嵯峨面・藤原裕之 #128 2018年11月25日(日)放送

今回の主人公、藤原裕之さんは嵯峨面を作っています。
嵯峨面とは、嵯峨・嵐山ゆかりの伝説や干支をモチーフに、和紙でできた張り子のお面で、江戸時代中頃に制作が始まり、土産物や厄除けとして社寺の門前で売られていました。

実は嵯峨面は、嵯峨の清涼寺で行われる「嵯峨大念佛狂言」の狂言面を模したもの。コミカルな表情なのも、狂言面に由来したと聞くと納得です。

しかしこの嵯峨面ですが、昭和初期の戦時中に完全に途絶えてしまいました。
そんな嵯峨面を惜しんで復興したのが、裕之さんのおじいさんです。その後、父・孚石さんとともに守り継ぎ、今に至ります。

実は、裕之さんの本業は日本画家。京都の美大を卒業後、作家活動へ。高島屋での個展や、ファッションデザイナー・桂由美さんからの依頼でドレス原画を手掛けるなど幅広く活動しています。無類の魚好きが高じて、描くモチーフは魚ばかり。

嵯峨面という民芸品と、日本画というアート。性格の異なるこの二つに、裕之さんは線引きをしていません。

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