絵師・面因幡 #37 2017年01月08日(日)放送

今回ご紹介するのは、絵師・面因幡さん。職人が手作業で作った和蝋燭一本一本に、絵付けをするのが面因幡さんの仕事です。
面さんは21歳で着物友禅の図案を学び、20年以上、反物の元絵を描いてきました。しかし46歳のときに工芸品の絵付けの世界に転化。以来、その魅力に憑りつかれ、工芸品を芸術品の域まで高めてきました。

和蝋燭に花木の装飾を施した絵蝋燭は、もともと東北や北信越を中心とした、寒い地域の伝統的な産業。京都で扱われるようなったのは、20年ほど前からという、比較的新しい工芸品です。
東北や北信越の寒い冬に、花の代わりとして仏壇に飾られた絵蝋燭ですが、季節ごとに桃や菖蒲など、節句に合わせた花木が定番のものとして描かれることが多いといいます。

面さんの取組みは、そんな因習にとらわれず、新しい柄を考え、形にしていくこと。
酉年には、その干支にちなみ、縁起が良いとされる鳳凰を描いたり、クリスマス時期には和柄に捉われない洋風の絵蝋燭も考案。
絵蝋燭という新しい京都の伝統の中で、さらに新しい取り組みを模索する面さんの挑戦は続きます。

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