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【記者会見の全容】安倍元総理が銃撃され死亡「搬送時点で心肺停止」「最終的には20人以上の態勢で処置」

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 7月8日、安倍晋三元総理が奈良市で銃撃されて死亡しました。安倍元総理が搬送されて手術にあたった奈良県立医科大学附属病院が、8日午後6時ごろから記者会見を開きました。

 (福島英賢教授)
 「それでは私、福島の方からお伝えさせていただきます。安倍晋三氏ですが、本日午後0時20分に搬送されまして、病院到着時に心肺停止状態。蘇生処置をいたしましたが、残念ながら午後5時3分にお亡くなりになられました。来られた際に頸部2か所銃創がありまして、心臓および大血管の損傷による心肺停止と考えられます。当センターの方で大量輸血を行いましたけども、残念ながらというふうな結果になっております。以上です」

 以下、回答は福島英賢教授

 ―――亡くなった時間は?
 「午後5時3分です」

 ―――首の傷は大きさやどのあたりとか具体的に教えてください
 「場所はですね、真ん中のところと少し右の2か所です。大きさは非常に小さい」

 ―――銃で撃たれたということだが、傷の深さは?
 「深さというのは心臓にまで到達する深さというふうに理解いただいたらと思います」

 ―――4時間半治療にあたられたということなんですけれども、搬送されたときのご容体はもう既に厳しい状態だった?
 「当院に搬送された時点で心肺停止状態。それから、救急隊とドクターヘリが接触した時点も同じく心肺停止状態だったと聞いております」

 ―――搬送された時点で救命の可能性はどの程度あった?
 「銃創ということですのでかなり厳しい状態であるということが予測されました」

 ―――殺意というか、銃創からすごく感じられることはあった?
 「私が見たのはその傷だけです。そこはわかりません」

 ―――搬送されてから死亡が確認されるまでの4時間半少しの間、どのような処置を具体的に行われていたのでしょうか?
 「胸部の止血、それから大量の輸血、この2点です」

 ―――量としてはどれぐらいの輸血をした?
 「100単位以上です」

 ―――100単位というのはミリリットル?
 「ミリリットルに計算はすいません、いまできません。100単位以上と回答させていただきます」

 ―――ご家族が病院に駆けつけられたというふうに聞いておりますが、今ほどの状況等のご報告はもう既に先生方の方でご家族様になさった?
 「はい。こちらでしました」

 ―――ご家族にご説明されたということなんですが、ご家族の様子は?奥様が来られたという情報がありますが、どういう状況だったのでしょうか?
 「私がお伝えするのは、病状とその経過のみです。それ以外はわかりません」

 ―――弾は体内に残っていたのでしょうか?
 「手術しているときに弾丸は確認できませんでした。その後はちょっとまだ、今後の経過でわかることがあるかもしれませんが、手術中にはわかっていません」

 ―――報道等で2発発射されたということになっているが、このうちどちらが致命傷になったのか、2つ傷があるということですが?
 「それはちょっとわかりかねます。わかっているのは銃創と思われる傷が2つあったということだけです。

 ―――その傷によって出血してお亡くなりに?
 「その傷が、先ほどお伝えしたように、胸部に心臓大血管にたどり着いたため、その心臓大血管が損傷したために出血をされたということです」

 ―――2発のところは胸部ですか?頸部ですか?
 「頸部です」

 ―――頸部に2発?
 「頸部に2つの銃創があったということです」

 ―――心臓が損傷してたと?
 「方向がそっち方向に向かっていたんだという」

 ―――体に2か所銃創があり、心臓と胸部の大血管に損傷があったという言い方で間違いないでしょうか?
 「はい、その通りです」

 ―――その頸部というのはどこら辺なのでしょうか?…首の右元?なるほど。そこに2か所と心臓部分というのはどういうことなのでしょう?
 「この下はすぐ大血管になっていますので、心臓は割と近いところにありますから」

 ―――手術の内容を簡単に説明していただければと
 「基本的には出血するところを探しにいかないといけませんので、大きく開胸して、出血点を探しにいくという止血術という表現。蘇生的開胸術です」

 ―――死亡につながった要因は、今回はどういうふうにお考えですか?
 「失血死でいいと思います」

 ―――臓器の損傷、内部の損傷は激しかった?
 「心臓の傷自体は大きいものがありました」

 ―――具体的にその傷というのはどういった形?
 「たぶん、弾丸による心損傷、大きな穴ですね。心臓の壁に空いた穴です」

 ―――他の銃創と比較して、今回は何か特徴がありますか?
 「今回と比較してということは基本的にはしてませんし、銃創は基本的には入り口よりも大きな傷を作るものだというふうに理解していますので」

 ―――貫通したような、反対側の傷はあった?
 「1つだけ左の肩に別の傷があったので、おそらくそこが射出口と言われるとこだったんじゃないかというふうに考えています」

