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嵐山の一等地に放置の『鵜小屋』解体費1000万円に怒る会社社長「納得できる話ではない」 背景に『解任された前社長』 京都府が行政代執行で解体を開始

特盛!憤マン

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 京都・嵐山の渡月橋近くの川辺にある雑草が生い茂った建物。実は鵜飼いの鵜を飼育する「鵜小屋」になるはずだったのですが計画が頓挫。解体費用を誰が支払うのかはっきりしないまま放置されてきたのですが、2月14日、ついに京都府が行政代執行で解体を始めました。

 (記者リポート 2月14日)「午後1時過ぎです。鵜小屋解体に向けた行政代執行が始まりました」

 京都府が行政代執行に乗り出したのは日本有数の観光地・嵐山公園にある建物です。

 今回の事態にやりきれない思いを持つ人がいます。約70年にわたって嵐山で鵜飼いを行う「嵐山通船」の小島義伸社長です。

 (嵐山通船 小島義伸社長)「(行政代執行の費用を)なんで嵐山通船が負わなければいけないのか。ましてや990万円支払えと。京都府から何の説明もないので、そこは京都府の順番が間違っていると思います」

観光スポット目指した鵜小屋がなぜ放置された?

 取材班が取材を始めたのは2年前にさかのぼります。建物の様子を見てみると…。

 (記者リポート 2022年9月12日放送より)「網ばりで中が見えるようになっていまして、草がかなり高く自分の背よりも高いくらい草が生えています。こちら発泡スチロールでしょうか、元々覆っていた発泡スチロールが無惨な状態で今散乱していまして、嵐山とは思えないような光景が広がっています」

 嵐山を訪れた観光客からは当時このような声が聞かれました。

 【2022年9月12日放送より】
 「(Q後ろの建物、何だと思う?)え、これ!?いや、さっぱり…屋根もないし」
 「わからないですね」
 「2週間くらい前にも(旅行に来て)散歩して、これなんだろうと思って見ていた。景観がね、あんまり…」

 実はこの建物は、鵜を飼育する鵜小屋として、嵐山の観光スポットのひとつになることを目指したものでした。ところが…。

 (嵐山通船 小島義伸社長 2022年9月12日放送より)「前社長が株主総会の前の役員会で解任されて、1年後に前社長が理事をやっている一般社団法人(鵜飼協会)も解散してしまって、宙ぶらりんになっているんですね、あの小屋は」

 そもそも鵜小屋は一般社団法人「鵜飼協会」が京都府が管理する公園内に設置する許可を受けました。この鵜飼協会の理事を務めていたのが嵐山通船の前社長。しかし、前社長が嵐山通船の経費を不正に使い込んだ疑惑が浮上。嵐山通船を解任された前社長は、鵜飼協会の理事も辞任して鵜飼協会は解散して、工事も立ち消えとなりました。

 その後、京都府は鵜飼協会だけでなく、工事業者と契約を結んでいる嵐山通船にも撤去の責任があるとして、双方に撤去命令を出したのです。

前社長の以前の説明は「動ける立場にいない」

 当時、トラブルの発端を作った前社長を記者が直撃取材していました。

 【2022年9月12日放送より】
 (記者)「鵜小屋はなぜ放置されているんですか?」
 (嵐山通船 前社長)「それはもう向こうに聞いてください」
 (記者)「嵐山通船のせいってことですか?」
 (前社長)「いやいや、そういうのじゃないです」
 (記者)「鵜小屋は誰が対処すべき?」
 (前社長)「今、正直その立場にいないので。嵐山通船にも属していません、一般社団法人(鵜飼協会)にも属していません。その立場にいないので私がどうこう動ける立場じゃないわけですよ」
 (記者)「誰が責任を持つべきなんですか?」
 (前社長)「…それはもうなんとも言えないです、今は」

京都府の行政代執行で解体費用は約1000万円

 そして2月14日午後、ついに京都府が行政代執行に乗り出しました。解体費用は約1000万円。府は嵐山通船と鵜飼協会の双方に支払うよう求めています。

 (嵐山通船 小島義伸社長)「建築許可を申請したのは一般社団法人であり、解体だけが嵐山通船なのは納得できる話ではない」

 いまだに両者押し付け合いの状況が続いている嵐山の鵜小屋。早期解決が望まれます。

2024年02月15日(木)現在の情報です

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