林修・世の中は無能な管理職であふれている!

日曜日の初耳学 復習編

2018/10/19 20:00

大したことないのに、なぜアイツが出世しているんだろう…?そんな疑問を持ったことはないだろうか。10月14日に放送された「林先生が驚く初耳学!」では、無能な人が出世する…そんな世の中の現実を生む驚きのメカニズムを林先生が解説した。

芸能人も一般人も、出る杭は打たれる!?
今回林先生が取り上げたのは、「東洋経済オンライン」に掲載された記事。
冒頭、林先生が出演者に「なんでこいつが出世してんだ!って思う人いませんか?」と問いかけると、立川志らくは「『笑点』の林家三平!」「なんであいつがあそこに座ってんだ!」と即答。AKB48の峯岸みなみは「顔も才能って思うげと、この人、顔だけだなって人はいます」と大胆発言も飛び出すなか、林先生はこう切り出した。「一般社会において、出来る人が出世できない原因としてよく挙げられるのは、〝出る杭は打たれる〟ということ。逆に上司に従順で素直に言うことをよく聞き、当たり障りのない無能な人ほど出世しやすい」。出演者からは、「とはいえ優秀な人も出世しますよね?全員無能なわけない。無能な人ばかりでは会社が成り立たない」という疑問の声も。それに対し林先生はさらに興味深い話を紹介した。

世界中の企業は無能な管理職だらけ
実は、そもそも無能な人とは違う、かつては優秀だった人がいつの間にか無能な管理職になってしまう、もうひとつの「別の無能」が世の中には存在するという林先生。そんな無能な管理職が増え続けるメカニズムを研究し、導き出されたのが「ピーターの法則」だ。林先生は、組織における出世の状況を一つ一つ階段を上るイメージに例え説明した。「セールスマンで頑張っている人がいるとする。やがてそのセールスマンはトップの売り上げが評価され主任に出世する。ところが、セールスマンとして売り上げを上げる能力と、セールスマンを管理する主任では要求される能力が違う。仮にその人が地区長など次の立場に出世すると、さらに広い範囲を管理する立場になり、人によってはそれに対応できずお手上げ状態になってしまう。つまり、そのポジションでの能力がない人がそこにいるということになり、世の中の管理職というものはそこから上に行くことができない、能力がない事が露呈した人の集まりということになる」。

20181019174401-d0e85ddb826596999d4484988bed50ee7042ae59.jpg

「野球の名選手は名監督にあらず...みたいな話ですね」というSexy Zone中島健人の発言に、「現役では名プレーヤーだった選手が監督になったら成績を出すことができず、辞めざるを得なくなるというのはよくあること」と林先生。世の中では、こうしたことが普遍的にどこでも起きているという。

上司が怖いのは有能な部下
そこで疑問が湧く。無能ばかりが上にいてなぜ組織が成り立つのか?林先生は、「組織というのは、まだ〝無能レベルに達していない人たち〟によって動いている。今のポジションより上に行ける能力のある人が各ポジションにいるので、そういう人たちの集まりで動かしている」と説明。続けて「無能な人(上司)が、自分を脅かす有能な部下を昇進させる?しないでしょ。だから、無能な人ほど出世するということになるんです」とゲスト陣を納得させた。

「林先生が驚く初耳学!」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。全国1億3千万人から募集した選りすぐりの知識を抜き打ちで林先生に出題。物知りの林先生でさえ知らなかったものを"初耳学"に認定する。
https://www.mbs.jp/mimi/

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook