MBS 毎日放送

2017年12月15日 16時58分 公開

池上彰が選んだ2017年決定的瞬間 池上流ニュースの見方とは?

「教えてもらった前と後で、見る目が変わります!」を合言葉に、滝川クリステルと学ぶ今回のテーマは・・・
「池上彰が選んだ決定的瞬間から2017年を振り返り徹底解説」と、「2017年に輝いた10代からの質問に池上彰が白熱講義」
「加計学園問題」「サウジアラビアの内紛」トランプ大統領の訪日」などニュースをにぎわせた話題に池上彰が独自の視点で斬り込みます。
「こんな見方があったのか」と目からうろこの納得解説。
また「数学はなぜ必要?」「戦争が終わらないのはなぜ」といった次代を担う若者からの素朴な疑問に池上が真剣に向き合います。

加計学園の学校説明会が韓国で開催

安倍総理の関与があったのではと、国会が紛糾し問題になった「加計学園」の獣医学部が、11月に正式に認可が降りて、来年4月に開学することが決定しました。
現在でも野党からの追求が続いている「加計学園問題」は疑問を残したままですが、募集要項を見てみると新たな疑問点が浮かび上がってくるのです。
それは、学校説明会が韓国で開かれていたこと。

そしてスタジオでは池上がこう解説しました。
池上「獣医師が足りないから学校を作るんだ、と説明されてきたわけですが、日本だけではなく韓国の学生も募集しはじめました」
スタジオ「それはどうしてなんですか?」
池上「色々と話題になってしまい、日本国内から十分な生徒が来ないのでは、と心配しているからではないでしょうか」
スタジオ「定員割れになる可能性があるということですね」
池上は募集パンフレットを見ながら解説します。
加計学園の定員140名のうち韓国の留学生枠として20名の枠を用意されています。
しかも...
池上「ここで勉強すれば韓国で獣医師になれますよ(とあります)」
スタジオ「(資格取得後は)韓国に帰っちゃうんですかね」
池上「そもそも獣医師が不足しているからということだったのに、どうしてこういうことになっちゃったんでしょうか。獣医学部に関しては地元だけじゃなく国からも補助金が出ていますし、私たちの税金で獣医師の資格を取得する人たちを養成しているということになります。もちろん外国からの留学生を受け入れることは良いことなんですが、当初の説明と違うんじゃないかと言われても仕方ないですよね」
スタジオ「これがまた評判になれば、主要先進国の人たちも来て、免許取得したら自国に戻る人も増えるんじゃないですか?」
池上「そうなるかもしれないですね。学校を作る当初の説明と実態を見ると首を傾げてしまう人も多いでしょうね」


最高級のホテルが留置所化しているってホント?

現在、34か国で展開している世界屈指の最高級ホテルチェーン、リッツ・カールトン。世界のセレブがこぞって利用する5つ星ホテルです。
しかし、池上によると、サウジアラビアにあるリッツ・カールトンが、いま大変なことになっているらしいのです。いったいどういうことなのでしょうか。
「格安で泊まれるとか?」「お得なパックがあるとか?」と、予想する博多華丸大吉の二人も驚く、衝撃的な事実が池上から告げられます。それは...
「実は現在、王族の留置所になっているんです!」

11月にサウジアラビアで、王位継承権のある王子たち(王族)や企業家など、およそ200人が汚職の容疑で逮捕されました。王位継承権のある王子を留置所に入れるわけにはいかないということで、リッツ・カールトンを"留置所"として使用することになったのだとか。

この説明を聞いた出演者が思わず「えっ、それは留置所っていうんですかね?」
リッツ・カールトンは豪華なラウンジや宮殿を思わせるプールなど、豪華絢爛な設備が揃う5つ星ホテル。そのホテルに王族を収容するということはホテルに宿泊している感覚なのではと思われるのですが、現実は黒づくめの人たちによって厳重に警備されているらしいのです
そして、現在インターネットで予約しようとしても満室の表示で一般客は宿泊できないことに。
「よくホテル側もOK出しましたね。了承せざるを得ないんですか?」と、池上に問いかけると、「国王から『ここを留置所とする』という鶴の一声があったら誰も逆らえませんよね」と納得の回答。さらに、逮捕されていた前国王の息子が支払った保釈金が1100億円だったという驚愕の事実を知った一同は、「え~~~~~~~、ホテルが建つじゃないですかー。だったら王室専用の留置所っていうホテルを建てればいいじゃないですか!」と、本気で驚いた様子。
池上「要するに、本来は国家に入るべきお金を汚職によって自分のポケットに入れていたんだから、それを取り上げるだけということなんです。」


天皇陛下と各国リーダーとの挨拶から見えてくるものとは...

今年11月、トランプ大統領が来日。天皇陛下と握手をしたその光景から、各国首脳の日本に対する外交姿勢が見えてくる、というのです。
「各国の首脳は、自国での反応や反響を非常に意識しています」という池上。
各国の歴代首脳が来日した際に天皇陛下と交わした挨拶について検証しながら、各国の外交姿勢について"池上目線"で解説していきます。

世界でただ一人のエンペラーであり、位が一番高い天皇陛下。それゆえ各国のリーダーはそれぞれ、天皇陛下に最大限の敬意を払うのです。たとえばアメリカのオバマ前大統領が、天皇陛下に敬意を評して深々とお辞儀をした姿は印象的でした。
しかし、今年11月に来日したトランプ大統領のスタイルは違っていました。
なんと、トランプ大統領はお辞儀をしなかったのです! 
ところが、アメリカではオバマ前大統領よりもトランプ大統領の挨拶の方が好意的に受け取られているというのです。
そこには、トランプ大統領が提唱する「アメリカ第一主義=アメリカファースト」の精神が影響しているからなのかもしれません...。

そんななか、池上が「トランプ大統領よりも一枚上手」と評したのが中国の習近平国家主席。
8年前、まだ副主席だった頃に来日して、「テレビに映っている時とそうでない時で、お辞儀の仕方を変える」という、したたかな"習近平流のお辞儀"を披露したのです。
映像をよく見てみると、天皇陛下がいらっしゃる部屋に入る前、壁に映っている彼の影は礼を尽くしてお辞儀をしているのですが、実際に部屋に入るとお辞儀をせずに陛下と握手をしているのです。
それは、まだ副主席だった習近平が、国民から非難を浴びる行為を避けるためのスタイルだったと池上は解説します。
「日中関係があまり良くない時でしたから、中国で天皇陛下にお辞儀をしている場面が放送されると非難を受けることがあるんです。まだ副主席で、今のように権力を掌握していない時でしたから、陛下に礼は尽くしつつも国内で非難されないようにテレビカメラに映っているところではお辞儀をしていない。計算づくだったのでしょうね。」