MBS 毎日放送

1999-2007
チャレンジの時代

「21世紀まで続けよう」と継続してきたこのイベントも世代交代の時期に。
名指揮者・山本直純に代わって、白羽の矢が立ったのは当時37歳だった佐渡裕。
当時すでにヨーロッパの名門オケを指揮していた佐渡は、主催者サイドのラブコールに対して「1万人まとめるなんて、無理だ!」と逃げ回っていました。
しかし、「1回だけ」のつもりで引き受けた1万人の第九に眠る可能性は彼の想像をはるかに超え、コンサート後には例えようのない幸福感があったといいます。
以降、ユースオーケストラを作ったり、東京クラスを新設したり、ホームページの交流サイト「佐渡裕と1万人の交換絵日記」を立ち上げたり。
親しみやすい佐渡の人気と共に、キッズや若い世代の参加者も増えていきました。

1999年

1999

佐渡裕、37歳。山本直純からバトンタッチし、はじめて対面する1万人の合唱団。まずは1万人への挨拶として、十八番であるバーンスタインの『キャンディード』や『マンボ』を力強く演奏。観客は指揮台の上でまるで踊るようにダイナミックに指揮棒を振り下ろす、気鋭の指揮者に釘付けとなりました。やがて、静かにスネアドラムが鳴りはじめ、ラヴェル『ボレロ』。包み込むような大きな愛に満ちた佐渡裕の音楽は、大阪城ホールに集まった人々の心を魅了。第二部の第九も大成功に終わりました。

1999年

第17回/1999年12月5日

テーマ
新たに出会う、時代がある。初めて感じる、響きがある。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:安保淑子、メゾ・ソプラノ:手嶋眞佐子、テノール:田中誠、バリトン:黒田博
演奏
大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団
合唱団
1万人の[第九]特別合唱団、大阪フィルハーモニー合唱団
司会
内藤剛志、岩城潤子
曲目
バーンスタイン『「キャンディード」序曲』ラヴェル『ボレロ』バーンスタイン『マンボ』

できごと...
『だんご3兄弟』が大ヒット。本州四国連絡橋「しまなみ海道」開通

2000年

2000

佐渡裕が指揮者に就任して2年目。司会は俳優の内藤剛志。佐渡監督と息ぴったりのユニークな司会が、会場を和ませました。『G線上のアリア』に観衆が酔いしれた後は、ジャズの山下洋輔×クラシックの佐渡裕のコラボ。ガーシュウィンの名曲『ラプソディ・イン・ブルー』の魅力をたっぷり、聴かせてくれました。山下のピアノ・ソロの部分では、「わああ!!ピアノを肘で弾いてる」・・・と、その類いまれなパフォーマンスに客席からも喚声があがるほど。

2000年

第18回/2000年12月3日

テーマ
21世紀に祝福を。~ようこそ歓喜が響くステージへ。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:大岩千穂、メゾ・ソプラノ:手嶋眞佐子、テノール:田中誠、バリトン:黒田博
演奏
大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団
合唱団
1万人の[第九]特別合唱団、大阪フィルハーモニー合唱団
ゲスト
山下洋輔
司会
内藤剛志
曲目
シュトラウス『ツァラトゥストラはかく語りき』、バッハ『G線上のアリア』、ガーシュウィン『ラプソディ・イン・ブルー』

できごと...
白川英樹が、ノーベル化学賞受賞。シドニーオリンピック開催。女子マラソンで高橋尚子が優勝し、陸上の日本女子初の金メダルを獲得。Qちゃんブームが巻き起こる。

2001年

2001

司会が、この年からクラシックにも造詣の深い小倉智昭にバトンタッチ。リハーサルの途中、皇太子ご夫妻の愛子さま誕生のニュースが飛び込み、1万人が会場でおめでとうの拍手を鳴らす、和やかな場面も。ゲストに、輝くようなジャズ・トランペットの音色を放つ原朋直。佐渡監督の暮らすパリの家で強化合宿をするなど、交流を深め、アルチュニアン『トランペット協奏曲』を見事にオーケストラとコラボ演奏。ジャンルを越えた、音楽の共演が心地よい感動を呼びました。

2001年

第19回/2001年12月2日

テーマ
一人一人の第九を世界へ。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:鵜木絵里、メゾ・ソプラノ:坂本朱、テノール:吉田浩之、バリトン:福島明也
演奏
大阪フィルハーモニー交響楽団、京都市交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団
合唱団
1万人の[第九]特別合唱団、大阪フィルハーモニー合唱団
ゲスト
原朋直
司会
小倉智昭
曲目
ジョン・ウィリアムズ『E.T.のテーマ』、メルトーメほか『ジャズ・イン・クリスマス』、アルチュニアン『トランペット協奏曲』

