京都・祇園で『わざわざグルメ』!ピッツァ店&お茶漬け割烹

4分でわかる ミント!

2019/11/20 10:30

 京都・祇園は、風情ある料亭やお茶屋など、日本情緒あふれる店が軒を連ねる国内外の観光客に大人気の観光スポット。そんな祇園で「わざわざデザイナーを辞めてオープンしたピッツァ店」の店主と「わざわざ熊本から単身赴任してお茶漬け割烹」を営む女将を、11月13日(水)に放送された情報番組「ミント!」(MBS)が取材した。毎週水曜日の人気コーナー「わざわざグルメ調査隊」は「なぜ、前職のキャリアを捨ててこの店を?」「なぜ、この場所で飲食店を?」などの疑問についてリサーチする。リポーターは、シャンプーハットてつじとMBSの辻沙穂里アナウンサーが担当する。

窯だけでピッツァの味がわかる!

 まずは、デザイナーをしていたという三條実永さん(37歳)が営む「ピッツェリア ダ・ナギーノ」へ。店へ向かう途中、「僕はピッツァを食べに行くというより『窯』を見に行ってる。窯だけ見られたら大体の味が分かるんで!職人さんは窯に合わせて自分の腕を磨く!」と、『窯』についてこだわりを語っていたてつじは、店に入るとすぐに目についた『窯』をパッとひと目見ただけで、「ステファノ フェラーラ」とズバリ当てていた。
「ステファノ フェラーラさんにイタリアで作っていただいて、船で運んでもらいました」と三條さん。この「ステファノ フェラーラ フォルニ社」の新窯は、"世界一の窯"とも称されるピッツァの本場・イタリアの名品という。

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わあー!ふわふわ!

 早速、二人はこの"世界一の窯"で焼き上げるピッツァ「マリナーラ(850円、税別)」をオーダー。てつじは30種類以上もあるメニューの中からあえてこのメニューを頼んだ。「マリナーラは誤魔化しきかんから!生地をトマトソースとニンニクだけやし。うどんでいうと『素うどん』やから!」と。この店のピッツァの生地はイタリア産の小麦粉を使用、さらにトマトソースもイタリアから取り寄せているという。食材のほとんどを本場・イタリアから仕入れ、それをイタリアの窯で焼き上げる。出来たてを試食した辻アナは「わあー!ふわふわ!」とニッコリ。この窯で焼くピッツァは、500℃近い火力で一気に焼き上げるため『外はカリカリ・中はモチっとした食感』に仕上がるという。

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ナポリのピッツァ店でバイト

 てつじは「わざわざデザイナーを辞めて、なぜピッツァ店をオープンしたのか?」についてこう見立てた。「デザインの仕事でイタリアに行った時、ピッツァにハマったから」としたが、正解は...「遠からず近からず」。

 大学卒業後、デザイナーとして働いていた三條さんは、デザインの勉強をするためイタリアへ留学。「それで、語学学校に通わないといけなくなりましてナポリに一ヶ月ほどいたんですが、たまたまピザ屋さんに行ったら学生時代の先輩が働いてました。(先輩は)ピッツァ修業でイタリアに来ていたんですが、先輩から『もうすぐ(日本に)帰るからピザ屋さんに引き継いで入れるよ』と言われましたけど...。その時はピッツァに全く興味がなくて」と振り返った。しかし、入社したデザイン会社を方向性の違いで、たった二週間で退社してしまったという三條さんは「日本に帰ろうかと思いましたが、ナポリの街がすごく気に入ってしまったので、先輩に『まだピザ屋さんで働けますか?』と聞きまして...」。そこからピッツァの魅了にハマったという。

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 「デザインの仕事と違って、焼き上がったのを目の前で食べてもらってすぐに(お客さんの)反応が分かるのが毎日楽しかった」。さらに、オープンしてまだ一年だが「ミシュランのビブグルマン」に選出されているが、三條さんは「街のピザ屋さんとしてずっとやっていきたいんで、普段使いで皆に食べてもらいたいです」。

食べたことがないです

 次に登場したのは「お茶漬け」の店。ここで、辻アナが意外な事実を打ち明けた。「実家がお茶漬け禁止なので私、お茶漬けを食べたことがありません。食べたことがなくて。生まれてから...ご飯に何かかけるのが禁止なんですよ。親がこのオンエアを見ないことを...」と言った。今回は辻アナが"人生初"のお茶漬けを味わうリアクションも気になるところだ。

17年前にオープンしたお茶漬けの店

 お茶漬け割烹「ぎをん どろや」は、いかにも京都らしい風情ある店構えだった。ちょっと敷居が高そうな雰囲気もしていたため、「大丈夫!?ちゃんと連絡してんの!?」とてつじも思わずこう言っていた。店に入ると二人を「ありがとう。おおきに」と上品そうな年配の女性が出迎えた。その女性が、ここの女将・土屋タカ美さん(72歳)。わざわざ、熊本から単身赴任して祇園で"お茶漬け割烹"を17年前にオープン。熊本の一品料理もあるが、メインはお茶漬けの店という。

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 早速、女将オススメの「高菜」のお茶漬け「ひとくちお茶漬け たかな漬け(550円、税別)」をオーダーしたてつじ。「お茶漬けは出汁!」と言って一口味わったてつじは「舌全体に行き渡るキレイな出汁ですわ!味が澄んでる。めちゃめちゃ旨いです。お茶漬け用にご飯はちょっと硬めで高菜の味が出汁にしみついて美味しい!」と絶賛した。

人生初のお茶漬け

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 人生初のお茶漬けを味わうことになった辻アナだが、女将がオススメするままに「ひとくちお茶漬け 餃子(600円、税別)」を注文していた。餃子!?「人生初のお茶漬けが餃子!? いきなりエベレスト登るのと同じやん!」とてつじ。何度もお茶漬けを食べている人でも「餃子のお茶漬け」は食べたことがあるだろうか。そして、中華スープで煮込んだ餃子のお茶漬けを、てつじの「意識的にズルズルと音を立てて食べてや」の指示通りに"ズルズル"と音を立てて味わった辻アナの感想は...「えっー⁉ めっちゃ美味しい!これを知らずに今まで生きてきたんだ!」だった。本当に美味しそうに食べていた。

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地獄でした!

 今回のてつじの見立ては「ご主人が育てた絶品に高菜を全国に広げるため」としたが...ハズレ!!正解は「38年前に熊本でお茶漬け専門店を主人とやっていまして、常連さんが『これ銀座でもやってほしい』『大阪でやったらいいのに』とたくさん言われてました。じゃ、どっかで出すかとなりまして...」。知人に会うために訪れた祇園でいい物件を見つけたため出店を決めたという。

 最初は、熊本の店は弟子に任せ夫婦で京都の店をやっていたが、あまりにも客が来なかったため夫からこんなんやったらお前いち人でできるんちゃうか?って感じで置いてきぼり!結局、私一人が居残ることになって...地獄でした!」と、出店当時を振り返りながら憤る女将。

 オープンから一年経って「もう帰りたい」と夫に訴えるが返事は「『石の上にも三年』ということわざがあるからもう少し頑張ったら?」だったという。それから女将は「くそー!誰が熊本に帰るか!と思った」と奮起。今では舞妓や多くの常連客がいる人気店になった。「熊本から単身赴任で寂しくないですか?」の辻アナの問いかけに女将は「寂しいって思いを感じる時間がなかった。一心不乱で仕事をしているだけなので何の寂しさもないです。苦労した分強くもなりましたし、お勉強もさしてもらいました」と締めくくった。

     ◇

「わざわざグルメ調査隊」は、MBSの報道番組「ミント!」(毎週月~金 ひる3:49放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所に飲食店が?」など"わざわざ"の理由を、シャンプーハットのてつじがその場所を訪れ調査する。
https://www.mbs.jp/mint/info/wazawaza/

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