よんチャンTV(テレビ)

コダワリ

コロナ禍で『フードバンク』利用世帯が増加...一方で「困っている人を助けよう」支援の輪も広がり支援品&支援金も増加

2021年09月10日(金)放送

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コロナ禍で『フードバンク』の需要が増えています。フードバンクとは、企業や個人から余った食品などを集め、生活困窮者を支援する活動のことです。新型コロナウイルスの影響で仕事が減るなどしてフードバンクに頼らざるを得ない人たちが増えているといいます。その現状を取材しました。

支援が必要な人に食材を届ける「フードバンク滋賀」

野菜・飲料水・カップ麺などの食材を無料で配る「フードバンク滋賀」。12年前から活動しています。企業や個人から余った食品の寄付を募り、週に2回(水・土)、日々の食事に困る人たちに届け、命をつないでいます。コロナ禍の今、こうした支援はさらに重要なものとなっています。
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滋賀県内に住む伊藤さん(60代・仮名)は、40代の妻とともに障がい者年金を頼りに、高校生の長男・中学生の長女・小学生の次女の子ども3人を育てています。月2万円ほどの食費でやりくりする中、追い打ちをかけたのが学校の休校でした。給食がなくなった分の食事を用意する余裕がなかったといいます。
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(伊藤さん)
「子どもたちが緊急事態宣言で学校が休みになって、何か食べさせなあかんということで、食べさせるのが大変で。子どもが家にいても、食べるものがなかったら、暗くて全然喋りもしないでしょ。笑顔という笑顔が全部なくなってしまった」
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そんな矢先、滋賀にもフードバンクがあることを知り、助けを求めます。そして救いの手が差し伸べられました。

(伊藤さん)
「おやつとかをうちは買う余裕もないから、おやつ代わりにも食べています」
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フードバンク滋賀の副代表・中村勝人さん。会社員として働く傍ら、6年前からボランティアをしています。現在、約70世帯300人ほどを支援していますが、去年の新型コロナウイルス感染拡大前と比べると、20世帯ほど増えたといいます。

(フードバンク滋賀 中村勝人副代表)
「去年2月から配達件数は増えましたね、圧倒的に。若い母子家庭と、今年になってからは高齢者の世帯ですね。去年は仕事をなくした人や就労時間や日数を減らされた派遣さんとか…」

賛同する店や給食中止で余った食材が集まる

フードバンクの活動は朝から始まります。中村さんが訪れたのは滋賀県大津市内のパン販売店「Saas-Fee」。フードバンクの理念に賛同した店長が売れ残ったパンを提供してくれます。
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(Saas-Feeの店長)
「残ったものを絶対に捨てたくないし、有効に使ってもらえるのだったら。残ったパンをどうしようという心配がすごく軽減されて、こちらも助かっている」

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食材を受け取ると休む間もなく次の店へ。大津市内にある「コープぜぜ店」へ向かいました。「コープしが」が設置している『フードボックス』には家庭で使いきれなかった調味料や食品が持ち込まれています。

この日は店舗からの寄付だけではありませんでした。艶のあるナスに、まるまるとした玉ネギ。滋賀県に8月27日から発表されている緊急事態宣言の影響で、県内では給食を取りやめる学校があり、給食センターから余った食材が集まっていたのです。
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(フードバンク滋賀 中村勝人副代表)
「学校給食のキャンセルがきかなかったナス。これもピンとした良いネギなんですけれども、引き取らなかったら全部廃棄になってしまうんですよ。食品として生まれた以上は食べてもらうというのが一番良いかなと思うんです」
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各地から食材を集めてきたボランティアらがやってきました。コロナの影響もあり配達する世帯数も増えたことから、この日は3人で手分けして食材を届けます。

支援を受ける人「ありがたい」「笑顔で過ごせている」

配達エリア外に住むシングルマザー。自家用車で食材を取りに来ていました。

(シングルマザーで40代の利用者)
「どうしても切り詰めないといけないところが食費になるので。こちらでいただいたもののおかげで半分くらい食費が助かっています」
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再び伊藤さん一家。フードバンクの支援のおかげで家族に笑顔が増えました。

(伊藤さん)
「あのままだとたぶん食べられなくて死んでいたかな。食べるものがあるというのは全然違いますね。顔の表情がいっぺんに明るくなって安心感というのかな。ずっと笑顔で過ごせているのはフードバンクさんのおかげですね」

支援品や支援金も増加

生活に困る人が増え、社会的に弱い立場の人がより厳しい状況に追いやられているコロナ禍。支援を必要とする人が増えると同時に、支援の輪も広がっているといいます。中村さんはコロナが終息した後も命の灯を守り続けるつもりです。

(フードバンク滋賀 中村勝人副代表)
「増えたのは支援先だけではなくて、支援品や支援金も増えたんです。“困っている人を助けよう”という思いが芽生えているのかなと。コロナだから支援先が増えていますけれども、その前から当然、貧困の方はいらっしゃいましたし。この先もコロナが落ち着いても貧困家庭・貧困世帯はなくならないですから、悲鳴をあげられた家・連絡がきた家にはしっかりとお届けしていきたいなというふうに思いますね」

(9月10日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『コダワリ』より)

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