パステル職人・山登大輔 #161 2019年07月28日(日)放送

 東山区今熊野にある日本唯一のパステル専門メーカー、王冠化学工業所。その職人で4代目の山登大輔さんが今回の主人公。

 大正8年の創業以来、ほぼ変わらない方法でパステルを作り続けています。その開発には、世界を歴遊した洋画家・矢崎千代二が深く関わっています。矢崎は海外メーカーのパステルでは日本の風景が描けないと、創業者に依頼。こうして山を描く緑系や神社や紅葉を描く赤系が充実した、国産初のソフトパステル「ゴンドラパステル」が生まれました。サイズも携帯に便利なように約2センチと小さくなっています。創業時は約100色、現在は242色に増えました。油彩や水彩絵の具のようにパレットで混色できないため、多くの色数が必要です。

 顔料そのままの鮮やかな色が表現できるパステル。山登さんはその魅力を広く知ってもらおうと2011年に新しい商品を開発。京都の伝統と四季を18色で表した「京色パステル」です。「保津川ソーダ」「古都の香」「千年紫」など色の名前も独特。京都文化ベンチャーコンペティションで最優秀賞を受賞したある女子高生のアイデアが元になっています。

 日本の色、京都の色を作り出すパステル職人の仕事と思いに迫ります。

【INFORMATION】
王冠化学工業所
〒605-0953 京都市東山区今熊野南日吉町148
HP
http://www.gondola-pastel.com/index.html

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