林先生知ってました?「柿の種の黄金比率」はあの人気女優のクレームがきっかけで誕生した

日曜日の初耳学 復習編

2019/06/08 14:00

消費者からのクレームがきっかけで商品が改良される例は少なくない。おつまみやお茶請けの定番としてリビングに欠かせない「柿の種」も、消費者の声がきっかけで進化を遂げたものの一つ。しかもその背景にはなんと、あの人気タレントが絡んでいた! 6月2日放送の「林先生の初耳学」で紹介され話題となっている「柿の種」のおもしろ改良エピソードとは。

永遠の議論の的・柿の種×ピーナッツ比率問題
「柿の種」といえば、しょう油と唐辛子などで味付けされた米菓"柿の種"にピーナッツをブレンドしたお菓子。
たとえば「亀田の柿の種」(亀田製菓)にピーナッツが入るようになったのは1966年のことで、当時の両者の比率は「柿の種:ピーナッツ=7:3」(重量比 ※亀田製菓HPより)。だが、もっともおいしさを引き立たせる"黄金比率"は、長い間定まっていなかった。
そんな2013年のある日、亀田製菓に一本の電話がかかってきた。要件は「柿の種に対してピーナッツはもっと少ない方がおいしい。8:2にしてほしい」というもの。あまりの熱意に打たれた亀田製菓はその意見を吸い上げ、"柿の種とピーナッツの黄金比率"を問う国民投票キャンペーンを展開した。
およそ10万人が参加したというこの国民投票の結果は、1位が「柿の種:ピーナッツ=7:3」(28.5%)、2位が「同5:5」(23.9%)。全票の半数以上がこの2つの比率に集中したため、もっとも多くの人が納得できるよう、黄金比は1位と2位の間をとり「柿の種:ピーナッツ=6:4」と決められた。

クレームの主はある有名人
実は、国民投票のきっかけになった電話の主こそが、人気女優でタレントのYOUその人。この意外な秘話に、スタジオゲスト陣は「えーー!!」と驚嘆。番組ではYOU本人がVTR出演し、当時を振り返った。
「最初は、いつも行ってるコンビニで『フレッシュ6パック』(小袋6パック入りの柿の種)をパタッと置かなくなりまして、『置いてないですよ、大丈夫ですか』っていうことでコールセンターに電話した」というYOU。「亀田の柿の種」を心配するあまりの熱心な要望に、会社側も国民投票に踏み切った。
しかもYOUは、その国民投票キャンペーンのメーンキャラクターに就任。一消費者としての声が仕事にもつながったYOUに対し、スタジオゲスト陣からは「CMも持っていってるやんけ!」(千原ジュニア)など尊敬のまなざしが注がれ、視聴者からもSNSで「YOUさんのおかげで柿ピーがおいしくなったのか!」「CM獲得のしかたがカッコよすぎる」など賞賛の声が続々。視聴者の意見を国民投票キャンペーンにまで発展させた亀田製菓にも「素晴らしい!」の声が上がった。

「生チョコ」粗悪品をクレームが駆逐!
声を上げることが、やがて大きな変革をもたらす――。そんなことを伝えてくれる、商品改良に関する初耳学。番組では、クレームが業界全体を動かし商品の質を上げた事例も紹介した。
それが「生チョコ」の改良エピソード。日本生まれといわれる生チョコは、チョコレートにクリームを配合することで口溶けのよい滑らかさを実現したスイーツ。だが、一躍ブームになるにつれ粗悪品も激増。消費者からクレームが殺到した。
そこで、チョコレート業界は生チョコを定義。商品中のクリームや水分、チョコレート生地の割合を「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で明確にし、全国どこでもおいしい生チョコが食べられるようにしたという。
消費者の声を大事にする企業や業界が、愛される商品を作ることができる。商品改良の初耳学に、スタジオから惜しみない拍手が送られた。

*「林先生の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。全国1億3千万人から募集した選りすぐりの知識を抜き打ちで林先生に出題。物知りの林先生でさえ知らなかったものを"初耳学"に認定する。
https://www.msbs.jp/mimi/

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アンミカ先生が教えるパリコレ学2 https://dizm.mbs.jp/title/?program=pariscolle
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