熱中症とそっくり夏の脳梗塞!あるポイント見逃すと命の危険

5分で読める!教えてもらう前と後

2018/07/19 13:00

猛暑が連日続き、熱中症で救急搬送される人が後を絶たない。去年は、全国で5万人以上が搬送された。死に至るケースもある熱中症。しかし、熱中症に症状がそっくりで命の危険もある怖い病気「脳梗塞」が夏に多発するという。
7月17日放送の「教えてもらう前と後」では、夏の脳梗塞について名医が解説。その原因と予防法について教えてくれた。

熱中症と脳梗塞 見分けるポイントは「麻痺」

猛暑で体調を崩し、目まい、吐き気、ふらつきなどの症状が出たら熱中症をまず疑うだろう。しかし、同じ症状であっても違う病気......、脳梗塞の疑いがあると警鐘を鳴らすのは、菅原脳神経外科クリニックの菅原道仁院長。冬に発症するイメージがある脳梗塞だが、実は夏に多発するらしい。その原因は、「夏血栓」にあるそう。

あまり聞き馴染みがない夏血栓とは、一体どのようなものなのか?汗をかき、身体が脱水状態に陥ると、体内の血液がドロドロになる。すると血管の中に血の塊「血栓」ができて血管を詰まらせてしまう。これが夏血栓。その血栓が脳の血管を詰まらせると脳梗塞になるというわけ。熱中症と同じ症状が現れる脳梗塞だが、対処法を間違えると命の危険も!そこで、正しい対処法を菅原先生が教えてくれた。

熱中症は水分や塩分を摂り、身体を冷やすことで回復していくが、脳梗塞の場合はこの対処法は効果がないどころか、かえって悪化してしまうケースがあるのだとか。まずは、熱中症か脳梗塞かを見分けることが大事だが、どのように見分ければいいのだろう。
熱中症のような症状にプラスして、顔や腕に「麻痺」がある場合は脳梗塞の可能性が大。口や眉毛など片側だけが歪み、片腕だけ力が入らなかったり、水を口に含んでもうまく飲み込めずにこぼれ落ちてしまったり......。このような症状は熱中症には見られない、脳梗塞特有の症状なんだそう。

逆に、脳梗塞には見られないが熱中症には「体温の上昇」が伴う。体温調整ができなくなってしまうため、高温になることが多いのだ。高熱が出て脈拍が速くなり、呼吸も荒くなったら熱中症を疑っていいだろう。それらの症状を見極めて熱中症と判断した場合、意識があれば応急処置をしてしばらく様子を見るケースもある。しかし、脳梗塞の疑いがある場合は、迅速な対処が必要。発症から治療までにかかる時間のデッドラインは4時間半。脳梗塞の場合、これを超えると命の危険度が高まるそう。

ダークチョコレートが夏血栓予防に大活躍

「脳梗塞は突然やってきます!」という菅原院長が、夏血栓を作らないために、とっておきの情報を教えてくれた。
「水分をとるのはもちろんですが、青魚に含まれているEPAという成分は血液をサラサラにしてくれますので、積極的に魚を摂取するといいでしょう。もうひとつ私のオススメはチョコレートです。脂肪分の多いまろやかなタイプではなく、カカオが70%以上含まれているダークチョコレートが有効です。フラボノイドという成分が多く含まれており血管をしなやかに綺麗にしてくれますので、ひとかけらでもふたかけらでも食べていただくといいと思います」

まだまだ暑い日が続くが、少しでも体調に不安があれば専門医の診断を!

「教えてもらう前と後」はMBS/TBS系で毎週火曜日よる8時放送。
政治・経済・健康・アート・歴史など毎回その分野のスペシャリストが登場し、決定的瞬間を教えてくれる。
「知のビフォーアフター」が体感できる番組。

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