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「にいにい嫌い」から始まった6歳児らへの暴行 鉄パイプ曲がるほど殴られ...暴力による一家支配の実態 きょう母親らに判決【神戸・6歳児虐待死裁判】

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3年前、神戸市西区で6歳の男の子がスーツケースに入れられた状態で遺体で見つかった事件。虐待死させたなどとして逮捕・起訴されたのは男の子の母親とそのきょうだいの計4人。このうち男の子の叔父にあたる穂坂大地被告(34)以外に、14日判決が言い渡されます。去年11月から行われた裁判から見えてきたのは、叔父・大地被告による家族らへの暴力など支配的な状況でした。母親らは法廷で男の子への謝罪の気持ちを語りました。

6歳男の子の遺体が草むらのスーツケースに

3年前の2023年6月、神戸市西区に住む穂坂修(なお)ちゃん(当時6)が草むらに置かれたスーツケースの中から遺体で見つかりました。警察は、背中を鉄パイプで何度も殴って死亡させたなどとして、修ちゃんの母親(37)と、その弟の穂坂大地被告(34)、双子の姉妹(33)の4人きょうだいを逮捕しました。

 大地被告は姉妹に対する性的暴行の罪でも起訴されていて、捜査は、姉や妹に対して支配的立場にある大地被告が事件を主導したとみて進められてきました。

 去年11月から大地被告以外の3人に対する裁判が始まりました。母親らは大地被告とともに自宅で男の子の背中を鉄パイプで多数回殴り、踏みつけるなどして死亡させ、遺体をスーツケースに入れて遺棄した罪に問われています。

母親ら2人は認めるも「大地に逆らえませんでした」叔母の1人は無罪主張

初公判で法廷に立った3人は起訴内容について問われると‥

母親「間違いありません」
叔母A「(間違っているところは)ないです」

2人が起訴内容を認めた一方で叔母Bは‥

叔母B「私は大地(被告)に逆らえませんでした」と無罪を主張しました。

「チビちゃん」と呼ばれ育った修ちゃん

母親は28歳の時に修ちゃんを出産し、結婚せずシングルで子育てをすることを決意。祖父から名前をとり「修」と名付けました。修ちゃんは母親と祖母、叔母2人の5人で暮らしていました。修ちゃんは0歳から保育園に預けられ、母親は育児の勉強をするために保育園の活動にもボランティアでかかわっていたといいます。

 裁判の中で、修ちゃんと最初に出かけた海遊館、他にも淡路島やUSJなどに出かけた思い出なども話されました。一緒に暮らす叔母たちは「チビちゃん」と呼び、仲睦まじく生活をしていました。そんな平和な生活をしていた一家に、突然4年前の12月、変化が訪れます。

16年ぶりにきょうだいらに姿を見せた大地被告

4年前の12月、お昼過ぎのこと。家族で食事中、家の外から自分たちの名前を呼んでいる男性の声に修ちゃんの母親が気が付きました。大地被告が現れたのです。大地被告は家族への暴力が原因で、精神科のある病院に入院をしていました。実に16年ぶりに姿を見せたという大地被告は家族たちに次のように述べました。

 (大地被告)「俺が大地や。お金持ちになった、神になった、警察官のトップなんだ」

 きょうだいらは突然帰宅した大地被告を外に追い返そうとしました。しかし大地被告が「差別だ」と駄々をこねたことで、否応なしに同居生活が始まったのです。

「にいにい、きらい」クリスマスを境に修ちゃんへの暴行始まる

当初、大地被告は修ちゃんに対して、菓子をあげたりするなど優しく接する様子もありました。しかし、クリスマスの日に修ちゃんがケーキの上にのっていたマカロンを勝手に食べたことで、大地被告は激昂。そのとき修ちゃんは「にいにい、きらい」と言いました。このことをきっかけに、大地被告の修ちゃんへの暴行が始まり、暴行は母親や叔母や祖母ら、同居する全員にまで及びました。

 大地被告が修ちゃんを蹴ろうとした際、母親がわが子を守るために止めに入ると、大地被告は母親の髪をひっぱり首を絞めました。それを見た修ちゃんは泣いていたといいます。母親はその後、気を失っていました。

