痛風予防でプリン体を控えるのは間違い!?おススメは無糖のコーヒー牛乳

5分で読める!教えてもらう前と後

2018/09/13 13:00

現在、予備軍を含めると全国に1000万人いるといわれている痛風患者。さらに、近年は女性患者が急増していて、30年前と比べると4倍にも増えているらしい。
9月11日放送の「教えてもらう前と後」では、過去に痛風になり激痛に襲われたことがあるという長嶋一茂の食生活について専門家が検証。さらに痛風の正しい予防法を紹介する。

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痛風でキケンなのは経験者の浅知恵

長嶋一茂も襲われたことのある痛風は、大量の汗をかく今の時期に発症しやすいとう。痛風の痛さは想像を絶すると言われ、経験者も「6つぐらいの剣山で足を刺されたように痛い」「ブルドーザーに足がひかれているような感じ」と、激痛をアピールする表現はいろいろ。しかしとにかく痛いのだ。この痛風は、食べ過ぎやお酒の飲み過ぎなどで作られる尿酸という結晶が、足の親指の付け根などの関節にたまって炎症を起こすことで発症する。

しかし、あるものを飲むことで予防が期待できると内科医の大竹真一郎先生は言う。その前に、長嶋の食生活を振り返ってみよう。「お腹がいっぱいになれば、なんでも食べていました」という長嶋は、当時食事に関しての知識はゼロで、ビールを大ジョッキでガバガバ飲み、尿酸の材料となるプリン体が多い肉を毎日最低1キロも食べていた。さらに、飲みに行ったシメにお寿司をたらふく堪能していたという。

その後、健康な食生活を強く意識して痛風は完治したと豪語する長嶋だが、実はこの痛風対策には様々な問題があった。大竹先生はこう警告する。
「激痛を伴う痛風。一番キケンなのは経験者の浅知恵なんです。なぜか痛風経験者の方は自分の知識を皆さんにひけらかしたりしますが、実はそのほとんどが勘違いです。しかも、薬を飲んで良くなっているのに、自分が生活改善をしたからだと思っている方がいます。実はそれが危険なことにつながる可能性もあります」

痛風は、放置すると動脈硬化や心臓病などにつながるといわれている危険な病。街の人は一体どんな対策を取っているのか調査してみると「内臓系はダメ!レバーとかペケ」「たらことかイクラをやめています」と、誰もがプリン体を含む食品の制限をしているよう。長嶋も「プリン体が多い魚卵系をやめた」と言っていたが......。
大竹先生によると「プリン体に気をつけて、とよくいいますけど、これは間違いです。痛風の原因となる尿酸は体内で8割が作られています。そして食事の影響は2割ほどですから、プリン体を控えることはあまり関係ないです」

さらにビールを止めて他のお酒に代えるというのもよく聞く痛風対策。
大竹先生は言う。「実はお酒って、種類じゃなくてアルコール自体の量によって尿酸値が変わってきます。ですから、ビールはダメだけど焼酎だったら良いというのは間違いです。アルコールを飲むと、体内で分解されるときに尿酸をたくさん作ったり、尿酸の排泄を邪魔してしまうので、結果として体内に尿酸がたまってしまいます」

痛風対策はプリン体を控えることではなく尿酸を排泄することが大事

実は街の人々が思っていた痛風対策は間違いだらけだった!?
大竹先生は「大事なのは、いかにして尿酸を排泄するかなんです」という。
そう、体内に尿酸がたまっても、きちんと排泄できれば痛風は発症しない。水分補給をしっかりして排尿をうながしたり、尿酸の排泄を妨げるお酒を控えれば予防は可能。そこで最も効果的に、尿酸の排泄機能を高めることができる飲み物が登場。
大竹先生は「誰でも簡単にできる痛風対策!実はコーヒー牛乳を飲むことなんです。でも、糖分の取りすぎは尿酸を上昇させるので、無糖のコーヒー牛乳にして頂きたいですね」

無糖コーヒーと牛乳。実はそれぞれに尿酸を下げる働きがあって、合わせることによってベストの効果が期待出来るという。牛乳には尿酸の排出をうながすガゼインと呼ばれるたんぱく質が多く含まれている。一方、コーヒーには抗酸化作用の高いポリフェノールがたっぷり含まれており、尿酸値そのものを下げる働きがあるという。ある研究では、コーヒーを1日4〜5杯飲む人は飲まない人に比べ、痛風の発症リスクが4割も下がったというデータもある。
もちろん、無糖のコーヒー牛乳は薬ではないので、不安のある方は専門医にご相談を。

「教えてもらう前と後」はMBS/TBS系で毎週火曜日よる8時放送。
政治・経済・健康・アート・歴史など毎回その分野のスペシャリストが登場し、決定的瞬間を教えてくれる。
「知のビフォーアフター」が体感できる番組。

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