10月10日放送の「プレバト!!」で秋の俳句タイトル戦「金秋戦」が開催され、東国原英夫が優勝し、史上最多5度目のタイトルを獲得した。今回から5位以上にのみシード権が与えられ、6位以下は名人であっても予選から参加となる新ルールが適用された。新たなルールが課せられる中、大本命のフルポン村上健志が7位、前回の「金秋戦」覇者・梅沢富美男が8位に沈む大波乱も。東国原は独特の感性をぶつけた“信号と稲妻”の句で激戦を制し、夏井いつき先生が「プレバトのレベルがここまで来た!」と大絶賛した。
秋の俳句タイトル戦「金秋戦」決勝では、「歩行者信号」をお題に名人10段の梅沢富美男、東国原英夫、フルーツポンチ・村上健志、FUJIWARA・藤本敏史、名人3段のKis-My-Ft2・横尾渉、名人2段の中田喜子の6人の名人に加え、予選を通過した特待生2級の松岡充、特待生1級の千原ジュニア、NON STYLE・石田明が激突。今回から新ルールが適用され、優勝者には賞金30万円が贈られることになり、スタジオは大盛り上がり。さらに、これまで名人は無条件で予選が免除されていたが、今回から5位以上にのみシード権が与えられ、6位以下は名人であっても予選から参加となることも発表される。
春・夏2冠のフルポン村上がまさかの7位撃沈!
これまで以上の緊迫感が漂う中、昨年の金秋戦王者・梅沢が「番組を背負って参りましたから。気構えが違います! わざわざ着物を新調しました」と150万円の大島紬を披露し、「あなたたちみたいに浴衣に毛が生えたのとは違う」と王者の風格を見せつけると、タイトル戦4回の優勝を誇る東国原は「ポンチくんを止めないと。STOP THE ポンチ!」と今年のタイトル戦を春夏連覇しているフルポン村上に敵意をむき出しに。一方、村上は「夢中になって作っていたら(タイトル王者の額縁写真が)2つあるっていう感じなんで。4枚埋めたい」とニヤケ顔でアピール。その姿に梅沢が「お前が4枚埋めたら、この番組は終わるわ!」と激高し、序盤から激しい舌戦が繰り広げられた。しかし、この優勝候補3人の中の1人が最初の脱落者となる大波乱の展開となってしまう。
<第7位>
廃校の名の信号機秋の蝶
フルーツポンチ 村上健志
MCの浜田雅功から第7位を宣告されたのは、まさかの大本命・村上。スタジオの一同は総立ちになり、千原ジュニアは「めっちゃオモロい!」と村上の撃沈に大喜び。追い打ちをかけるように、梅沢も「いい言葉を教えてやろう。出る杭は波に打たれる!」と言い放ち、村上はぼう然と立ち尽くしてしまう。
「信号の横に『〇〇小学校前』とか地点名標識があるじゃないですか。そこに、もう無くなってしまった学校の名前が書いてあって、学校はないけど名前は残っていることになんとなく寂しさとうれしさもあって。"秋の蝶"って寂しさも増すけど、蝶の持っている希望もある」
村上の句への感想を求められた梅沢は「こんなものいちいち私が言うことないでしょ。だってお前、7位だもんな。こんな句、何言ってんだかわからねえ。秋の蝶がどこにいたんだ?」。ムカついた村上は「交差点の信号のある場所でしょ!」とキレ気味に言い返すが、梅沢は「いたのか?アハハハハ」と大笑い。
俳人・夏井いつき先生は「やろうとしていることは悪くない。最終的に"秋の蝶"が見上げる視線の中にすっーと入ってくる。この感じは決して悪くない」と評価しつつ、「パッと読んだ時に意味を受け取るまでに少し時間がかかるんですよ。一読して読む人の脳に意味がすっと再構築されるか? ただ、それだけの小さな技術的な問題なんです。たぶん"信号機"まで言おうとしたから、このチョイスしかなかった。"機"をあきらめると、割とするっとできる」と問題点を指摘。
<添削後>
廃校の名残る信号秋の蝶
先生は「まず"廃校名"として、ここからです。普通はいらない動詞なのですが"残る"とあえて書くんです。この"残る"のおかげで意味がすっと入ってきます。こういう動詞は捨て石のような働きをして、意味を分かりやすくしてくれるんです」と劇的添削。
すると村上は「もう1回やらしてください」と懇願し、浜田が「だから次回は予選から頑張っていただければ」となだめたが、村上は「マジで予選からはやめてください...」とシード権を失ったことが相当ショックな様子。「仕方ないから。新ルールですから」と突き放す浜田だったが、開き直った村上は「春夏の分の(賞金)30万円をください...」。あまりのセコさにスタジオに大失笑が巻き起こり、ジュニアは「最低やな!」とあきれ返っていた。
「ババア、どうなってんだ?」梅沢富美男が夏井先生に怒り心頭
優勝最有力候補の村上が脱落する大波乱の幕開けとなったが、第2位にフジモン、第3位にキスマイ横尾、第4位に中田が入り、名人が上位を固める順当な展開に。第5位には特待生ながら千原ジュニアが滑り込んで次回のシード権を獲得する大健闘もあったが、石田は第6位、松岡は最下位に終わってしまい、最後は前回のタイトル王者・梅沢と最多4回の優勝を誇る東国原が一騎打ちで争うドラマチックな勝負となる。