 家の中の様子も変化していきます。リビングには修ちゃん、母親と大地被告が過ごせるスペースが作られたほか、大地被告は5人を閉じ込めるために、2階の寝室などに鍵を付け、外出や入浴中は自由に出られないようにしていたと言います。修ちゃんの祖母と修ちゃんはトイレにも行かせてもらえず、仮設のトイレやペットボトルに用を足していました。それだけでなく大地被告は、ペットボトルに溜めた尿を修ちゃんに飲ませることもあったといいます。

繰り返された修ちゃんへの暴力

大地被告から修ちゃんへの暴力もエスカレートしていきます。当初は素手で暴行を加えていたと言いますが、その後、ペットボトルや孫の手、竹の棒と方法が変化していきました。また、暴行を加えられていたきょうだいが、大地被告からの命令で修ちゃんに暴行を加えることもありました。

 大地被告が修ちゃんへ暴行を加えていた際、叔母たちは「チビちゃんが悪いんじゃなくて私が悪いんです」と暴行を止めることもありました。すると叔母たちは大地被告から叩かれるなどされ、最終的に修ちゃんにも暴行が加えられ、修ちゃんを庇うことができなかったといいます。

 2023年4月ごろからは、鉄パイプを使った暴行も行われるようになりました。その翌月、自身の誕生日が祝われないことを不満に思った大地被告は「地獄の6月にしてやる」と言い、毎日、鉄パイプで暴行するようになったといいます。当時、修ちゃんの母親はパイプが曲がるほど殴られた際の痛みを「死ぬんじゃないかと思うほどの痛みだった」と証言しています。

区の職員が訪問 SOSを発することもできたが「助けを言えない状況だった」

 母親は第三者への通報ができないかと考えたこともありました。しかし大地被告から「誰かに言えば家族の誰かが死ぬと思え」と言われていたといいます。修ちゃんが通っていた保育園が修ちゃんにあざを確認、その後、子ども家庭支援員が家庭訪問をした際の様子を、母親は次のように法廷で証言しました。

(検察官)「修ちゃんの担任の先生があざを確認して子ども家庭支援員の対応があった。あなたが対応した?」
(母親)「はい。大地もいました」
(検察官)「あなたはあざは知らなかったと言いましたね?」
(母親) 「大地に邪魔をされました」
(検察官)「どのように?」
(母親)「腕をつかんで余計なことを言うなと言われました。余計なことを言えば修がどんな目にあうか覚えておけと言われたからです。助けを言おうとすると邪魔されて言えない状況に」
(検察官)「『(あざは)修ちゃんが転んでできました』と言いましたね?」
(母親)「大地にそういえと言われました」
(検察官)「(転んでできたのは)本当のこと?」
(母親)「嘘です。嘘を言ってしまったことは今でも反省しています」
(検察官)「助けを言えば良かったのでは?」
(母親)「勇気をふり絞って言えば良かったと今でも後悔しています」
(検察官)「修ちゃんは自分で怖いよ、と声を上げたのにあなたはできなかったんですか?」
(母親)「当時の自分は暴力を振るわれていた記憶と重なっていたからだと思います」

 質問が終わる際、検察官は母親に対して、「修ちゃんが亡くなった一連の暴力で、修ちゃんが一番助けてほしかったのはあなたです。親としてどうなのか考えてください」と述べました。

暴行受けながらも…逃げ出すのは「ママそれは違うよ」男児が語った一言
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 母親は修ちゃんとともに暴行を受けながらも、修ちゃんを連れだして逃げ出そうとしていたことも法廷で明らかになりました。母親は修ちゃんに「安全な所において、親戚の所で助けられる」と告げました。しかし…

(修ちゃん)「ママそれは違うよ」

 修ちゃんからの答えに母親は「優しい子だと思った」と述べました。苦しかったはずの修ちゃんはなぜこのような事を述べたのか。真相はわかりませんが、幼いたった6歳の子どもが自分だけ逃れることに罪悪感を感じたのでしょうか。

 そして裁判は、修ちゃんが亡くなったあの日の出来事に進みます。

【続きを読む】40度の高熱で衰弱した6歳児の背中の上で何度も飛び跳ねたという叔父 虐待死…母親らが語った「叔父の一家支配」と我が子への謝罪「守ってあげられなくてごめんね」【神戸6歳児虐待死裁判】

2026年01月14日(水)現在の情報です

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