冴えわたる梅沢を夏井先生がべた褒め「こんなに出来る男だったんだ!」

もう一度楽しむプレバト

2020/01/22 05:30

1月16日放送の「プレバト!!」俳句査定は、特待生昇格試験に“永世名人への道”に挑む梅沢富美男が登場。冒頭のランキング戦では、梅沢が出演者の句の問題点を次々と的確に指摘し、夏井先生は「おっちゃん、今日は冴えとるやないですか!」「本当に素晴らしい!」「こんなに出来る男だったんだ!」とべた褒め。MCの浜田雅功からも「たぶん今日死にますよ!」とツッコまれるほどの“梅沢無双”を発揮する。梅沢は自身の昇格試験でも見事に“1つ前進”を勝ち取って☆3つに返り咲き、「永世名人すぐですね! 目の前ですよ! うわっはっは」と喜びを爆発させていた。

「先生、3音だよ?」素朴な疑問に夏井先生が名解説、「言いたい内容がリズムを決める」

今回は着物を着て浅草めぐりをする写真で「1月の着物と浅草」をお題に、ランキング戦には市川由紀乃、近藤サト、高畑淳子、波乃久理子、星野真里が参戦。今回は字余りの句が続出し、俳人・夏井いつき先生の名解説&劇的添削が炸裂する。

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<凡人4位>
母に見え冬羽織着た鏡の我
           高畑淳子

「お母さんにあまり似てないはずなのに、鏡に映った自分を見て、あっお母さん? と思ったんです」

査定を見守っていた名人10段・梅沢富美男が「中七の"冬羽織着た"が無駄な言葉です。着ない羽織があるなら持ってこい」と問題点にすかさず気づくと、夏井先生は「おっちゃん、今日は冴えとるやないですか!」と的確な指摘を絶賛。

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先生は「"着た"がいらないのは、まさにおっしゃる通り。もう一つのポイントは"母に見え"しか書いてないので、2つの意味にとられる可能性があるんです。まだ子どもを産んでいないけど母に見えるわ、年老いた母に見えるわという場合もある。ここは、お母さんに間違えそうという意味だから"母と見まがう"とした方がいい」と解説。ここで高畑が「先生、("母と見まがう"は)5音じゃないよ」と素朴な疑問を口にすると、先生は「大丈夫なんです。上五は音数をちょっとくらい増やしてもOKという場所なんです」と俳句の基礎を教えて、添削に着手する。

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<添削後>
母に見まがう鏡に冬羽織の吾よ

「見まがうのは何か。まず鏡が出てきた方がいいですね。"鏡に冬羽織の"と言ったら、もう着ていますね。"我(われ)"でもいいですが、"吾"という字でもいい」

再び高畑が「先生、("吾よ"は)3音だよ」と質問すると、先生は「俳句というのは575が基本の調べ。これにぴったり入ると気持ちがいいし、優雅だったり、力強いんです。ただ、自分の言いたいことを表現する時に、ぴったり575に入れるために言葉をはしょる方がよくないんです。言いたい内容がリズムを決めていくんです」と俳句で最も大切なことを解説。そして、「今回のように上五が字余りになったら、他を増やして、わざと全体でバランスをとるやり方もあるのです」と説明すると、スタジオの一同は大いに納得して聞き入っていた。

ミッツが昇格、名人を目前に「きましたね~、ついにここまで!」と感無量

特待生昇格試験に特待生2級のミッツ・マングローブ、"永世名人への道"に挑む梅沢富美男が登場。あと2つ昇格すれば名人に昇るミッツは「長い旅路ね~」と苦笑いを浮かべつつ、夜の世界で生きる女性を切り取った渾身の一句を披露する。

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<1ランク昇格 特待生2級→1級>
抜き衿寒し酔客のうしろ影
         ミッツ・マングローブ

「ホステスやクラブのママは、ぐっと衿(えり)を抜く着方をするじゃないですか。お客様をお見送りする時に、うなじが冷たい」

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見事に"1ランク昇格"が告げられるとミッツは目を見開いて、「おお~」と大喜び。夏井先生は「臨場感がある! 575の調べを逸脱しているが、755と全部足すとちゃんと17音に入る。こういうところはちゃんと考えてやっている」と絶賛。

さらに、「温度としての"寒し"が季語としてのストレートな意味ですが、酔っぱらった客の相手をして、労働の寒さ、思いの寒さ、疲れの寒さもあるかもしれないと読ませてくれる。そして最後がいいですね、"酔客のうしろ影"。ネオンがあって、酔っぱらっているでしょうから、ゆらゆら、ふらふら帰っていく。現場は正直ですね」と夜の世界を知り抜いたミッツの観察眼と感性を褒めたたえた。

名人まであと一歩まで上り詰めたミッツは「きましたね~、ついにここまで!」とうれしそうにしていた。

「うわっはっは」絶好調の梅沢、高笑いが止まらず

梅沢は冒頭のランキング戦でも出演者の句の問題点を鋭く指摘しまくり、夏井先生は「おっちゃん、今日は冴えとるやないですか!」「本当に素晴らしい!」「こんなに出来る男だったんだ!」とべた褒め。MCの浜田雅功も「たぶん今日死にますよ!」とツッコむほどの"梅沢無双"を発揮するなど絶好調。梅沢は「この番組をご覧になっている全国の皆さん! これが俳句だというものを作りました!」と高らかに宣言し、自信作を披露する。

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<1つ前進 ☆2つ→☆3つ>
爪革の紅のさくさく霜柱
          梅沢富美男

「下駄の先をカバーしている爪革。赤いのが多いんです。(子どもが)着物も着せてもらって、さくさく、さくさく霜柱の周りを歩いて遊んでいるという俳句です」

"1つ前進"が告げられると、梅沢は満面のドヤ顔で喜びを爆発。夏井先生は「"さくさく"だけで、3つの情報を伝えているんですよ!」と衝撃を受けたことを明かし、「そうだよね、おっちゃん?」と確認。梅沢は「だと思います」と返事もそこそこに、再び☆3つに返り咲いたうれしさが抑えきれず、大はしゃぎ。

先生は「こういう句を読むと、やっぱり575が一番いいなと思いますね。"爪革"で足の先のところだけがクローズアップされる。そして"紅の"ときて、"さくさく"とオノマトペだけ。この瞬間に、何がさくさくなのか? どういう状況で誰が履いているの? とか人の脳は先読みをしようとする。そして最後に"霜柱"という季語が冷たく繊細に、すっと出てくる」と大絶賛。

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さらに、「さくさくの効果がわからない人は、必ずこの後に"壊す"とか"歩く"とか、何か動詞を入れないと意味が伝わらないと思い込んでしまう。でも"爪革""霜柱"と分かれば、動詞なんか余計な説明です。"さくさく"というのは音でもあり、動作、さらに下駄の先が霜柱を壊す感触も伝わってくる」と解説。最後に「音、動作、感触。この3つを"さくさく"の4音だけで伝えたんだよね、おっちゃん?」と再確認すると、梅沢は「そうです!」と満面の笑み。「永世名人すぐですね! 目の前ですよ! うわっはっは」と笑いが止まらない様子だった。

     ◇

さて、次回の俳句査定のお題は・・・

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【動画はこちらから】

芸術性や文才など芸能人のあらゆる才能をプロが査定! 才能アリなら絶賛!才能ナシなら容赦なく酷評!浜田雅功が最強講師陣を率いてお届けする新しいカルチャースクール番組『プレバト!!』はMBS/TBS系で毎週木曜よる7時放送。https://www.mbs.jp/p-battle/

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