MBS 毎日放送

2018年02月05日 17時09分 公開

イケメンな仏像とアレを失った仏像!?目からウロコの新事実を発見!

「教えてもらった前と後で、見る目が変わります!」を合言葉に、滝川クリステルと学ぶ今回のテーマは・・・「日本人なら知っておきたい、国宝」。一度は見ておきたい、国宝に指定されている仏像を紹介しながら、そこに隠された驚きの事実について掘り下げます。仏像界にも階級がある? 仏像の手の形に隠されているメッセージとは?といった、知っているだけでご利益がありそうな話題をお届けします。

超人気な阿修羅だが実は階級が一番低かった!

「五重塔」で有名な奈良の興福寺。ここに女性から熱い視線を送られる、イケメンと注目の仏像が祀られています。
それは、国宝「八部衆立像(はちぶしゅうりゅうぞう)/阿修羅」。
破損しやすい漆製にもかかわらず、1300年前の仏像がほぼ原形をとどめていることが評価され、1951年に国宝に指定されました。
734年(奈良時代)につくられた阿修羅像は、高さ153センチ、重さ約15キロ。
3面を備えた表情は「反抗心あらわな幼児期(左)」「悩める思春期(右)」「迷いから目覚めた青年期(正面)」といった少年の成長過程を表現したといわれています。

どこか悲しげで憂いを含んだその表情が人々の心を掴んで離さない阿修羅像。
しかし、小学館ウイークリーブック「週刊ニッポンの国宝100」の編集長・高橋建氏が教えてくれました。
「この阿修羅像、人気はナンバーワンですが、仏像のランクは一番低いんです」
仏像にランクがあっただなんて初耳の人も多いのでは...。
分かりやすくするため、高橋編集長が会社の役職に例えて説明します。

【ランク1】
会社のトップ「社長」のような存在は「如来」。
東大寺に鎮座する「盧舎那仏(るしゃなぶつ)」。「奈良の大仏」として有名なこの仏像が「如来」にあたります。人々を悟りの真理へと導くことを役割としています。

【ランク2】
「部長」的な存在が「菩薩」。
悟りの世界と人間世界の架け橋となる、いわば中間管理職です。
聖徳太子ゆかりの寺院である、奈良の中宮寺にある「如意輪観世音菩薩像」がそうなのですが、実は街なかでもよく見かけるお地蔵さまも「菩薩」にあてはまるのだそう。

【ランク3】
「課長」クラスにあたるのは「明王」。
中でも有名なのは、京都・東寺の「不動明王坐像」。叱りつけてでも間違いを正すことが役割の明王は、強面だが実は優しい一面がある上司的な存在。

【ランク4】
「平社員」と同等の存在にあたるのは「天部」。
「阿修羅」はここに属しています。上司である「如来」「菩薩」「明王」を守ることが仕事で、階級は最も低いのですが、人々の願いを気軽に聞いてくれる身近な存在であるといえるそう。阿修羅はそんな気さくな一面を持っていたのです。

仏像にもランク付けがあるという意外な事実を知って盛り上がる出演者たち。
滝川「階級が高い仏像にお参りに行く方がいいのでしょうか」
高橋氏「お願いしたい内容によって、どの仏像にお参りするかが決まってきます。極楽浄土に往生したい、といった大きなお願いの際は阿弥陀如来に頼み、日々の安全を守ってもらいたいというときには阿修羅にお参りに行くのがベストなのでは」

○○を失っても人々に愛されている仏像とは?

鎌倉の高徳院にある国宝「銅造阿弥陀如来坐像」、いわゆる「鎌倉大仏」。中学1年生の歴史で「大仏殿を失った大仏」と習うこの大仏さまは、度重なる災害に見舞われたため「大仏殿」を失い「露坐の大仏」となったのです。もともとは"金ピカ"だったらしく、注意して見てみると、薄く金箔が残っている箇所がところどころに見えます。
そして、もうひとつ注目するポイントがあるそう。
それは...仏様の手。

「週刊ニッポンの国宝100」の高橋編集長が教えてくれました。
「仏像の手のカタチは「印相」と呼ばれ、仏様からのメッセージが込められているのです。」

ちなみに鎌倉大仏の手は、瞑想している姿を現しており、「心を静めて無心になりなさい」という意味が込められています。
それに対し、奈良の大仏の手は「こわくないですよ、話を聞きますよ」というメッセージ。また、奈良の円成寺にある「大日如来坐像」の手は、「まるっとお見通しだ!」というメッセージで、「自己中心的な行動は慎みましょう」と人々に伝えているのだとか。

そんな「印相」を持たない仏像が東京・上野にあります。
東京都立上野恩賜公園の西郷隆盛の銅像から徒歩4分のところに「上野大仏」の看板が! 行ってみると、お堂の隣に大きな顔が祀ってありました。高さは1.5メートル、幅1メートルほどで、お面のような顔だけの大仏さま。ここに参拝客がひっきりなしに訪れ、あることを祈願しているのです。
芸能界きっての仏像好きで知られるモデルのはなは「上野に行くと必ず会いに行きます。元々は7メートルくらい像高があったのに、お顔だけが私たちの目線に下りてきてくださって、間近で会えるんです。すごく特別な大仏さまだと思っています」と言う。
実は受験にたいそうご利益のある仏像として有名らしいのですが、なぜ顔だけなのでしょうか。

100年ほど前までは全身があったこの大仏さま。しかし1923年9月1日、東京に甚大な被害をもたらした「関東大震災」で首が折れて落下したのです。その後、寛永寺で首と胴体を保管していたのですが、太平洋戦争により胴体が「金属類回収令」の対象とされたため、首だけが残されることに。
こうして「身体を失った大仏さま」は、1972年に顔のみが復活し、現在に至っているのです。
いつしか「もうこれ以上は落ちることがない、安心だ」というゲンを担ぐ人が多くなり、受験シーズンだけでなく、年間を通して訪れる人が増え、合格祈願のパワースポットとなったのだとか。