できごと...
リハーサル中に、皇太子ご夫妻に第1子・愛子さまご誕生のニュースが飛び込んできた。野依良治が、ノーベル化学賞受賞。巨人の長島茂雄監督が引退。

2002年

2002

記念すべき第20回。佐渡監督のさらなる挑戦が始まります。関西の音楽学生たちで結成したユースオーケストラが登場し、フレッシュ・アップ。20代、30代の参加者がぐっと増え、1万人の歌声も「すごく若返った!」と言われるほどに。ゲスト・平井堅が、「第九」のゴスペルヴァージョン『ジョイフル・ジョイフル』を歌いあげ、さらに『大きな古時計』を1万人で合唱。世代を超越した不思議な一体感が生まれ、嬉しいことも、悲しいこともいっしょに歌おう、と大阪城ホールが大いなる時間に包まれました。

2002年

第20回/2002年12月1日

テーマ
1万人の挑戦。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:浜田理恵、メゾ・ソプラノ:中島郁子、テノール:吉田浩之、バリトン:福島明也
演奏
1万人の[第九]ユースオーケストラ
合唱団
1万人の[第九]特別合唱団、大阪フィルハーモニー合唱団
ゲスト
平井堅
司会
小倉智昭、上田悦子
曲目
エルガー/行進曲『威風堂々』第1番より 『ジョイフル・ジョイフル~リング』『大きな古時計』ワーグナー/楽劇『ニュルンベルグのマイスタージンガー』前奏曲

できごと...
学生によるユースオーケストラを結成。サッカー第17回Wカップが、日韓共同で開催。日本代表が予選リーグ1位で勝ち抜き、決勝トーナメント進出。平井堅の『大きな古時計』が大ヒット。

2003年

2003

「手をつなごう。時をつなごう」のテーマのもと、やさしい気持ちを交流させた2003年。ゲストは人気絶頂の、森山直太朗。人生の旅立ちを歌いあげた名曲『さくら(独唱)』を、1万人で歌おうと合唱団は早くから練習。1万人で歌うなんてスゴイ!と森山も、真剣な眼差しで佐渡裕とステージをつくりあげ・・・その歌声は、まるでさくら吹雪のように大阪城ホールを満たしました。

2003年

第21回/2003年12月7日

テーマ
手をつなごう。時をつなごう。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:浜田理恵、メゾ・ソプラノ:坂本 朱、テノール:吉田浩之、バリトン:福島明也
演奏
1万人の第九ユースオーケストラ
合唱団
1万人の第九特別合唱団、大阪フィルハーモニー合唱団
ゲスト
森山直太朗、阪神タイガース八木裕、矢野輝弘、山本太郎(TV)
司会
小倉智昭、上田悦子
曲目
ワーグナー/歌劇『タンホイザー』序曲『春の空~時の行方』『さくら(合唱)』『六甲おろし』

できごと...
学生によるユースオーケストラ2年目を迎える。阪神タイガース18年ぶりにリーグ優勝。松井秀喜、大リーグで活躍。水泳平泳ぎの北島康介、世界新で2冠。アカデミー賞で『千と千尋の神隠し』に最優秀長編アニメ映画賞。

2004年

2004

本格クラシックコンサートの格好良さを1万人に伝えたい。そんな気持ちで、佐渡裕が選んだゲストは、世界のチェロ奏者ミッシャ・マイスキー。バッハ『無伴奏チェロ組曲』を演奏しはじめたミッシャの姿に水を打ったように静まりかえった大阪城ホール。神様が降りてきたかのようなチェロの音に、やがて、大歓声が巻き起こりました。この年は、歌手SONAが合唱に初挑戦。「え、1万人で歌うの?」と驚きながら、佐渡裕や合唱団やオケとふれあうなかで、少しずつ、第九に魅了されていき本番では美しい涙を流しました。

2004年

第22回/2004年12月5日

テーマ
クラシック音楽の感動がある。躍動がある。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:大岩千穂、メゾ・ソプラノ:坂本朱、テノール:吉田浩之、バリトン:キュウ・ウォン・ハン
演奏
1万人の第九ユースオーケストラ
合唱団
1万人の第九特別合唱団
ゲスト
ミッシャ・マイスキー、野村忠宏、野口みずき、SONA(TV)
司会
小倉智昭、上田悦子
曲目
ジョン・ウィリアムズ/『オリンピック・ファンファーレ・アンド・テーマ』バッハ/『無伴奏チェロ組曲第3番~プレリュード』サン=サーンス/組曲『動物の謝肉祭』より「白鳥」ハイドン/「チェロ協奏曲第1番ハ長調第3楽章」

できごと...
アテネオリンピックが開催される。日本はメダル最多の37、金16獲得。米大リーグ・イチローがメジャー年間最多安打の新記録達成。紀宮さまご婚約内定。ヨン様、韓流ブームが巻き起こる。

