9月27日放送の「プレバト!!秋の3時間スペシャル」で、名人・特待生だけの俳句タイトル戦“2018金秋戦”が行われ、ノンスタ石田が予選トップ通過で決勝進出を決めた。昨年の金秋戦覇者・東国原英夫が警戒する石田の勝負句を「ささやかな感動をおぼえた」と夏井いつき先生が絶賛。打倒・梅沢富美男に燃える特待生たちの白熱の戦いが繰り広げられ、夏井先生の劇的添削が冴えわたった金秋戦・予選の模様をダイジェストでお届けする。
「夏井先生を口説こうとしてる?」フジモンが岩永徹也にダメ出し
"金秋戦"では、夏の"炎帝戦"同様まずは特待生だけの予選会が行われ、「紅葉の絶景」をお題にKis-My-Ft2千賀健永(特待生1級)、中田喜子(1級)、NON STYLE石田明(2級)、三遊亭円楽(2級)、千原ジュニア(3級)、ミッツ・マングローブ(3級)、岩永徹也(5級)、柴田理恵(5級)の8人が激突。
上位3人しか決勝に進出できないとあって、並々ならぬ意気込みからか、中には俳人・夏井いつき先生に賄賂(?)を渡していた出演者も。その一人がIQ148超のイケメン岩永で、番組アンケートに夏井先生への感謝の気持ちを忍ばせ、かわいらしいキャラクターのケーキも添えていたことが判明。これにはFUJIWARA藤本敏史も「夏井先生を口説こうとしてる?」とダメ出しするが、モニターに登場した夏井先生は「おいしく頂きました」「あんなもん順位をつけた後にもらっても何の意味もない。無駄な努力」とぴしゃり。
円楽の歌丸師匠追悼句に夏井先生が劇的添削
査定結果はまずブービーの7位から発表され、円楽がランクイン。「もうすぐ歌丸師匠の百箇日。一本気でまっすぐ歩いていたお師匠で、歳をとっても高座を務めていた。季語を調べていたら"色変えぬ松"を見つけ、ふっと歌丸師匠と結びついて、老松で詠んでみた」と今年7月に亡くなった桂歌丸さんへの追悼句だったことを告白。
<第7位 予選敗退>
老いてなほ色変えぬ松芸の道
三遊亭円楽
"色変えぬ松"とは木々が紅葉し、落葉する中で松が緑であり続けることを称えた晩秋の季語で、夏井先生は「作者が分かって、そういうことかと思ったら大きな共感を抱きました。追悼の思いを伝えることができるのも俳句ですし、"色変えぬ松"をまさに歌丸さんのイメージを伝える季語だと判断したのも見事な選択だと思う」と評価。さらに、追悼句だと伝わるように「落語家さんだと分かる言葉を補いましょう」と直しの手を入れる。
<添削後>
色変えぬ松高座に遺す扇子一本
夏井先生は「高座という言葉を加えれば分かる。亡くなったことも表現したいので"高座に残す"とする。これだけでもいいのですが、もう一声。高座では扇子のことを"かぜ"と言いますよね。最後に"扇子一本"と置けばどうでしょう。こうすれば歌丸さんも満足してくださるはず」と劇的添削を施し、スタジオから歓声と拍手が巻き起こる。
3位通過で歓喜の中田喜子にフジモン「ウソみたいなリアクション」
続いて、「これはノンフィクションです。5年ぐらい片思いしていた男がこの間結婚しましてね...」と体験ベースの切ない句を詠んだミッツが第5位に。そして決勝進出となる第3位が明かされ、「かなり発想を飛ばして詠みました」と語っていた中田が"炎帝戦"に続き、予選突破を決めた。
<第3位 決勝進出>
耳すます闇の羽音や紅葉谷
中田喜子
中田は「紅葉で有名なお寺の宿坊に泊まって、深夜にバタバタと羽音がして、気味が悪くて耳をそばだてているという句です」と紅葉の観光地の夜に発想を飛ばしたことを明かし、うれしさのあまり「あはははっ!」と笑いが止まらない様子。夏井先生は「この句のポイントは"や"。すぐ上の"羽音"を強調するだけでなく、全然違う映像にカットが切り替えられる。見えない谷の紅葉を暗闇の奥に見せる工夫でもある」と高く評価したが、「問題点は"耳すます"。"耳"と"音"がベタな関係になってしまうので、代わりに動詞を入れたらいい。先ほど中田さんもおっしゃいましたよ」と指摘。
<添削後>
欹てる闇の羽音や紅葉谷
中田は「"そばだてる"ですか?」とすぐに気がつき、「あ~!」と絶叫。フジモンが「さっきからウソみたいなリアクション」とツッコミを入れて笑いが巻き起こる中、夏井先生は「"欹(そばだ)てる"は注意をして聞いたり見たりするという2つの意味が入るんです。羽音に耳をそばだて、闇の中の紅葉谷に目をそばだてるとなり、これをやっていたら順位は上がった」と添削した。
