梅沢富美男、泥沼スランプにため息漏らす

もう一度楽しむプレバト

2020/09/24 17:30

9月17日放送の「プレバト!!」に俳句の永世名人・梅沢富美男が登場し、句集出版を目指す「富美男のお手本」のコーナーでまさかの5回連続となる“ボツ”査定を食らった。他の名人・特待生が昇格ラッシュを果たす中、梅沢はかつて卵を買う時に電球に透かした思い出から、有精卵に「命あり」と感じた句を自信たっぷりに披露。しかし、夏井いつき先生に「下手な役者が見得を切っているよう」「陳腐」「品がない」と酷評され、「今の私の頭には浮かばない…」と泥沼のスランプにため息を漏らしていた。

今回は「たまご」をお題に、「名人・特待生昇格降格一斉査定SP」が行われ、名人初段の千原ジュニア、特待生1級のミッツ・マングローブ、3級のパックン、5級の馬場典子と篠田麻里子、筒井真理子が参戦。句集出版を目指す永世名人の梅沢富美男は「富美男のお手本」に挑戦した。

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「梅沢、ジュニアよりもよっぽど上手い!」夏井先生の大絶賛に筒井真理子が歓喜の絶叫
注目は、降格査定を食らえば特待生をはく奪されてしまう5級の馬場、篠田、筒井の3人。合格ラインの参考として梅沢とジュニアの名人2人がかつて5級から4級に昇格した際の俳句が明かされ、当時「湯もみ歌聞こゆ湯畑雪よい」と詠んだ梅沢は「本当は(3ランクアップして)2級までいくのが当然でしょう!」と自画自賛。「子らが木を揺らし降らせる雪の花」で昇格を果たしたジュニアは「若い感じがしますね~」と懐かしそうに振り返った。

まず、馬場が「黄身混ぜる汝も吾も真顔薯蕷(とろろ)汁」で4級に昇格を果たし、続く篠田は「秋暁に肘掛けで割る茹で卵」で惜しくも"現状維持"に。そして、1人だけの降格は絶対に避けたい筒井は「5・7・7のゆったりとした破調に挑戦しました」と、秋の夜長に卵の黄身が落ちていく様子をスローモーションで詠んだ一句で勝負をかけた。

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<1ランク昇格 特待生5級 → 4級>
長き夜や黄身ゆるやかに殻を離るる
            筒井真理子

梅沢に「出来るんだったら5・7・5にまとめて欲しかったね。まだ10年早い!」と難癖をつけられ、筒井は「えっー! 本当?」と不安を隠せない様子だったが、「1ランク昇格」が告げられると手を叩いて「やったー!」と大喜び。

俳人・夏井先生は「字余りという高度なテクニックを使いこなそうというのが、ちゃんと伝わりますね。"殻離る"とすれば5音に入るのに、"殻を"としたことでゆっくりと黄身が離れていく描写がいいですね」と大絶賛。その一方で、「この字余りがスローの映像を作っているけど、余らせすぎています」とも指摘した。

<添削後>
長き夜や黄身ゆるやかに殻を離る

先生は「"離るる"というのは連体形ですから、"る"が1個いらないんです」と添削。それでも「これがなければ、2ランクアップにしたいくらいです。(梅沢・ジュニアの)2人が昇格した時の句よりも、よっぽどこっちの方が上手いですよ!」と褒めちぎると、筒井はうれしさのあまり「きゃあああ!」と歓喜の絶叫を上げていた。

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「こういう時こそ実力を発揮しないと!」5連続ボツの梅沢富美男を夏井先生が叱咤

その後も昇格ラッシュが続き、パックンが「秋高し二十ヤードのエッグトス」で2級に、ミッツは「生ゴミ縛り秋涼の勝手口」で名人初段に、ジュニアは「秋の朝卵にゆでと書かれけり」で2段に昇格。そして、このところ4回連続でボツ査定を食らっている梅沢の「富美男のお手本」の挑戦に。

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梅沢は「いい流れですよ! 降格した人は1人もいない。今回はいけますよ!」「毎週ボツはプライドに傷がつきますから。さっさと50句完成させて、この番組辞めますよ」とスランプからの脱却を宣言。「この句は私にしか考えられない句です!」と渾身の一句を披露した。

<ボツ 残り29作>
秋の灯に透かす卵に命あり
         梅沢富美男

「私たちの年代では、卵を買う時に電球に透かすんですよ。有精卵ですから、中に血管が見える時がたまにあるんです。この卵にも命があるんだなと思った思い出を書かせていただきました」

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自信たっぷりの梅沢だったが、査定はまさかの"ボツ"。「下手な役者が見得を切っているような句」と査定理由が明かされると、梅沢は「ふん!」と鼻を鳴らしてご立腹。しかし、夏井先生は追い討ちをかけるように「"に"が続き、非常に散文的です。それから"命あり"って見得を切った気持ちは分かるけど、陳腐ですよね。そら見てみろと言いたがっているのが、品がない」とバッサリ。これに対し反論しようとした梅沢だったが、言葉を噛んでしまい、挙句「九州弁なの!」ととっさのミスを隠そうと必死。おなじみの大ゲンカ勃発の展開かと思われたが、思わず夏井先生も笑ってしまう。

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<添削後>
電球にかざせる秋の有精卵

おっちゃん(梅沢)自分で言ったじゃないですか。"電球に"って。何でそっちを書かないんですか? 最後は"有精卵"。これもおっちゃんが言ったセリフですよ。こうすれば、"秋"という季語が有精卵の命をクローズアップしてくれるでしょ」

梅沢は劇的添削に納得しつつ、「なっちゃん(夏井先生)今日は特別版なんだからさ。少しは俺のことも考えたら?」とボツ査定が受け入れられない様子。しかし、先生に「こういう時にこそ実力を発揮しないと。何で下手な見得を切っているんですか?」と突き放され、最後はガックリと肩を落とし、「夏井先生が直したような句を詠まないとダメなんです。でも、今の私の頭の中には浮かばないんですよ。 はああ...」とため息を漏らしていた。

さて、次回のプレバトは...
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