超人気中華料理店が「西麻布」→「高松」へ...なぜ?

4分でわかる ミント!

2019/09/10 17:00

 路地裏や僻地などで見かける飲食店に「なぜ、こんな場所で?」と不思議に思ったことはないだろうか。そんな飲食店のワケを探る「わざわざグルメ調査隊」は、夕方の情報番組「ミント!」の水曜日の人気コーナーでリポーターは“関西のグルメ王”として名高い、シャンプーハットてつじが務める。アシスタントは、豊崎由里絵アナウンサー。8月28日(水)放送分の舞台は香川県高松市の、とある中華店。なんでも、東京・西麻布の人気中華料理店が移転したという。そんな“わざわざ”の理由とは??

庵治町

 てつじと豊崎アナは、香川県高松市の庵治町から調査を開始したのだが「我々が行きたい中華料理屋さんはあちら(対岸)!」と対岸の屋島を指差す豊崎アナ。「遠くなりますけど、陸続きで行けますので、屋島がどういうところなのか反対側から探ります」と説明。

長澤まさみが来る?

20190910113524-4f4c144a743fc00d07917e19bab2bfdbd0ee92fe.jpg

 調査を開始した「庵治町」は、2004年に公開した長澤まさみ主演の映画「世界の中心で、愛をさけぶ」のロケ地で知られる場所。公開当時は「聖地巡礼」で多くのファンが押し寄せていたという。てつじらが訪れた「純愛の聖地庵治・観光交流館」は、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」に登場した写真館のロケセットが復元された建物。その建物は、喫茶店になっていた。店員に"中華料理店"について話を聞くと「長江さんといって、長坂さんという人がやっている店。ロケーションもバッチリで素敵な店があると(聞いた)。高松出身で成功して帰って来られたのかな」という情報を仕入れた。地元の人が集まる喫茶店にいた男性客にも話を聞いた。「めちゃ旨いです!何回か行ったことがある。一品一品がめちゃくちゃ美味しい。有名な中華の職人がこの辺りで場所を探していたというのは聞いた事がある」。

「すっごく綺麗!」

 屋島に移動した二人は、傘を差していた。あいにくの雨模様。しかし、てつじも言っていたが「雨ですけど、この景色、めちゃめちゃ良くないですか!」。真っ直ぐな道の先には港・海が見え「ここもロケ地だったのでは!?」と思えるほど美しい景色だった。取材場所の中華料理店「長江SORAE」(香川県高松市屋島東町32-12)に到着したが、どう見ても外観はオシャレな別荘風の「家」。「これは...お家じゃないですか?」とてつじ。店の看板が見当たらないのだ。

20190910113812-3e361edcd82690c7bd06f7dc90743ae3562f344e.jpg

 先に店内を少し覗き見した豊崎アナは「すっごく綺麗なイイ雰囲気の『THE中華』っていう円卓をなくて!オシャレなテーブルクロスかかった綺麗な席がありました!」と興奮気味で店内の印象を話した。オーナーシェフ・長坂松夫さん(69歳)は、半世紀に渡り四川料理を原点にオリジナリティー溢れる料理を生み出してきた。「長江SORAE」は、ランチ・ディナーともに前日までの完全予約制。四つあるコースから選ぶシステムになっている。早速二人は5,940円(税込み)の「ランチコース」をオーダーした。

 前菜から「思っていたのは違う!まろやかで美味しい!見た目と全然違う!」「うーん!めちゃめちゃ旨い!味が立体的!前菜で心掴まれた!」と大絶賛。続く「柔らか牛タン、バナナの炒め煮」や、豚の赤身と鳥の胸身ですり身状にしたスープ「清湯(チンタン)」、「エビ団子のシンガポール風」など、全七品の料理すべて心から「めちゃめちゃ旨い!」を連発していた二人。

料理の余韻とは?

20190910113949-d74dab976d23888ab8031a37767a41211c0ac56c.jpg

 てつじの「わざわざの理由」の見立ては、「長澤まさみに会いたいからこちらで店を出している」。もちろん、不正解。

 「レストランというのは、例えば、東京の三ツ星に行って美味しい料理、美味しいお酒を飲んで(店を)出ると、いきなり排気ガスを騒音に包まれるんですよね...」と中華の鉄人・長坂シェフ。続けて「"料理の余韻"ってなんだろう?と考えた時、自然の中に身を置いて食べる料理がレストランの最高峰と気づいた」と語った。12年間守り続けた「麻布長江」の看板は弟子に譲り、2010年にここ高松に「長江SORAE」をオープンした。場所を決めたのは常連だった有名カメラマンの「朝撮っても、昼撮っても、夕暮れを撮っても美しい場所が屋島と庵治」の一言だったという。「(客が)この店を出る時、『去りがたい』という言葉を使ったお客さんがいました。50年近く『美味しかったよ』『ごちそうさま』という言葉は聞いてきましたが、『去りがたい』を聞いたのはこの店をやってからです」とコメントをした長坂シェフ。このコメントを聞いたてつじと豊崎アナは、「うーん!旨い!」「凄い!」などと料理の美味しさに唸っていた時よりもさらに感心・感銘を受けていた。

友人・タモリ

 料理人生50年で辿りついた「長江SORAE」について聞くと、「人生の料理人としてのイメージの最終段階はどこへ行くのかなっていう店作りだったので、みんなが反対しても『ほっといて』って」と最高の笑顔で話した。
その長坂シェフは、西麻布で店をしていた時に「料理好き」「グルメな人」で知られるタレントのタモリと親しくなったという。「タモリさんは必ず、調理場で料理を見て聞いて、中華の調味料を持って帰ってみんなをもてなすっていうのが趣味なんですよ」とシェフ。タモリが「グルメな人」と呼ばれるも、ただ食べるだけでなく、研究熱心なところもあるからだろう。シェフは「尊敬しています」と言っていた。

 「わざわざグルメ調査隊」は、情報番組「ミント!」(毎週月~金、午後3時49分放送)で毎週水曜日に放送している企画。「なぜ、わざわざこの場所に飲食店が?」など、"わざわざ"その場所で店を構える理由を、シャンプーハットのてつじが"わざわざ"その場所を訪れ調査する。
https://www.mbs.jp/mint/info/wazawaza/

SHARE
X(旧Twitter)
Facebook