梅沢富美男を超える逸材特待生が誕生、夏井先生「おっちゃん、危なくないか?」

もう一度楽しむプレバト

2020/06/11 07:00

6月4日放送の「プレバト!!」俳句査定は、東大卒インテリ落語家の春風亭昇吉が2度目の挑戦で特待生にスピード昇格を果たした。「万緑に提げて遺品の紙袋」と詠んだ昇吉は前回に続いて“才能アリ1位”を獲得し、永世名人の梅沢富美男も「こいつは特待生になる資格はあるね! こりゃあ、いい句だな」と脱帽。夏井先生は「これは本当にうまいです!」と大絶賛し、「これだけのことができるなんて。おっちゃん(梅沢)、危なくないか?」と永世名人を脅かすほどの逸材特待生の登場に驚きを隠せない様子だった。

東大卒インテリ落語家・春風亭昇吉が特待生昇格、梅沢も脱帽「こりゃあ、いい句」
今回は、どこの家庭にも部屋の隅に何となくストックされている「紙袋」がお題。

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ランキング戦には初参戦のM-1王者・ミルクボーイの内海崇に加え、東大卒タレントの高田万由子、東大出身インテリ落語家の春風亭昇吉、現役東大生で謎解きクリエーターとして活躍する松丸亮吾、Kis-My-Ft2 宮田俊哉が登場。"才能アリ"が続出し、超ハイレベルな戦いを繰り広げる。

東大芸能人が3人も集結する中で、まずミルクボーイ・内海が「夏の旅荷棚にぎわう紙袋」で堂々の"才能アリ3位"。続いて、松丸が「炎天下取手ちぎれて母の影」で"才能アリ2位"にランクイン。残る高田、宮田、昇吉の3人はいずれも"才能アリ"経験者という注目の展開に。大激戦を制したのは、昇吉。特待生の岩永徹也と同じくIQ148以上のみが入会できるメンサ会員だったことを告白した昇吉は「落語家の立川志らく師匠、東大の鈴木光ちゃん、そしてメンサの岩永くんをドッキングした力を持っているんです。絶対に1位です!」の宣言通り1位を獲得し、さらに見事特待生昇格を果たす。

<才能アリ1位 特待生昇格>
万緑に提げて遺品の紙袋
         春風亭昇吉

「これは映像としては、ただおっさんが紙袋を持っているだけ。でも、紙袋の中にはアルバムとか小物とか遺品が入っている。光に満ちて生命感のある季節感と、おじさんの対比だけなんですけど、人は死んでも心の中に生き続けているのを"万緑"という季語に託したんです」

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前回の初参戦でも"才能アリ1位"を獲得し、2回目の挑戦にして特待生にスピード昇格を決めた昇吉の素晴らしい一句に、永世名人の梅沢富美男は「こいつは特待生になる資格はあるね。こりゃあ、いい句だな!」と脱帽。昇吉は「やったー! ありがとうございます!」とガッツポーズを決め、俳人・夏井いつき先生も「これは本当にうまいですね。俳句の骨法が分かっている人の句だと思います」と褒めちぎった。

先生は「季語の"万緑"は見渡す限りの青葉。映像もありますが、生命力のイメージも出てきます。"提げ"るという動作で人物の存在も匂ってくる。そして、うまいのが"遺品"と"万緑"の対比ですね。抗いようのない生き死にの対比が出てきます。さらに、"遺品"をなんで"紙袋"に入れているのか。そんな小さな謎からドラマが始まるような印象もあります」と解説。

さらに、「もう一つ褒めないといけないのは"万緑に"の"に"です。"に"にするか"や"にするか絶対に悩んだはずです。"や"でも形になるが、"に"によって万緑という空間の中にポツンといる感じになる。この"に"を置くことで、全体の構造の命のイメージをグッと前に押し出している」と高度な判断がされた句であることを指摘し、「これだけのことができるなんて。おっちゃん(梅沢)、危なくないか?」と永世名人を脅かすほどの逸材の登場に驚きを隠せない様子だった。

「ちょっと天狗になっていた」反省の弁の梅沢富美男から初の掲載決定句が誕生
永世名人・梅沢は手作りの金メダルを胸にかけて登場。実は先日、小学生の女の子・さっちゃんから永世名人昇格を祝してプレゼントされたものだと明かし、「これを目標に、皆さん頑張りなさいよ!」とうれしそうな表情。そして、傑作50選の俳句集を目指す「永世名人 富美男のお手本」では3回連続ボツになっているが、「私、永世名人になってちょっと天狗になっていたと思います」と反省の弁を述べ、「自分で天狗になっていることに気づくほどの人間味の深さ! この深さが俳句を作れるんだ! 今回は初心に戻って作りました」という初心回帰の自信作を披露する。

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<掲載決定! 残り31作>
桐の花いつかは来ない紙袋
         梅沢富美男

「"桐"は成長が早い木で、切っても切っても伸びて"花"を咲かせるんです。それが"紙袋"と一緒です。なぜ溜まっていくかというと、いつかは使うだろうと思っていても、なかなか使わない。それを俳句にしました」

特待生昇格を果たしばかりの昇吉は「この句はすごく好きです。いつか、いつかと夢に思っていたことを実現できない人生が終わるみたいなのと、紙袋が溜まっていくのが合っている」と絶賛すると、梅沢は「お前は出世する!」と上機嫌に。そして、コーナーが始まってから初めての「掲載決定」が告げられると、金メダルを片手に「おっちゃん、やりましたよ!」と喜びを大爆発。

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夏井先生は「なぜ人は紙袋を置いておくのか。いつか使うだろう。誰でも思うことをサラッと書けるか書けないかなんです。"桐の花"からくるのも意外でした。"いつかは来ない"と高尚なことを言い出すのか、ロマンチックな方向に行くのか、この中七が期待させるんですね。そしたら"紙袋"と俗なオチに行くわけです。この作者の狙いをこの句の場合は尊重すべき。『いつか』と鍵かっこをつけるやり方もあるが、意味が分かりやすくなる分、謎の分量が減るんです。いろいろ考えた上で、この形になったのではないか」と大絶賛。

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残り31句とまだ道は長いが、初の掲載決定を勝ち取った梅沢は「この調子で今年中に本を出そうじゃないですか!」と満面の笑みを浮かべていた。

     ◇

さて、次回の俳句査定のお題は・・・

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芸術性や文才など芸能人のあらゆる才能をプロが査定! 才能アリなら絶賛!才能ナシなら容赦なく酷評!浜田雅功が最強講師陣を率いてお届けする新しいカルチャースクール番組『プレバト!!』はMBS/TBS系で毎週木曜よる7時放送。https://www.mbs.jp/p-battle/

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