10月12日の「プレバト!!」実りの秋の3時間スペシャルでは、「俳句」のタイトル戦<金秋戦>決勝が放送された。梅沢富美男特別永世名人を含め5人の永世名人が居並ぶ中、優勝したのはなんと、名人よりも下位の特待生!さらに5位にも特待生がランクインし、「プレバト!!」俳句査定は今、“世代交代”真っただ中!
■最年少・森迫永依が2度目のタイトル戦制覇!
夏のタイトル戦<炎帝戦>を制した特別永世名人の梅沢を筆頭に、フルポン村上、千原ジュニアら5人の永世名人がずらりと顔をそろえた金秋戦決勝。これまで先人たちが詠み込んできた"三大季語"の一つ「月」という過去最高難度のお題を前に、名人7段の森口瑤子と5段の皆藤愛子、特待生3級の犬山紙子・森迫永依、4級の春風亭昇吉も加えた出場者10人の中で頂点に立ったのは、最年少26歳の森迫だった。
★「金秋戦2023」優勝!
朝月のアザーン砂漠の空港へ 森迫永依
"アザーン"とは、イスラム教の礼拝時間を告げる呼びかけのこと。「モロッコ旅行に行った時、たくさんモスクがあるのでどこにいてもアザーンが聞こえていたんです。帰国の日にホテルをチェックアウトして出てみたらまだ夜明け前で月がほんのり残っていて、アザーンが物静かな街に響いて。今から帰らなきゃいけない、という少し寂しい気持ちと、神聖な感じを季語に込めて詠んでみました」
森迫は、今年1月に行われた<冬麗戦>でタイトル戦初出場にして初優勝を果たした逸材。そんな彼女ならではの、物語が立ち上ってきそうな奥行きある句に、永世名人の村上も「これは1位獲るよなぁ...」と納得の表情。
夏井いつき先生も「(海外の光景を詠む)海外詠の難しさは、季節感に薄さや違和感が出がちだということ。この句はやっぱりそうか、実体験なんだなと、そうじゃなかったらこの句は作れないよなと納得しております」と深くうなずく傑作が誕生した。
そして、「"アザーン"の一語でイスラム圏の国へ一発でワープして、街の中のアザーンの声を胸の中に抱きながら、砂漠の空港へ向かって出発しようとしている。映像がしっかり描けています。"この人だったのか!"と。本当に嬉しい思い、将来を期待したい思いもありますね」と、若き才能への賛辞を惜しまなかった。
■5位入賞の春風亭昇吉に浜田雅功も「健闘してますよ」
さらに5位には、決勝参加者のうちもっとも段位の低い特待生4級・春風亭昇吉がランクイン。永世名人3人を抑えてトップ5入りを果たし、MCの浜田雅功を「これ、だいぶ健闘してますよ」と驚かせた。
★5位
名月は東に父島観測所 春風亭昇吉
"父島"は、東京から南へ1,000㎞の距離にある。「父島に気象観測所というのがありまして、僕は気象予報士なのでそこにある資料を見に行きたいと思って行ったんです。(父島は)360度が水平線なので、日の入りとほぼ同時に月の出が見られるんです。その光景を詠みました」
特に"父島観測所"という一語のインパクトが強烈で、読み上げられた瞬間スタジオからもどよめきが上がったほど。夏井先生も「海の広さ、月の大きさも感じられ、さらに"父島観測所"という固有名詞の力もとてもよく効いています」と高く評価した。
このままでも味わい深い作品だが、夏井先生はさらに「『名月』は、お話を聞くと『満月』のほうかもしれない」とも。「名月はその月を愛でる心のほうに軸足があるんですね。それに対して、気象予報士として360度の水平線に月が上ってくる光景に心打たれているのであれば、月のほうに軸足があるのではないかな、と。『名月』は愛でる心、『満月』は月のくりっとした映像。そういう違いがあります」との指摘に、昇吉も「勉強になりました」と納得の表情で頷いた。
新世代が頭角をあらわす一方、特別永世名人で夏のタイトル戦覇者でもある梅沢はまさかの8位。順位が発表されるとぼう然の表情で、夏井先生に「お気に召さなかったのね!」と吠えまくっていた。
<金秋戦2023 結果発表>
1位 森迫永依
2位 藤本敏史(FUJIWARA)
3位 森口瑤子
4位 村上健志(フルーツポンチ)
5位 春風亭昇吉
6位 横尾渉(Kis-My-Ft2)
7位 千原ジュニア
8位 梅沢富美男
9位 犬山紙子
10位 皆藤愛子
10月12日放送回はTVerでチェック!
◇
次回、10月19日(木)の「プレバト!!」は... 「俳句(お題は「渋谷スクランブル交差点」)」と「水彩画」才能ランキングを放送する。芸術性や文才など芸能人のあらゆる才能をプロが査定! 才能アリなら絶賛!才能ナシなら容赦なく酷評!浜田雅功が最強講師陣を率いてお届けする新しいカルチャースクール番組『プレバト!!』はMBS/TBS系で毎週木曜よる7時放送。