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40℃超が続出...8月は猛暑の"ヤマ場"となるところも... 熱中症対策に効果的な「手のひら冷却」とは?専門家に聞いた【MBSお天気通信】

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 8月のスタートと同時に、北陸地方と東北南部でも平年より遅れていた梅雨明けが発表され、梅雨のない北海道を除いて、東北北部の梅雨明けを待つのみとなりました。既に厳しい暑さの続いているところも多くなっていますが、8月に入ってもう一段、猛暑のギアが上がる地域がありそうです。 熱中症警戒アラートも広い範囲に発表され、万全の暑さ対策が必要な中、効率的に体温を下げる「手のひら冷却」について、専門家に聞きました。(気象予報士 前田智宏)

8月に入り今夏の猛暑の“ヤマ場”に!? 梅雨明けした北陸もさっそく熱中症警戒

 8月1日(木)は広い範囲で真夏の日差しが照りつけ、関東から西では35℃以上の猛暑日になるところが多いでしょう。予想最高気温は京都と名古屋で39℃、岐阜、岡山県の津山、鹿児島で38℃など、危険な暑さになりそうです。東京も35℃の予想で、7日練続の猛暑日になる可能性があります。また、梅雨明けした北陸地方でも富山で35℃まで上がる見込みで、石川県には熱中症警戒アラートが発表されています。

 この厳しすぎる猛暑は週末にかけて続き、この夏の猛暑の1つのピークとなる地域がありそうです。関西では、京都や奈良で連日39℃くらい、大阪も37℃まで上がるなど危険な暑さが長引きそうです。
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 東海地方などで、再び40℃以上となる地点が出てくるおそれもあり、万全の熱中症対策が必要です。自分自身の体調管理はもちろん、夏休み中の子どもたちや、周りのお年寄り、ペットなどの健康にも特に気を配るようにしてください。

手軽な熱中症対策の「手のひら冷却」とは? 専門家に話を聞いた

 熱中症対策は体の深部体温が上がり過ぎないようにすることが大切で、太い血管が体の表面近くを通っている首や脇、脚のつけ根などを冷やすのがよいと言われますが、それ以上に効果的に深部体温を下げられるというデータもあるのが「手のひら」を冷やすことです。 手のひらには、「AVA血管」という体温調節を担う血管が通っており、ここを冷却すると血液を通して熱交換が効率よく行えることが分かってきました。

 AVA血管に詳しい医学博士で神戸女子大学の平田耕造名誉教授に、「手のひら冷却」のポイントを伺いました。手のひらを冷やす際、10℃以下の冷たすぎるものを持つと血管が収縮してしまうため効果が無くなってしまいます。15℃程度の温度で冷やすことが大切だということで、オススメの冷却法は流水に手をひたすことや、冷凍庫ではなく冷蔵庫で冷やしたペットボトル飲料を手に持つことなどです。暑さを感じたときに、10~15分程度手のひらを冷却し、汗がひくまで様子をみるとよいそうです。

 そのほかにも、冷凍庫で冷やしておくと、長時間15℃前後の温度を保ってくれる「アイスバッテリー」というアイテムも販売されていて、このような冷却グッズを活用する手もあります。

 ただ、深刻な熱中症の症状が出ている場合は、すぐに“体全体”を冷やすことが大切です。浴槽などに氷水をはって患者を入れることや、全身に冷水をかけ続けることなどが有効です。重症化を防ぐためにも、日常的に「手のひら冷却」などの手軽な対策を取り入れて、熱中症を“予防”したいものです。

 気象庁からも、8月下旬にかけて平年以上の高温が続きそうだと注意が呼びかけられていて、猛暑との闘いは長期戦となりそうです。睡眠不足や疲れがたまっていると熱中症にかかりやすくなってしまいますので、日々うまく疲労回復をしてこの夏を乗り切っていきましょう。

2024年08月01日(木)現在の情報です

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