神聖な場所で起こる不思議現象 1300年の歴史に科学で斬り込む!?

5分で読める!教えてもらう前と後

2020/09/15 15:30

日本の各地で起こっている不思議な現象を、博多華丸・大吉が解明する人気企画「前と後ハンター!」。9月8日放送の「教えてもらう前と後」では、すごい神様が祀られているにもかかわらず地元の人が誰も行かないという神社の謎を解明するべく、眉毛がトレードマークの井上咲楽が現地を調査。さらに、岡副麻希が、1300年間もの間全く解明されていない、神社の沼に浮かぶ「勝手に動く浮島」の謎に迫った!

急な石段の先に驚きの光景

華丸の調査によると、北海道の南西部に位置するせたな町にある「太田神社」は、地元の人が絶対に近寄らない場所だという。実際のところどんな神社なのか、井上咲楽が「太田神社」に向かった。そこには、決して誰もこないとは思えない立派な鳥居が! しかしその先には、傾斜45度、139段の石段がそびえ立ち、階段にはロープが張られていた。

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「ウソでしょ。めっちゃ急じゃないですか。こんなヒモないですよね、普通階段に。なにこれ......」と、驚きの声がダダ漏れの井上。とりあえず調査を開始するため階段を登るが「一段一段がすごく狭いんですよ。うわ!え!え!ここから結構な急だな......」と大声をあげながら一段ずつ階段を上がっていく。その階段の幅は、足のサイズ23.5cmの井上でもはみ出す位狭い。確かに登りにくそうな石段だが、この急斜面を登りたくないということだけが理由で地元の人が近寄らないのか? すると、石段の頂上に到達した井上が、驚きの光景を目にする。それを見れば、地元の人がこの神社に近寄らない理由に誰もが納得!
普通の神社は石段を登れば社殿があるのだが、「太田神社」では石段を登った先はなんと行き止まり! 実は、神社の本殿があるのは、ここから始まる険しい道のはるか先だった。その過酷さは、日本一危険な神社とよばれるほどで、あまりにも危ないため地元の人は近寄らなくなってしまったというワケ。

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ところがこの「太田神社」は、猿田彦というとってもありがたい神様に守られている。開運を司る神様・猿田彦の神(さるたひこのかみ)は、伊勢の地主神(じぬしがみ)といわれ、日本神話にも登場する神様だ。建てられたのは、室町時代。アイヌの民族が神聖な場所としていたこの山に、本州から渡ってきた武田信広が神社を作ったという。

ここまできたらぜひお参りしたいと、井上は奮起して道無き道を進み、行く手を阻む倒木をかき分け、山岳ガイドに命綱を付けてもらって神殿に向かって絶壁に挑むことに。「これは絶対行かないですね、地元の人。だって命が危ないですもん。いや~、怖すぎます。怖い」と、心の声を全部吐き出しながら果敢にアタック。

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すると、山頂にはわずか数畳ほどのスペースに猿田彦の神が祀られた本殿があった。

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「景色がめちゃくちゃ綺麗です、ちょっと見てくださいこれ下とは全然違う景色で感動しますね」と、過酷な道をのりこえたものにしか味わえない絶景を堪能する井上は、たくさんの願い事をして山を降りた。

浮島を操っているのは神様!?

大吉チームは、人口7000人ほどの山形県朝日町で1300年間未解決だという、「浮嶋稲荷神社」にまつわる「勝手に動く浮島」の謎に迫る。解明に向かったのは岡副麻希。神社の中にある沼では、風がないのに浮嶋が縦横無尽に動き回っているのだ。地元の人は、神秘の沼と呼んでいる様子。宮司の最上俊一郎さんも、「風の向きとは関係なく、風上の方に進んだりもします。それが不思議なんですよ。神様がお島様に何かして動かしているのかなと......」と言い、神様の仕業だと思っているようだ。

徳川家光をはじめ、名だたる権力者に守られてきた「浮島稲荷神社」の歴史は1300年におよび、数々の伝説が残されている。その昔、雨乞いのために地蔵を沼に沈める風習があり、人々が地蔵を沈めた場所にはいくつもの浮島が集まる不思議な現象が起こったらしい。さらに、浮島の動きを細かく記録した書籍には、浮島が1列に並んだ時の特徴がおよそ100ページに渡り記載されている他にも、さまざまな奇跡が記されていた。

そこで、岡副がウエットスーツに着替えて沼へ! 「神のパワー? でもその神のパワーは目には見えないですもんね。私は、生き物が動かしているのかなと思っているんですが、解明してみせます! 体強いし水に強いので沼に潜ります」と言って、果敢に沼にアタック。ところが「え!水の色がすごいんですけど......。冷たい、めっちゃ怖い。一気に深くなった。いや、足がついたりつかなかったりしています」と、パニック気味に。

何度も潜って、謎を解明しようとする岡副の渾身のリポートの後、湖沼学が専門の立正大学・河野忠教授に調査を依頼。赤外線カメラを搭載したドローンで水面の温度を計測し、透明度・水の流れ・水温も徹底調査。すると先生は、沼の水面と底の温度差に着目した。河野先生が「普通の夏の湖の水温だと2度〜3度くらいしか差がないんですが、この沼の温度差は異常ですね」というとおり、沼の温度差はなんと9度もあった。そのあたりに浮島が動くヒントが隠されているのかもしれない。

そこで、水槽を使ってこの沼と同じ環境を再現してみることに。常温の水に冷たい水を入れると温度の違う水同士は混ざることなく、くっきりと2層にわかれた。すると上と下で違う方向の水流が生まれ始めたのだ。そこに根の長さの違う浮島を浮かべてみると、最初は同じ方向に動いていた浮島が、しばらく経つと違う方向に動き出した。不思議解明! 浮島の根の長さによって影響を受ける水流が変化し、浮島が自由に動いていたのではということが分かった。そう、浮島が勝手に動くのは、水面と底の温度差が大きいからだったのだ!神様のいたずらではなかったようですね・・。

     ◇

「教えてもらう前と後」はMBS/TBS系で毎週火曜日よる8時放送。政治・経済・健康・アート・歴史・教育など毎回その分野のスペシャリストが登場し、「知のビフォーアフター」を体感できる。次回は9月15日(火)よる7時から2時間SPで閉園後の動物園に潜入する。

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