絶対的エース不在の東海大大阪仰星。全員ラグビーで花園連覇へ。

MBSラグビーダイアリー

2018/11/16 20:00

東大阪市花園ラグビー場で行われる全国大会。昨年度の王者、さらに過去5年で3度の優勝を誇る東海大大阪仰星。もちろん目標は全国大会出場ではなく、その先にある。「今年の注目選手は全員です。(湯浅大智監督)」絶対的エース不在も全員ラグビーで連覇に向け、まずは花園の切符を掴む。

One Team~全員でやることへのこだわり~

88人がいっせいに同じ映像を見つめる。

「今週、自分たちがどんな戦い方をするかを"全員"で話し合います。(坂原春光チームキャプテン)」

Aチームや3年生だけではない。選手たちは放課後、全部員88人でミーティングを行う。このミーティングに仕切る人はおらず、気づいた人が意見する。対戦相手がどんなアタック・ディフェンスをしてくるか...相手を知らずして自分たちのラグビーはできない。

「チームで戦い方の共有ができています。だから試合中、うまくいかないことがあっても、全員がその理由を把握できているからすぐに修正ができます。」

全国屈指のラグビーIQを持つ頭脳派集団・東海大大阪仰星。時には4時間以上かけてミーティングを行い、グラウンドでの練習は行わない日さえある。自分たちの体の小ささを言い訳にせず、チーム全員で勝つ方法を探る。


One Team~1stジャージを着る責任~

"25名"。高校ラグビーで1stジャージを着て試合に出場できる人数だ。

11月11日の準決勝後、試合の振り返りの第一声。「"このジャージを着たひとりひとりが責任を全うしよう"と言って試合に臨んだ。(坂原春光)」1stジャージに対する特別な思いをにじませる。

「もし僕が大阪決勝でもこのジャージを着られたら、また全国大会に向けてチーム全体でメンバー争いができるように頑張りたい。(谷口宜顕)」1年次から出場する2年の谷口でさえも1stジャージを着ることは容易ではない。

1stジャージを着た選手は応援席にいる仲間やサポートしてくれる人たちの思いを背負って戦う。今年のチームには昨年度の優勝メンバーで花園を沸かせた快速ウイング・河瀬諒介(早稲田大)のような選手はいない。「まあ、そういう選手が出てきてほしいという思いもありますけどね。(湯浅監督)」と一瞬表情を緩ませながらも、選手たちに期待を寄せる。絶対的エースが不在だからこそ、チーム全員がひとつになって戦う。


花園連覇へ。運命の決勝へ挑む!

全国高校ラグビー大会地方予選の激戦区のひとつ、大阪府大会。11月18日に行われる大阪第3地区の決勝戦は東海大大阪仰星と常翔学園の花園常連校対決。

「今年のチームは泥臭くアグレッシブに勝負できる。(坂原春光)」常翔学園を尊敬する姿勢を見せながら勝ちにはこだわる。

今シーズンの成績は1勝1敗。東海大大阪仰星は全員ラグビーで花園の切符をつかむことができるのか。


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