2005年

2005

テーマは家族。「家族がひとつになれば、きっと世界もひとつになれる」のキャッチコピーのもと一昨年のゲスト・森山直太朗の母である歌手・森山良子が、登場。名曲『さとうきび畑』に続いて、1万人で歌った『涙そうそう』では、森山良子のクリアヴォイスのもと、それぞれが家族や恋人のことを想いながら熱唱。愛情に満ちあふれた1万人以上の家族が生まれました。また、ユンソナが合唱に、2年目のチャレンジ。本番後、「日本に大きな家族ができた」と、目に涙をためて話したのが印象的。

2005年

第23回/2005年12月4日

テーマ
家族がひとつになれば、きっと世界もひとつになれる。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:大岩千穂、メゾ・ソプラノ:坂本朱、テノール:吉田浩之、バリトン:キュウ・ウォン・ハン
演奏
1万人の第九ユースオーケストラ
合唱団
1万人の第九特別合唱団、京都市少年合唱団
ゲスト
森山良子、トラッキー、ラッキー、ユンソナ(TV)
司会
小倉智昭、上田悦子
曲目
『ラコッツィ行進曲』『さとうきび畑』『涙そうそう』『マザーアース』(『六甲おろし』)

できごと...
日本で35年ぶりの本格的な万博となった2005年日本国際博覧会、愛・地球博(愛知万博)が開催。千葉ロッテマリーンズ31年ぶりに日本一。紀宮さま、ご結婚。

2006年

2006

太陽のように明るくあたたかいエネルギーを1万人で放とうと、オレンジ色のハートがシンボルマークに。テーマは「わたしを歌う、みんなと歌う。そして、ひとりひとりの心に太陽の花を」。元気いっぱいのスーパーキッズ・オーケストラがオープニングを飾った後、奄美の歌姫・元ちとせがまるで大自然からのメッセージをやさしく届けるように『語り継ぐこと』を熱唱。また、60年ぶりに上方落語の定席として誕生した「天満天神繁昌亭」を祝い、伝統文化の継承者として落語家の桂ざこば&月亭八方が応援にかけつけた。テレビ放送では、タレントの優香が1万人のコンサートの舞台裏を体験。

2006年

第24回/2006年12月3日

テーマ
わたしを歌う。みんなで歌う。そして、ひとりひとりのこころに太陽の花を。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:田村麻子、メゾ・ソプラノ:手嶋眞佐子、テノール:吉田浩之、バリトン:キュウ・ウォン・ハン
演奏
1万人の第九ユースオーケストラ、スーパーキッズ・オーケストラ
合唱団
1万人の第九特別合唱団
ゲスト
元ちとせ、スーパーキッズ・オーケストラ、桂ざこば、月亭八方、優香(TV)
司会
小倉智昭、高井美紀
曲目
『フィドル・ファドル』『いつか風になる日』『青のレクイエム』『語り継ぐこと』『ラデツキー行進曲』

できごと...
トリノオリンピック開催。フィギュアスケートで荒川静香が金メダルを獲得、「イナバウアー」が流行語に。WBC王ジャパンが世界の頂点に。秋篠宮妃紀子さまが、長男悠仁さまご出産。プロ野球では新庄選手引退、日本ハムが日本一。

2007年

2007

第25回の記念年、テーマは「250,000人の歌声をつないで、未来に贈ろう」。オープニングに、東京のサントリーホールとの二元中継で、久石譲作曲による記念序曲『Orbis』を1万人で合唱。生命の起源である水の泡がつながって、やがて大きな環になるというイメージは雄大なハーモニーとなって、日本の空に響きました。また、初代指揮者である山本直純を讃えて、『山本直純メドレー』を佐渡裕の指揮で元気いっぱいに演奏しました。ゲストは、「サントリー1万人の第九」と同い年の中島美嘉。オリジナル曲の他、中島と1万人でクリスマスソング『きよしこの夜』を歌い、ひと足早いクリスマス気分を味わいました。25年間、25万人の歌い継がれてきたメッセージはさらなる生命力を得て、次代の扉を開きます。

2007年

第25回/2007年12月2日

テーマ
25万人の歌声をつないで、未来に贈ろう。
指揮
佐渡裕
ソリスト
ソプラノ:田村麻子、メゾ・ソプラノ:林美智子、テノール:吉田浩之、バリトン:キュウ・ウォン・ハン
演奏
1万人の第九ユースオーケストラ
合唱団
1万人の第九合唱団
ゲスト
中島美嘉、久石譲、山本祐之介
司会
小倉智昭、高井美紀
曲目
第25回記念序曲『Orbis』『山本直純メドレー』『LIFE(ballad)』『THE ROSE』『きよしこの夜』

できごと...
新潟中越沖地震が起きる。宮崎県知事選にて東国原英夫が当選。郵政民営化スタート。ゴルフの石川遼選手が現役高校生ながらプロのKSBカップにて史上最年少優勝。