ノンスタ石田が予選1位に喜び爆発も「なんで、みんなディスってくるの?」
決勝進出は残り2枠となる中、「炎帝戦はテレビで見ていたので、ここにいるのが夢のよう」と大舞台を喜ぶ柴田が最下位、名人5人のうち3人が「1位通過」と予想していた千賀がまさかの6位に。そして、ついに注目の1位が発表され、「過去のタイトル戦では2位→3位→6位と順位が下がっているんです...」と自信がなかった石田が、見事に予選トップで決勝進出を決めた。
<第1位 決勝進出>
紅葉ふるコントラバスを弾くはやさ
NON STYLE 石田明
「うれしい~!」と喜びを爆発させた石田の一句は「紅葉が降っている動きは、弦楽器を弾いているよう。大きなコントラバスは結構なストロークがあるので、ゆっくりなんだけど、たまに速くなったりもする。そのコントラバスの音の重厚感みたいな風景を感じ取った」という意表を突く発想の秀作。石田の1位通過を予想していた名人10段の東国原英夫は「やっぱり持ってるんですよ。最近、漫才は調子よくないけど」と冗談交じりに称えると、夏井先生も「誰だろうと思っていたら、あなたでしたか。人は見かけによらないですね」と作者が分かって驚きが隠せない様子。
素直にほめてもらえない石田は「なんで、みんなディスってくるの?」とふてくされたが、夏井先生は「紅葉が降る風景に、コントラバスの音がちゃんと重なってくる。それだけでなく、"はやさ"と持ってくることで落ちる紅葉を主役にするために戻ってくる仕掛けもある。さらに"ふる""はやさ"とひらがなにしたことで、"紅葉"という主役、"弾く"という動きの早さを意識させる。本当に素晴らしい。ささやかな感動を覚えました」と惜しみない賛辞を送った。
決勝進出の千原ジュニアが「"ナナハン"俳句本を出したい」
最後は残り1枠をかけて"感性モンスター"ことジュニアと"IQ148"の岩永が一騎打ちとなる展開に。「先に特待生になっているジュニアに貫録を見せてほしい」と期待を寄せる梅沢、「岩永が不気味。あいつは学問として俳句を作っているから」という東国原らがかたずを飲んで見守る中、ジュニアが堂々の2位を告げられる。岩永は惜しくも予選敗退が決定。
<第2位 決勝進出>
750ccのアクセル戻し紅葉踏む
千原ジュニア
「メチャクチャうれしいよ!」とガッツポーズを決めたジュニアが詠んだのは、愛車の750cc(ナナハン)の大型バイクでの実体験で、「ツーリングで走っていると紅葉がきれいなんですけど、落ち葉にめちゃめちゃタイヤを持っていかれて、スゴく滑るんですよ。だからスピードを落として、ゆっくり峠を走っていく」という一句。これにフジモンは「あれ?前にも同じようなの詠んでない?ナナハン好きやな~」とツッコミまくり、連覇を狙う梅沢も「ジュニアにしか詠めない句。東国原さんに似てきた。この感性には気をつけないと」と警戒心をあらわにする。
夏井先生は「たしかに体験したに違いないという手触りのようなものがある。俳句において、とても大事なこと。経験したことには必ず新鮮な材料がある。これを謙虚にやっているところを褒めたい」と評価。その一方で、「しかし読み手は"紅葉踏む"と出てくると、ナナハンじゃなくて人間なの?と思うかもしれない」「語順を時間軸にするか、倒置法にすれば親切です」と分かりやすく添削する。
<添削後>
アクセルを戻し750cc紅葉踏む
または
紅葉踏む750ccアクセルを戻し
添削結果を受けたジュニアは「直された方をナナハン俳句本に書きたい」とマジ顔で語り、最後までナナハンネタで周囲を笑わせた。
この結果、梅沢、東国原、フジモン、フルーツポンチ村上健志、Kis-My-Ft2横尾渉の5人の名人が待ち構える決勝に、予選を勝ち抜いた石田とジュニア、中田の3人が進出することが決まった。
<2018金秋戦 予選 結果発表>
第1位 石田明(NON STYLE)
第2位 千原ジュニア
第3位 中田喜子 ・・・以上は決勝進出
第4位 岩永徹也
第5位 ミッツ・マングローブ
第6位 千賀健永(Kis-My-Ft2)
第7位 三遊亭円楽
最下位 柴田理恵
◇
次はいよいよ金秋戦の決勝!夏井先生からのハイレベルなお題は・・・
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