MBS 毎日放送

2018年08月10日 10時30分 公開

ラジオ体操の振付はテレビのない時代にどうやって全国に広まったのか

現在、毎朝都内の400箇所以上で行われており、愛好者は全国で2,800万人以上もいるという「ラジオ体操」。8月7日放送の「教えてもらう前と後」では、昭和天皇の即位を記念して、昭和3年、当時の逓信省簡易保険局(現在の「かんぽ生命」)の考案により始まったラジオ体操が、テレビのない時代に全国に広まった秘話に迫った。そして、最近注目を浴びている、幻の「ラジオ体操」も紹介。

ラジオ体操を全国に広めたのは郵便局員

「おはようございます。体操を始めます!最初は連続一回運動をいたします。手を腰!足の運動から!よ~い!はい!」
当時、ラジオを通して威勢のいい独特の号令をかけたのは、元陸軍の士官だったNHKの江木理一アナウンサーだった。
「ラジオ体操が始まった当初は、軍国教育的な意味合いもあったと思います」という、コラムニストの泉麻人先生。しかし、ラジオ体操の複雑な動きは、テレビのない時代にどのように広まったのだろう?
「全国の郵便局員さんが図解パンフレットを持って講習会を開きながら全国に広めていきました」と語るのは、全国ラジオ体操連盟の理事長・青山敏彦さん。そう、ラジオ体操の普及に取り組んだのは、町の郵便局員だった。実際に配られていたチラシには、体操の動きがひとつひとつ丁寧に描かれている。国民はこのチラシを見て振付を覚え、日本中にラジオ体操が急速に浸透。日本人の生活になくてはならない存在となったのだ。

戦後、ラジオ体操に消滅の危機

ところが、戦後の昭和21年、ラジオ体操は日本から消滅してしまう。連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサーが日本のラジオ体操を見て痛烈に批判したのだ。
「ラジオ体操は軍国主義を助長している。一つの号令で300万人が動く恐ろしいものだ!」
しかし、全国各地では隠れてラジオ体操を続ける人々の姿が。こうした人々の熱に押されるように昭和26年に復活したラジオ体操は、子どもからできる「ラジオ体操第一」、青年向けに「ラジオ体操第二」が作られ、今もなお続けられている。

幻のラジオ体操第三とは?

さらに、男性の平均寿命で全国1位に輝いた滋賀県で「ラジオ体操第三」をする人たちを発見。ラジオ体操第三は、テンポが早く動きが大きいのが特徴で、戦後放送を開始したものの、わずか1年半で終わった幻の体操。それがなぜ今注目されているのだろう?ラジオ体操第三は、動作のほとんどが心拍数110から150の有酸素運動で、第一と第二に比べて心拍数が上がりやすく、運動効果が高い。そのため、生活習慣病の予防など健康への効果が期待されているのだ。
しかし、なぜ幻の体操となってしまったのか。定説はないが、音楽も動きも早く、ラジオの声だけではさっぱりわからなかったから、かもしれない。

「教えてもらう前と後」はMBS/TBS系で毎週火曜日よる8時放送。
政治・経済・健康・アート・歴史など毎回その分野のスペシャリストが登場し、決定的瞬間を教えてくれる。
「知のビフォーアフター」が体感できる番組。

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