夕日に照らされ神秘的なマリア像が写る１枚の絶景写真。息を飲む美しさに「実際にこの目で見てみたい！」とSNSで話題になっているという。そこで、情報番組「ちちんぷいぷい」の「行けばわかるさ 絶景散歩」企画で、玉巻映美アナウンサーが訪れた。スタジオでVTRを見ていた出演者からも「わあ～キレイ」「これは見たい！」と感嘆の声が上がるほどだった。
天草で腹ごしらえ
熊本県天草空港へ降り立った玉巻アナは、街行く人に聞き込み調査を開始すると、すぐに「崎津の海上のマリア像」と判明した。天草の中心部から車でおよそ50分のところにあるということで、その前にご当地グルメを味わうことにした。彼女は、まず目に付いたたい焼きカフェ「まるきん」で、「くまモン型焼き（120円、税込み）」を試食。「くまモン型焼き」とは、ゆるキャラ・くまモンの顔が模られ、洋菓子店のエスコヤマが監修している新感覚の"たい焼き"。中は日本茶が練り込まれたカスタードクリームが入っている。
実はこの店、１度閉店しているという。そこで、店主の同級生で「くまモン」の生みの親として知られる天草出身の放送作家・小山薫堂氏に相談したところ、薫堂氏が中心となり、いわゆる"シャッター通り"になりつつある商店街を盛り上げるために復活させたという。生まれ変わった「まるきん」は現在、天草観光の新名所にもなっている。
次に「海鮮が食べたい！」と移動した玉巻アナは、いけす料理「やまもと」へ。ここでは、近大マグロを天草で育てた「天空マグロ」に、カンパチやタイなどがのった「超ぜいたく丼（2,700円、税込み）」を味わった。「甘っ！柔らかくて赤身なんだけどトロンとした感じ」とニッコリ。さらに、解禁になったばかりの「伊勢海老（7,560円 税込み）」なども試食。「弾力がすごい！美味しい！」と天草の味覚を満喫した。
隠れキリシタンを感じる･･･
目的地の「崎津集落」は、長崎県の教会とともに潜伏キリシタン関連遺産として「世界遺産」に登録されている場所で、隠れキリシタンの魚師らによって漁村特有の信仰形態が育まれたという。所々にこの場所ならではの「トーヤ」と呼ばれる海へ抜ける幅１㍍弱の細い小道や、船の係留や漁具の手入れなどに使われるテラス「カケ」などがある。
そして、世界遺産に登録された「崎津カトリック教会」を訪れた玉巻アナ。一般公開されているが現在も祈りの場として使用されているため撮影はNGとのこと。教会内の感想を玉巻アナはこう話した。「びっくりしたのは、教会なのに靴を脱ぎました。中は畳でした。違和感なく（和と教会との）調和が取れていました。真ん中に赤い絨毯が敷かれてて先には祭壇があり、そこで昔は『踏み絵』が行われていたそうです。思わず声が小さくなってしまうような不思議な場所でした。」
「250年の迫害にも耐えてキリスト教を守ったことが、世界遺産になった要素。現在は地域の過疎化を防いでくれている」というのは、先祖代々はキリスト教徒だったが改宗し仏教徒になったという地元の人。「地元のシンボルでもある」と語る。ここ天草では、年中「しめ飾り（しめ縄）」を飾っている家があるという。それは、キリスト教が弾圧されていた時代に周囲にキリスト教でないことをアピールするため１年中しめ飾りをしていたという天草の歴史からきている習慣なのだとか。街を散策するとよく見かける光景だ。
「海上のマリア像」の絶景写真は、夕日をバックにマリア様を横から写したもの。この写真もかなり美しいが、マリア像の近くに行ける「天草漁協 崎津支所」の観光船（30分 大人1,500円/小中学生700円/未就学児無料）では、さらに美しく神秘的なマリア様を正面から見ることができる。宗教・信仰心に関係なく、この「絶景写真」は心洗われること間違いないので、ぜひ一度訪れてみて。
一枚の写真だけを頼りに玉巻映美アナウンサーが絶景スポットを目指す「行けばわかるさ 絶景散歩」は、情報番組「ちちんぷいぷい」（MBSほか 毎週月～金 ひる1時55分）の金曜レギュラー企画として放送中。
