっている写真が載っていまして、衝撃的にカッコいいと思ったのがキッカケ」と明かした。運命を変えた写真は「今川焼き」を焼いていたが、なぜか「鯛焼き店」を始めた井上さん。手に取った本も、深沢七郎の小説も全く読んでないという。不思議な人だった。

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 最後に、スタジオでこのVTRを見ていたてつじの相方・こいでが「言いたいことが7つくらいあります!」と言い出した。「まず、カセットコンロよりも火力が強いものあるやん!と言うのと、作家さん(深沢七郎の写真)は、カセットコンロやなかったやん!」とツッコんだ。毎回、コーナー最後のこいでのコメントは"クスッ"とするが、今回は大きくうなずき、爆笑した。

「わざわざグルメ調査隊」は、情報番組「ミント!」(毎週月~金 午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所で?」「なぜ、輝かしい経歴を捨てて店をオープンしたの?」などの"わざわざ"の理由を、シャンプーハットのてつじがその場所を訪れ調査する。

https://www.mbs.jp/mint/info/wazawaza/

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