2月20日放送の「プレバト!!」俳句査定は、“永世名人への道”に挑む梅沢富美男が“獺(おそ)の祭り”という古い季語を比喩に、次の時代の季語になる可能性のある“花粉”を取り合わせた最高傑作句を披露。“1つ前進”を獲得し、永世名人に再び王手をかけた。夏井いつき先生は「これは本当に玄人の句ですね!」とベタ褒め。さらに、あともう少しの工夫で「2ランクアップでしたよ」と永世名人になっていたことも明かすと、梅沢は「おしい! 永世名人になっちゃってたんだよね?」と有頂天になって大はしゃぎしていた。
絶好調の皆藤愛子が"お天気キャスター"時代の実体験句を披露
今回は「天気予報」をお題に、特待生昇格試験に特待生3級・皆藤愛子、"永世名人への道"に挑む名人10段・梅沢富美男が登場。2回連続で昇格中と絶好調の皆藤は、お天気キャスター時代の実体験を詠んだ句を披露する。
<現状維持 特待生3級>
風光る天気原稿靡く音
皆藤愛子
「朝の情報番組のお天気コーナーを担当していた時のことを思い出して詠みました。春の気持ちのいい風が吹いてきて。両手でお天気原稿を持っていて、それが風で靡(なび)いて、一生懸命に抑えながら読んでいる様子です」
梅沢が「風に煽られて、原稿がパタパタしているのね?」と問いかけると、皆藤は「はい!」。しかし、梅沢は「うわあ...。靡くって表現だとパタパタしてない。音なんかしませんよ」と鋭く指摘し、ミスに気が付いた皆藤も「確かにそうですね...」と不安な表情に。
俳人・夏井いつき先生の評価のポイントもまさしく「"靡く"の是非」で、査定は惜しくも"現状維持"。先生は「おっちゃん、今日はいいですね。問題はこの"靡く"だけです。風にゆらぐ様子ですが、私も疑ったんです。"靡く"で"音"がするのかなって」と切り出し、「天気原稿の手元から攻めてみるのも一手ですよ」と添削に着手する。
<添削後>
天気原稿はためく風光る朝を
「"はためく"ってどうですか? "音"と書かなくても聞こえるでしょ。風が吹いているのも分かる。そして"朝を"と中継らしい気分を足しましょう」と劇的添削を施すと、梅沢は思わず「いい!」。皆藤も「ああ! これで全部言いたいことが詰まりました」と納得していた。
「おしい! 永世名人になっちゃってたんだよね?」傑作句披露の梅沢が大はしゃぎ
一時は"☆4つ"まで迫り、永世名人に王手をかけていた梅沢だが、「どうせ今日も"現状維持"か"降格"でしょ?」「スタッフも村上(フルーツポンチ 村上健志)が永世名人になればいいと思っているだろ?」と投げやりな発言を連発。MCの浜田雅功が「文句言うんだったら、やめてもらって結構」と切り出すと、「ここだけはお願いしますよ...」と本音をちらり。そんな弱気な梅沢が最高傑作句を披露し、スタジオをどよめかせることになる。
<1つ前進 ☆3つ→☆4つ>
花粉来て獺(おそ)の祭りのごとちり紙
梅沢富美男
「うちのマネージャーが花粉症なんですよ。鼻をかんでは、ちり紙がいっぱい置いてあるんです。それを見て、"獺の祭り"をふっと思ったんです。この季語はカワウソが魚をとって岩の上に並べる習性があって、それをご先祖様へのお供え物に見立てたもの。ここが玄人ですよ! 村上と違うのはここなんだ!」
"1つ前進"が告げられると、梅沢はこぶしを握り締めて「ありがとうございます!」と満面の笑み。夏井先生も「これは本当に玄人の句ですね! "獺の祭り"については本人が丁寧に語ってくれましたが、これ全体が季語ですから使い勝手が難しいんです」と大絶賛した。
先生は「季語を比喩に使っているのですが、普通は季語の力が弱まってしまう。でも"花粉来て"とあります。花粉はまだ季語ではないですが、やがて季語になってくるはず。古いマニアックな季語を比喩に、次の時代に季語になるかもしれない言葉を実際の光景として置いて、新旧の季語を生かしているんです」と解説。そして、「もう一つの工夫は"花粉来て"は非常に俗な現状に、"獺の祭り"という教養のある言葉を持ってきて、最後に"ちり紙"という俗で落とす。俗と雅・教養を交互に入れながら着地するバランスはお見事!」とお褒めの言葉が止まらず。
さらに、先生が「千客万来という言葉がありますが、もし"花粉万来"とやっていれば、さらに粋だった。これなら2ランクアップでしたよ」と一気に永世名人になっていた可能性も明かすと、梅沢は「おしい! 永世名人になっちゃってたんだよね?」と有頂天に。永世名人に再び王手をかけて大はしゃぎしていた。
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さて、次回の俳句査定のお題は・・・
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