梅沢は「いい展開にしてくれました!」と余裕の笑みを浮かべながらも「これは視聴率が"バンガン"上がるぞ!」と"バンバン"と"ガンガン"が一緒になってしまい、フジモンから「バンガン?」、浜田にも「案外緊張している?」とツッコまれる場面も。一方、東国原は「この(梅沢との一騎打ちの)取り合わせになって、僕は1回も勝てていないんです」と焦りをにじませる。
そして「今年の金秋戦を制した第1位は...」と浜田が告げた名前は――「東国原英夫!」
勝利を確信してきっていた梅沢は無表情のまま固まってしまう。浜田から「早よ、立てや!」とせかされ、無言のまま屈辱の第8位の席へ着くなり、「ババア、どうなってんだ? コノヤロー!」「何で俺が8位なんだ?」と夏井先生に暴言を連発しまくる。
<第8位>
徒歩で行く免許返納秋の風
梅沢富美男
「うちの兄の梅沢武生が80歳になるので免許返納したんです。『お前は芸能界で一番人気者だし、CMもいっぱいやっているから、兄ちゃんがもし事故でも起こしたらお前の名前に傷がつく』って。でも、返納した後に歩いたら『とても清々しかった』と聞いたものですから」
梅沢は「こんないい句がなんで村上の下なんだ!」「"徒歩(かち)"という言葉を知ってるのは芸能界で私だけだぞ!」と怒りが収まらない様子だったが、夏井先生は「高齢者による悲惨な事故がありますから、免許返納を呼び掛ける声があがってますよね。そのせいか俳句の世界でも"免許返納"という4文字を使った句が急に増えているんです。時代を映していくのも俳句なのですが、季語を入れたら残りは5音くらい。そこで勝負をかけるしかない。結構ハードルの高い言葉を選んでいる。それは褒めていい」と解説。
しかし、「ただ、その勝負どころが"徒歩で行く"ではあまりにも芸がない。お芝居の世界だけでなく、俳句でも"徒歩"という言葉はよく使う。本人が思っているほど面白いものでもない」と痛烈なダメ出しを食らわせ、「免許返納の句が量産されている時代ですから、これじゃあ太刀打ちできません。せめて語順を変えましょう」と添削に着手する。
<添削後>
秋風を歩きて免許返納す
「名人の句をバタバタ切るなよ!」「黙れ!やってんだから」と文句をつける梅沢とやり合いながら、添削を終えた先生は「こうすれば少し調べに独自性が出る。こう直したところで、もともと類想感があるから、予選免除には届かない」と厳しいお言葉。梅沢は「俺が次回出なかったらどうなる? 番組は終わるぞ」と食い下がったが、先生は「番組は終わらないと思います」とバッサリ切り捨てた。
「自分の感性をぶつけてみた」 "信号と稲妻"で東国原が激闘制す
一方、梅沢との因縁の対決を制した東国原は、大喜びでガッツポーズ。その後も天を仰いで指を突き上げ、感極まった様子。
<第1位>
信号の点滅は稲妻への合図
東国原英夫
「信号の点滅を見ていると、稲妻に直結しているような気がして。信号がパッパと点滅していると、なんか稲妻をイメージするんですよ。ポンチ(村上)くんが自分の型を小さい世界の句で固定化しているから、対抗するには逆を行かないと勝てないと思って。自分の感性をぶつけてみた」
夏井先生は「非常に面白い感覚の作品。信号の点滅と稲妻は全く関係がないのですが、こうやって関係のないものを関係づける。そこにも詩が発生するんです」と大絶賛。さらに「このままでもいいのですが、より緊迫感を出そうとすると、言葉をちょっとちぎってもいいかなと思います」と超ハイレベルな添削に乗り出す。
<添削後>
信号は点滅稲妻への合図
「このままでもいいのですが、"信号は点滅"として区切るとリズムがピシッと締まる。カットが一回切れるんです。"信号は"は指をさして『これは』というニュアンスになります」。それでも先生は「いずれにしても、こういう感覚の作品が出てくるようになった。プレバトのレベルがここまで来た! 私はとても喜んでおります」と東国原の傑作句に大興奮。「これからは技術と独自性、芸術性を一緒に追究していきましょう!」と呼びかけ、最大級の賛辞を贈った。その様子を見ていた梅沢は「すみませんね。芸術性も独自性もなくて...」とイジけまくり、大爆笑に包まれて激戦の幕が下りた。
<2019金秋戦 決勝結果>
第1位 東国原英夫
第2位 藤本敏史(FUJIWARA)
第3位 横尾渉(Kis-My-Ft2)
第4位 中田喜子
第5位 千原ジュニア
第6位 石田明(NON STYLE)
第7位 村上健志(フルーツポンチ)
第8位 梅沢富美男
最下位 松岡充
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次回は10月24日の放送です! 夏井いつき先生からのお題は・・・
【動画】夏井いつき先生によるみどころはこちら
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