 ―――片方はそこから貫通したのではないかと思われる?
 「はい」

 ―――もう1個に関してはそういう貫通したような傷はない?
 「はい」

 ―――ご家族が到着されたときはすでに亡くなっていた?
 「救急隊接触時からずっと心肺停止状態でした」

 ―――2つの傷はかなり近いところにあった?
 「距離的には5cmぐらい」

 ―――昭恵さんが到着されてからの安倍元総理の状態についてもう一度お願いします
 「今ずっとお話させていただことと同じことを説明させていただいています」

 ―――ずっと心肺停止だったと?
 「そうです」

 ―――止血はできたが亡くなったのか、止血できずに亡くなったのか?
 「止血がコントロールできたとこもあったんですけれども、大量に出血されておられるので、既に血液も固まるというか凝固する力も失っている状態でしたので、いろんなところから出血するというふうな状態になっていましたので、完全に止血ができたということは言えないかなと思います。ただ、ある程度大きな血管からの出血はコントロールができたんですが、残念ながら心拍は再開しなかったということです」

 ―――救急隊の方が来られるまでに現地の方々がAEDなどの処置を行ったと聞いているが、そういった処置は適切だったと思われますか?
 「当院に搬送されてからのことしかわかりませんので、その辺のところはどういう状況かわからないのでお答えできません」

 ―――もし心臓などを銃で撃たれた場合、一般的に心臓マッサージなど蘇生させるための措置はするほうがいい?
 「一般的にはそうだと思います」

 ―――報道では集中治療室で治療が行われていたということだが、到着されてからずっとそこで治療?
 「集中治療室には入れませんでした。外来処置室のままです」

 ―――今回撃たれた現場で即死したというふうに理解していいのでしょうか?
 「撃たれた現場で心肺停止状態になったというふうな表現になるかと思います」

 ―――ここに到着した時点では手遅れというふうな言い方をしてもよろしいでしょうか
 「既にかなり大きなけががあったことには違いありませんので、そういうふうな一般的にはそういうご理解になるのかもしれません。我々としては、心肺停止状態ということで対応しています。亡くなられた状態としては扱っておりません」

 ―――先生から見て安倍元総理は苦しそうな顔だったのか、そうじゃなかったのか?
 「申し訳ないですけど、お顔を拝見する時間はありませんでした。すぐに処置をしましたので」

 ―――背後から銃撃を受けたという話があるが、傷は前側に付いていた?
 「はい、前頸部です。後ろに傷はありませんでした」

 ―――2発とも前から入って、片方は左肩にというのは、左側の後ろということですか?
 「前というのは場所が前であって、どういう方向で入ったのかは、横からかもしれません。ただ、傷は前にあった」

 ―――射出口とみられる傷は、後ろ側なんですか?
 「左肩の前の方です」

 ―――でもそうすると、もう横で通るように出るしかないという?
 「そこはちょっとわからないですけど、そう思われる傷があったということです」

 ―――心臓の壁を破ったと、大きな傷があったとの話だが、心臓を傷つけて左肩に抜けていったという感じ?
 「肩に抜けたのはもしかすると2発目とか、あるいは別の銃弾だったかもしれません。そこはちょっとわからないです」

 ―――心臓の傷はどの部分?
 「心臓の心室ですね。心室の壁です」

 ―――遺体に関する奈良県立医科大学附属病院の今後の流れは?
 「すいません、ちょっとこの後の流れについてはまだ詳細が決まっておりません」

 ―――処置の規模感について、具体的に何人態勢でどのような状態で処置が行われたのか?
 「人数はですね、途中途中で応援も入って、最終的には20人以上の態勢。始まったときも10人以上の態勢を組んでやっていました」

 ―――駆けつけたご家族は奥様だけ?
 「奥様は来られました。その他の方はちょっとわかりません」

 ―――心臓の心室という部分が出血していたということだが、どういう血管から入ってどのように抜けていったか今の時点でわかりますか?
 「一直線で進みませんので、体の中であちこち動きますので、どうなるとかは正確にはちょっとわかりません」

 ―――今のところは、入ってきた部分が頸部のどちらかの傷で、最終的におそらく心臓と肩口から1個ずつ出ていったように見られるということでよろしい?
 「今のところそう考えていますが、また専門家が見られると違うかもしれません」

 ―――病院長に聞きます。安倍元総理が亡くなったことについて病院長としての受け止めは?
 (吉川公彦附属病院長)
 「非常に残忍な行為が行われて、まことに残念であります。病院としてはできるだけのことを尽くしました。本当に非常に残念でございます」

 ※以下、再び福島英賢教授が回答

 ―――確認だが、安倍元総理の首の前部に傷があり、首の後ろ側には傷はなくて、肩に射出口とみられる傷があった、こういう理解でよろしいですか?
 「今の時点ではそういうふうに理解しています」

 ―――安倍元総理が運ばれてきたことで通常の体制というのはストップしたところがあったりとか?
 「ストップしてというのは院内でですか?とりあえず救命センターの方で対応できるところまでやっていましたが、院内とは連携をしてですね、例えば手術室の確保であるとか、そういった態勢はしておりました」

 ―――安倍元総理は持病があったということだが、それと今回亡くなったことは何かしら関係がある?
 「関係はないと思います」

 ―――頸部ということは弾は鎖骨の上から入ったということ?
 「高さは鎖骨よりは上ですね。鎖骨には(損傷は)なかったと思います」

2022年07月11日(月)現在の情報です

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